学部・研究科 | 総合政策学部 |
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授業科目名 | 経営組織論/特殊講義(経営組織論) |
学期名称 | 後期 |
配当年次 | 3・4年次配当 |
単位数 | 2単位 |
授業担当教員 | 青木 英孝 |
教員カナ氏名 | アオキ ヒデタカ |
履修条件 | 経営学関連科目の事前履修が望ましい。 |
科目の目的・到達目標 | 本講義の目的・到達目標は,経営組織に関わる基本的な理論や概念を学習することで,現実の企業が直面する組織上の諸問題を理解し,その解決策を考えるために必要な知識や考え方を習得することである。我々は多くの時間を会社などの組織で過ごす。したがって,経営組織に関した様々な現象や問題と,その背後にあるメカニズムを理解する方法を身に着けることは非常に重要である。 |
授業の概要 | 講義は大きく分けて3つの部分から構成される。第一は,経営組織論研究の歴史的展開の紹介である。ここでは,官僚制や科学的管理論などの古典的組織論,人間関係論や近代組織論,コンティンジェンシー理論などを紹介する。第二は,意思決定論である。ここでは人間の特性というミクロな問題を扱う。限定合理性という鍵となる概念を理解することが重要であり,人間が意思決定の際に直面する認知限界,ヒューリスティックス,バイアス,組織・集団の意思決定問題などを扱う。そして第三は,組織形態である。組織を設計する際の基本原理,組織形態の基本形などを学習した後で,日本企業の現実の組織形態,および近年の組織革新について解説する。 以上の講義を通じて,なぜ組織ができるのか,組織メンバーのやる気を高めるためには何が必要か,組織の問題はどういったメカニズムで発生するのか,組織のアウトプットを高めるにはどうすればいいかなどの問題を考えるヒントを得てほしい。また,日本企業はどのような組織形態を採用し,ビジネスの環境変化にどう適応しているのか,戦略と組織の関係はいかにあるべきか,近年の日本企業が直面する課題は何か,など現実の組織戦略の背後にある要因を理解し,実践的に役立つ思考ができるようになってほしい。 |
授業計画 | 第01回 イントロダクション:経営組織の意義 第02回 官僚制と管理過程論 第03回 科学的管理論と人間関係論 第04回 近代組織論とコンティンジェンシー理論 第05回 限定合理性と認知能力 第06回 意思決定論:フレーミングとヒューリスティックス 第07回 個人と集団の意思決定:自信過剰,バイアス,集団意思決定 第08回 組織の設計原理,組織デザイン 第09回 組織の基本形態:ラインとスタッフ,マトリクス組織 第10回 日本の企業組織:職能別組織,事業部制組織 第11回 組織革新:社内カンパニー制,純粋持ち株会社 第12回 分社とグループ組織 第13回 分業と調整,集権化と分権化 第14回 まとめ:ミクロ組織論とマクロ組織論 |
評価方法 | 試験100% |
テキスト・参考文献等 | テキストは使用せず,レジュメを配布する予定である。 【参考文献】 ・森本三男『現代経営組織論<第三版>』,2006年,学文社. ・S.ダウマ & H.スクルーダー著,『組織の経済学入門・第3版』(丹沢安治他訳),2007年,文眞堂. |
授業外の学習活動 | 本講義でカバーする範囲は広く、テーマごとに読むべき文献があるため、知識の定着には授業外で関連文献を読み、授業内容を復習することが必要である。復習には、各週2時間程度が必要である。 |