学部・研究科 | 文学部 |
---|---|
授業科目名 | English Reading |
学期名称 | 通年 |
配当年次 | 2~4年次配当 |
単位数 | 2単位 |
授業担当教員 | 加太 康孝 |
教員カナ氏名 | カブト ヤスタカ |
履修条件 | |
科目の目的・到達目標 | 英語の文章にも様々な種類がありますが、適切に読めば筆者が伝えたいことが伝わるように書かれているものが大半です。(なお、詩や小説などといった文学テクストは必ずしもそうでないということになります。)あらゆる学習者がまず目指すべきなのは、そのような文章において筆者の伝えたい内容を的確に読み取ることです。 本科目の大きな目的は、英語学習者向けに教材として書かれたものだけでなく、実際に英語を日常的に用いる人々の間で読まれている水準の説明文や論説を自力で読めるようにすることです。その際、単語の意味を適当につなぎ合わせて「なんとなく」読むのではなく、確かな語彙力、そして文法や文脈に基づいて精確に読むことを目指します。 この目的を達成するために以下のような目標を立てます。 ・ 自分の読む速度や語彙力を把握することで自分の「英語力」を定量化し認識した上で、それらの力を伸ばす。 ・ 日本語を介さず英語を英語のまま読む習慣を養う。 ・ 辞書をはじめとした資料の適切な使い方を学ぶ。 ・ 高校水準までの基礎的な文法事項を固める。 ・ 文同士の関係、段落同士の関係を理解しながら読む習慣を身に付ける。すなわち、文脈を捉える力を身に付ける。 これらの目的や目標については初回授業で詳しく説明します。 |
授業の概要 | 演習形式で英文の読解を行います。 最初の1か月は多読に適した題材を用い、英文を意味のまとまりに分けて前から読み下していく訓練をします。 読み下す習慣を付けた上で精読に移り、科学記事、論文、歴史小論、作品批評といった説明文や論説を丹念に読みます。 年度の最後には文学作品を扱い、文学的な表現についても理解を試みます。 毎回の授業では英文読解と別に文法の総復習も行います。 |
授業計画 | 前期 第1回 導入……科目概観、英語力診断 第2回 多読実践 『英語の歴史』第1〜3章 第3回 多読実践 『英語の歴史』第4〜6章 第4回 多読実践 『英語の歴史』第7〜9章 第5回 多読実践 『英語の歴史』第10〜12章 第6回 科学記事 『ナショナルジオグラフィック』導入 第7回 科学記事 『ナショナルジオグラフィック』「理論上のことが現実に」 第8回 科学記事 『ナショナルジオグラフィック』「地球規模の気候危機宣言」 第9回 科学記事 『ナショナルジオグラフィック』「明るい面もある」 第10回 学術書 『『ナショナルジオグラフィック』を読む』導入 第11回 学術書 『『ナショナルジオグラフィック』を読む』「『伝統』と『近代』とのふたつの世界」 第12回 学術書 『『ナショナルジオグラフィック』を読む』「脱植民地化と風景描写」 第13回 学術書 『『ナショナルジオグラフィック』を読む』「脱植民地化と掲載写真」 第14回 総括 後期 第1回 歴史小論 『ヒストリートゥデイ』導入 第2回 歴史小論 『ヒストリートゥデイ』「おいしくて新鮮な寿司」 第3回 歴史小論 『ヒストリートゥデイ』「嫌悪感と革新と」 第4回 歴史小論 『ヒストリートゥデイ』「ファーストフードとしての寿司」 第5回 歴史小論 『ヒストリートゥデイ』「冷蔵庫の磁石に」 第6回 作品批評 「『となりのトトロ』」導入 第7回 作品批評 「『となりのトトロ』」「アニメ産業とジブリスタジオ」 第8回 作品批評 「『となりのトトロ』」「『となりのトトロ』の作品構造」 第9回 作品批評 「『となりのトトロ』」「『となりのトトロ』の世界」 第10回 文学作品 『ノルウェイの森』導入 第11回 文学作品 『ノルウェイの森』文学テクストで用いられる英語表現 第12回 文学作品 『ノルウェイの森』語り手の問題 第13回 文学作品 『ノルウェイの森』時間、記憶行為の表現 第14回 総括 上記は様々な事情によって変更する可能性がある。 |
評価方法 | 平常点 30% ……各回実施する確認テストおよび授業内課題(学期中に1回ずつを予定)が主な評価対象です。これに授業中の姿勢が適宜加味されます。 学期末試験 70%(前期、後期それぞれ35%) 細かい点については初回の授業で説明します。 |
テキスト・参考文献等 | 授業で教科書として用いるものはありません。適宜題材となる英文や資料を配布します。 |
授業外の学習活動 | 予習 各回の授業で、次に扱う題材に関して調べておくべき語句や答えるべき問いを提示します。受講生はこれらに取り組んだ上で、次に扱う範囲を読んで概要を摑んでおいてください。 復習 各回の授業で新たに学んだ語句、表現や文法事項について身に付くまで復習してください。そのようにして不明点がなくなった状態で扱った英文を音読、黙読し、読みながら意味が頭の中で同時に流れる状態を目指してください。 扱う題材によって予習、復習の内容が微妙に異なりますので、詳細は各回の授業で指示します。 |