シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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法曹演習 | 2024 | 秋学期 | 木5 | 法学部 | 足立 正 | アダチ タダシ | 1年次のみ | 2 |
科目ナンバー
JU-LA1-003S
履修条件・関連科目等
特になし。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
刑法の基礎理論(問題点、問題点についての判例の考え方、判断の枠組み)の理解を進めながら、具体的な事例における判例の判断枠組みを使いこなす実体験をしていただくために、課題を出し、発表者に課題への回答を発表してもらいます。理解が不十分と思われる点を講師が指摘し、議論してもらいます。
科目目的
刑法の基礎理論(問題点、問題点についての判例の考え方、判断の枠組み)の理解を進めながら、具体的な事例における判例の判断枠組みを使いこなす実体験を通じて、基礎理論の応用への橋渡しをするとともに、基礎理論を応用できる形で理解することを目的とします。
到達目標
刑法が面白いと感じることができるようになることが目標です。
判例をベースとした具体的な事案の検討を通じて、問題点を発見できるようになることが第1の目標です。
次に、問題点についての判例の考え方、判断の枠組みを理解することが第2の目標です。
さらに、具体的な事例を、判例の判断枠組みを使いながら、弁護人の立場から、あるいは検察官の立場から、一定の説得力のある結論を導くことできるようになることが最終目標です。
授業計画と内容
第1回 刑法の全体像の講義
第2回 因果関係
第3回 不作為犯
第4回 故意
第5回 錯誤
第6回 正当防衛1(過剰防衛との境界)
第7回 正当防衛2(正当防衛権の濫用)
第8回 原因において自由な行為
第9回 未遂
第10回 共犯論1(正犯と共犯)
第11回 共犯論2(間接正犯論、共同正犯・狭義の共犯概観)
第12回 共犯論3(未遂の教唆、幇助の因果関係、間接正犯と共同正犯の区別)
第13回 共犯論4(共謀共同正犯論の適用)
第14回 共犯論5(承継的共犯、共犯からの離脱)
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
各回の課題について、各自がテキストを読んで回答を考えておくこと。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 30 | 課題への取り組みの姿勢 |
平常点 | 70 | 課題発表の姿勢・内容、議論への参加の積極性・発言内容、理解力、推理力、応用力、出席率 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
刑事被告人の弁護人として、あるいは被害者参加弁護士として活動。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
実務における具体的な事案の検討の際には、問題点を発見し、問題点についての判例の考え方、判断の枠組みを使いながら、検察官の立場を想定して、弁護人の立場から、説得力のある結論を導くように努力しています。具体的な事案についての立論を問う課題を課して、授業中に、議論をすることで、実務家的な思考過程を実体験してもらいます。
テキスト・参考文献等
テキスト 大塚裕史他「基本刑法Ⅰ総論」(第3版)日本評論社2019年
参考文献 山口他「刑法判例百選Ⅰ総論(第7版)」有斐閣2014年
その他特記事項
刑法を学習したことがなくても構わない。法曹をめざす人を希望します。
略 歴
平成11年3月卒業 中央大学法学部法律学科
平成15年11月 司法試験合格
平成17年10月 弁護士登録
自己紹介
企業法務、一般民事、商事、家事、倒産、刑事等多様な事件を取り扱います。
私が、法律の学習を始めたころを思い出すと、教科書を読んでも専門用語が多いし、抽象的で、何を言っているのか分からない、学説の対立を勉強しても、具体的な事例において何が対立しているのか分からないなどとの感想を持ったことを思い出します。
私自身の体験も踏まえて、実務家の立場から、法律の理解の手助けができるようなゼミにしたいと考えています。