シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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演習Ⅱ(経済発展論) | 2024 | 後期 | 金5 | 経済学研究科博士課程前期課程 | 林 光洋 | ハヤシ ミツヒロ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
EG-OM5-204S
履修条件・関連科目等
開発経済学、途上国の経済/社会の開発・発展、国際協力等の分野に興味・関心をもち、それらに関連する分野・領域で修士論文を執筆したいと強く希望している学生を歓迎します。
授業で使用する言語
日本語/英語
授業で使用する言語(その他の言語)
必要に応じて、英語の文献・資料も利用します。
授業の概要
開発経済学や関連する分野のテキストで基本的知識を獲得すると同時に、希望する分野の先行研究を講読し、テーマ、背景、目的、理論的枠組み、仮説/リサーチ・クエスチョン、分析手法、使用するデータ・資料等をカバーした研究計画書(ドラフト版)を1年目が終了するまでに作成し、報告してもらうようにします。
科目目的
この科目の学習を通じて、大学院で求められる水準の開発経済学の知識とスキルを習得することを目的としています。
到達目標
開発経済学や関連する分野・領域で学術的な研究を実施する際に必要な理論面および分析手法面の知識を獲得し、使用するであろうデータ、資料を意識しながら、研究計画書(ドラフト版)を作成し、修士論文の執筆準備をすることを目標にします。
授業計画と内容
下記の内容を基本にしつつ、履修者のニーズに応じて柔軟に授業のプログラムを組み立て、実施していく予定です。
1.論文の書き方:分析手法(定量的分析)
2.論文の書き方:分析手法(定性的分析)
3.研究計画書の作成:進捗報告(インセプション、プレゼンテーション)
4.論文の書き方:研究材料の収集・利用(定量的データ)
5.論文の書き方:研究材料の収集・利用(定性的データ)
6.論文の書き方:引用文献
7.研究計画書の作成:進捗報告(プログレスI、プレゼンテーション)
8.関連論文のレビュー:先行研究(テーマ)
9.関連論文のレビュー:先行研究(分析手法)
10.研究計画書の作成:進捗報告(プログレスII、プレゼンテーション)
11.論文の書き方:現地調査の活用
12.研究計画書の作成:ドラフト・ファイナル版の準備
13.研究計画書の作成:ドラフト・ファイナル版の完成・報告(プレゼンテーション)
14.1年間のまとめ
前期の演習Iから後期の演習IIまでを履修することによって、修士論文執筆に必要なことを体系的に学ぶことができるように授業が設計されています。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
・授業時間外でコンタクトする必要がある場合、電話、メール等(初回授業で電話番号、メールアドレスの情報を提供)で事前にアポイントメントをとってもらうと確実です。
・1本でも多くの論文を読み、自分の論文にとって参考になるような知識、情報、テクニックの獲得・蓄積に努めてください。
・指示にしたがって、研究計画書の作成、報告を行なってください。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 30 | ・研究計画書(ドラフト版)の内容・水準 |
平常点 | 70 | ・授業時の発表・報告、議論、授業への貢献度 |
成績評価の方法・基準(備考)
授業への毎回の出席が評価の前提条件です。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
授業の中で研究計画書を報告してもらう際、口頭で助言・コメントをします。また、リクエストがあれば、メールでもコメントします。
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
・授業中、研究計画書の報告(プレゼンテーション)を行ない、教員からの質問、コメント等をもらい、それをベースにして、積極的にディスカッションをするようにしてください。
・実習を通じて、定量的な分析手法を習得してもらう予定です。
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
・定量的な分析手法について実習を行なう予定です。
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
詳しくは、下記URLを参照してください。
https://c-research.chuo-u.ac.jp/html/100002978_ja.html
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
途上国の開発現場、国際協力の現場で学んだことや経験したことを、授業の関連する場面で紹介します。
テキスト・参考文献等
【参考文献】
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