シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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応用植生学 | 2024 | 前期 | 金2 | 理工学部 | ホーテス シュテファン | ホーテス シュテファン | 3年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SE-VC3-CC24
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
英語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
植物は生態系の基盤をなしていて、人間社会の維持に欠かせないものです。植物と我々の生活のつながりに着目し、植生の空間的なパターンや時間的な変化について学びます。自然生態系における植生や農業、林業、水産業における植物の利用に加えて、インフラ整備や環境デザイン、生物多様性保全のための植生の造成と管理を、事例を取り上げて紹介します。植生の調査法(現地調査、リモートセンシング、文献調査)について学び、自主プロジェクトにおいて応用します。
科目目的
植生の空間的なパターンと時間の経過に伴う遷移について理解し、人間社会の観点から分析するための知識とスキルを身に付けます。この知識やスキルを植生の維持や管理に応用し、持続可能な地域づくりに貢献できるようになることを目的とします。
到達目標
この科目の履修を通じて、地球上の主な植生タイプの特徴について理解し、日本や東アジア地域の植物社会学的な分類を学び、自然の立地条件と植物群落の関係、そして人為的な影響による植生の変化について把握します。主要な植物群落の優占種が同定できて、植生調査を実施するためのデータ収集とデータ整理、データ解析、結果の可視化などに使う手法を習得し、応用できるようになることを到達目標とします。更に、植物群落の構成種の生態学的特徴(ecological traits)を用いて、生態系機能や生態系サービスの推測法について把握します。
授業計画と内容
1.緑であればいい?―植物と植生を人間の観点から考える
2.陸と陸水域、海洋の植生の世界的な分布と分類
3.日本・東アジアの主要な植物群落
4.広葉樹林の植物・植物群落
5.針葉樹林の植物・植物群落
6.農耕地・草地の植物・植物群落
7.陸水域の植物・植物群落
8.海岸の植物・植物群落
9. 都市の植物・植物群落
10.植生の調査法―現地調査とリモートセンシング
11. 植生データの整理と解析~植生の分類と遷移のモニタリング
12. 植生データの整理と解析~ecological traitsを利用した生態系機能の推測
13.植生に何を求めるか―植生がもたらす生態系サービスの定量化
14.⾃主プロジェクトの発表と議論
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
自主プロジェクトにおいて植生調査を行い、データを整理・解析し、結果をまとめて、授業中に発表します。調査方法として、現地調査やリモートセンシングによる調査、文献から抽出するデータを扱った調査から選択できます。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 30 | The evaluation will be based on the degree of understanding in relation to vegetation, vegetation research methods and the application of vegetation research to sustainable regional development. |
平常点 | 40 | The criteria applied are active participation and the quality of contributions to in-class discussions. |
その他 | 30 | The evaluation of the presentations in relation the self-study project will be based on the level of knowledge shown concerning research on plants and vegetation as well as the quantification of ecosystem functions and ecosystem services. Special attention will be paid to the correct use of technical terms. |
成績評価の方法・基準(備考)
評価の前提条件:出席率が70%に満たない者、課題を提出しない者についてはE判定とします。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
タブレット端末
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
コンサルタント(フリーランス)として植生調査を担当。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
植生調査
テキスト・参考文献等
矢野悟道・波田善夫・竹中則夫・大川徹. 1983. 日本植生図鑑. 平凡社, 大阪.
宮脇 昭(編) 1981-1989. 日本植生誌. 至文堂, 東京.
沼田 眞・岩瀬 徹. 2002. 図説 日本の植生. 講談社 東京.