学部・研究科 | 総合政策学部 |
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授業科目名 | 民族と文化 |
学期名称 | 前期 |
配当年次 | 1年次配当 |
単位数 | 2単位 |
授業担当教員 | 伊賀上 菜穂 |
教員カナ氏名 | イガウエ ナホ |
履修条件 | 特にありません。 |
科目の目的・到達目標 | この科目は、1年次後期の「文化人類学Ⅰ」と2年次前期の「文化人類学Ⅱ」を履修するための導入科目(入門コース)に位置づけられています。 文化人類学を勉強するために必要な基礎力をつけるとともに、「民族」や「文化」といったカテゴリーが持つ政治性を意識できるようになることを目標としています。 |
授業の概要 | 文化人類学とは、フィールドワーク(現地調査研究)をとおして世界の諸文化を生活レベルから観察・分析する学問です。私たちはしばしば、自分たちが慣れ親しんだ習慣や考え方を全人類に普遍的なものだと思いこんだり、あるいは他者の文化を特殊視したりしがちですが、さまざまな地域の文化を比較することによって意外な共通点や違いに気づくことができます。 この授業では、文化人類学への入門となるよう、民族と文化についてさまざまな角度から学んでいきます。 授業ではリアクションペーパーを配布して意見や解答の提出を求めますが、受講者数によってはResponやmanabaを使用します。 |
授業計画 | この授業は、総合政策学部科目である1年次後期の「文化人類学Ⅰ」と、2年次前期の「文化人類学Ⅱ」を、続けて履修することを前提として実施します。 「文化」「民族」「人種」といったキー概念を確認し、言語と人の移動から世界諸地域の特徴を確認したあと、人類の文化を生業、儀礼、宗教という側面から学びます。 具体的には以下の順序で授業を行ないます。 1. イントロダクション、文化とはなにか 2.民族と人種(民族の概念、人種) 3. 民族と言語(「語族」とは何か) 4. 民族と言語(地域共通語と言語接触) 5. 環境と生活(生業):狩猟・採集 6. 環境と生活(生業):牧畜、農耕 7. 環境と生活(生業):生業をめぐる諸相 8. 環境と生活(食文化) 9. 人の一生と通過儀礼(基本構造) 10. 人の一生と通過儀礼(結婚式) 11. 宗教(基本分類) 12. 宗教(呪術) 13. 宗教(シャーマニズム) 14. まとめ(文化とは何か) *授業の順序や内容は、受講生の関心や理解度に合わせて変更することがあります。 |
評価方法 | 原則として平常点(授業参加、リアクション・ペーパーなど)30%、課題(レポート)および期末試験(筆記試験)70%で評価します。 ただし、期末試験を受けなかった者はEまたはF判定とします。 |
テキスト・参考文献等 | 参考文献 固定したテキストはありませんが、参考文献として以下の本を奨めます。 波平恵美子編『文化人類学[カレッジ版]』第2版、東京:医学書院、2002年。 塩川伸明『民族とネイション:ナショナリズムという難問』(岩波新書)東京:岩波書店、2008年。 ヘンリー、スチュアート『民族幻想論:あいまいな民族 つくられた人種』大阪:解放出版社、2002年。 そのほか授業中に適宜紹介します。 |
授業外の学習活動 | 授業内で紹介した文献や関連する資料などを読み、また不明点や関心を持った内容を自分で調べることで、基本的な知識や新しい知見を獲得してください。 |