学部・研究科 | 総合政策学部 |
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授業科目名 | 現代政府論 |
学期名称 | 前期 |
配当年次 | 2年次配当 |
単位数 | 2単位 |
授業担当教員 | 荒井 紀一郎 |
教員カナ氏名 | アライ キイチロウ |
履修条件 | 1年次配当科目である「政治と社会」の単位を修得済みであることを前提として講義をすすめる |
科目の目的・到達目標 | 現代政治学の基本的な概念やモデルを理解することで、政治現象を理論的に考える能力を身につけることを目標とする。講義は、特に以下3点についての理解を深めることを意識して実施する予定である。1.「政治」や「政治的アクター」は日常生活の中にも存在していること。2.政治現象は科学的な分析によって、(ある程度)説明と予測が可能なこと。3.政治学における「規範」と「実証」および「理論」と「方法」の関係を理解すること。 |
授業の概要 | "政治(Politics)"、あるいは"政治的(Political)"という言葉に対して、多くの人はネガティブな印象をもっている。このことは、実は現代の日本にだけ当てはまることではない。古今東西、われわれは常に「政治」を複雑でわかりにくく、時には"汚い"ものとして遠ざけようとしてきた。しかし、このことは我々人類が集団で生活していく以上、いつでも、また、どこでも必ず「政治」がつきまとうことの裏返しでもある。政治現象は、国家・政治家・官僚・利益団体、そして企業や有権者などの政治過程に関わる様々なアクターと、政治制度との相互作用によって起きている。本講義の目的は、そのような政治の世界のアクターと制度との相互作用を理解するための理論やモデルを理解することで、一見複雑に見える今日の政治現象を理論的に考察する能力を身につけることにある。第1部では、民主主義システムにおける政治現象や政治的アクターに対する具体的なイメージをつかむ事を目的に、まず各政治アクターの具体的な行動を説明する理論について解説する。次いで第2部では、「イデオロギー」「権力」「国家」「民主主義」といった政治的な世界や世界観を説明するための重要な概念や理論について扱うことで、政治に対する理解を深めていく。最後に第3部では、政策決定のメカニズムについて理論と実証の双方から検討していく。 |
授業計画 | 第1部:デモクラシーの理論と実証 第01回 イントロダクション 第02回 民主主義と協力行動(砂原1) 第03回 アイデンティティ1:アイデンティティと政治(Heywood7) 第04回 アイデンティティ2:移民政策(砂原5/Heywood7) 第05回 政治参加と投票行動(飯田4・5・7/砂原4) 第2部:イデオロギーと規範理論 第06回 政治と政治学(砂原1/Heywood1) 第07回 イデオロギーと規範理論1:Liberalism, Conservatism(飯田3/砂原3/Heywood2) 第3部:政策決定のメカニズム 第08回 政策決定1:有権者ー議員関係(飯田8/Heywood11) 第09回 政策決定2:世論と政府(飯田8/Heywood12) 第10回 政策決定3:議員ー官僚関係(砂原8/Heywood16) 第11回 メディアと政治(飯田6/Heywood8) 第12回 国際関係1:世論と戦争(砂原10/Heywood18) 第13回 国際関係2:貿易政策(砂原11) 第14回 総括:理解度の確認 |
評価方法 | ■期末試験100%(授業への貢献について加点することがある) |
テキスト・参考文献等 | ■教科書は特に指定しないが、各回の講義は以下の参考書をベースに構成されている。 砂原庸介・稗田健志・多湖淳.2015.『政治学の第一歩』有斐閣ストゥディア. 飯田健・松林哲也・大村華子.2015.『政治行動論』有斐閣ストゥディア. Heywood, Andrew.2013. Politics 4th edition. Palgrave Macmillan. ■講義資料は、すべてmanabaにアップロードされているので、各自ダウンロード、プリントアウトして持参すること。授業中の配布は行わない。 |
授業外の学習活動 | 各回の授業前に講義資料に目を通してから参加し、授業後、参考文献の指定した章を読むこと。 |