シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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FLP演習C(環境・社会・ガバナンス) | 2024 | 通年 | 月5 | 学部間共通科目 | 檀 一平太 | ダン イッペイタ | 4年次配当 | 4 |
科目ナンバー
UW-IF4-F03S
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語/英語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
【テーマ】環境・社会・政策脳科学
脳機能計測とは、人間の脳の働きやそれらを反映した反応を計測する技術である。近年、その発展は著しく、消費者心理学との融合からニューロマーケティングが、人間工学との融合からニューロエルゴノミクスが生まれるなど、分野融合的な展開が盛んである。これまで応用認知脳科学研究室では、発達障碍の薬物治療効果評価、化粧品のニューロマーケティング評価、言語習得による脳機能変化の可視化など分野融合的な研究を展開してきた。これらの経験を活用して、さらなる分野融合を目指していく。
主なツールとしては、fNIRS、脳波計測、生体反応計測、視線解析などを用いる。これらの計測法の基礎的な仕組みを理解し、その背景となる論文の購読、必要技術の習得を通して、脳機能計測のリテラシーを涵養する。統計学、人工知能などの周辺知識も併せて学んでいく。
基本的に学年によってトピックの区別はしないが、3年度目となるC生には後輩のロールモデルとなる学びが期待される。
科目目的
本演習では、以下を目的とする。
1. ツールとして用いる、fNIRS、脳波計測、生体反応計測、視線解析などの研究例を通して、研究読解リテラシーを身につける。
2. 環境・社会・政策などにおける課題を抽出し、脳科学のフォーマットで解決する方法を探索する。
3. 研究開発に必要な技術力(統計解析、プログラミング、データ解析手法)を涵養する。
到達目標
環境・社会・政策の諸問題について、脳科学の観点から有効な解決提案を行うという貴重な経験を得る。最終的には、学会、論文発表レベルの到達度を目指すが、2年度は、初年度に学んだ基礎的リテラシーと基礎技能の発展を目標とする。
授業計画と内容
FLPに関しては、A、B、C共同開講であるが、授業計画は同様であってもそれぞれの取り組み方は異なる。Cにおいては、研究論文の執筆を意識して、研究実践と表裏一体の学びを展開していく。
1. イントロダクション:脳科学で何ができるか
2. fNIRSの仕組
3. fNIRSの研究例
4. 研究論文とはなにか
5. 研究論文の検索法
6. 抄読会1:fNIRS研究
7. 脳波計測の仕組み
8. 脳波計測の研究例
9. 抄読会2:脳波研究
10. 生体反応計測の仕組み
11. 生体反応計測の研究例
12. 抄読会3:生体反応計測の研究例
13. 統計学の初歩
14. 統計学の自習ガイド
15. プログラミングの初歩
16. プログラミングの自習ガイド
17. 視線計測の仕組み
18. 視線計測の研究例
19. 抄読会4:視線計測の研究例
20. 消費者神経科学の概要
21. 消費者神経科学の展開
22. 抄読会5:消費者神経科学の研究例
23. 環境・社会・脳科学研究の課題探求
24. 環境・社会・脳科学研究の課題解決法立案
25. 環境・社会・脳科学研究の課題解決法制定
26. 環境・社会・脳科学研究の課題解決法ブラッシュアップ
27. 環境・社会・脳科学研究の課題解決法提案
28. 環境・社会・脳科学研究の課題解決法期末報告
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
関連学習を含めて10時間が目安。なお、調査、研究はさらに時間を要する場合がある。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 50 | 最終論文の内容による評価をおこなう |
平常点 | 50 | 最終論文への取り組みを総合的に評価する |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/反転授業(教室の中で行う授業学習と課題などの授業外学習を入れ替えた学習形式)/ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
ノートPCは必須。個人用がない場合、互換性がない場合、スペックが足りない場合は、貸与の予定。
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
脳科学の産業応用として、食品認知に関する技術開発(独立行政法人食品総合研究所)、医療応用に関する技術開発経験(自治医科大学先端医療技術研究開発センター)を有する。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
常に産業応用という出口を意識したトランスレーショナルな研究開発の手法を学べるように配慮する。
テキスト・参考文献等
必要なテキストは適宜配布する。
参加者の興味と習熟度に応じて、適切な参考書を柔軟に設定する。