学部・研究科 | 総合政策学部 |
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授業科目名 | 東アジア社会文化論Ⅰ |
学期名称 | 前期 |
配当年次 | 2年次配当 |
単位数 | 2単位 |
授業担当教員 | 篠原 典生 |
教員カナ氏名 | シノハラ ノリオ |
履修条件 | 特になし |
科目の目的・到達目標 | 東アジアの歴史の流れを把握する。東アジアの歴史を通観することで、この地域の社会の成り立ち、文化的な違いや特徴を理解し、歴史的なものの見方や考え方を身に着けることを目標とする。 |
授業の概要 | 東アジア諸文化の中から「中国」が国としてまとまっていく過程を概観し、統一と分裂を繰り返しながら発展していく姿を見ていく。文献に記された歴史と同時に、発掘された遺跡や遺物などの「実物」からその当時の暮らしや文化的交流の様子を読み解く。異なる文化的背景を持つ人々がひとつの「中国」という意識のもとにまとまっていく過程をたどることにより、グローバル化していく現代社会に生きる私たちの参考とし、来るべき時代の展望を開くための材料を提供する。 |
授業計画 | 第一回 はじめに:「アジア」とはなにか 第二回 夏・商・周:「国家」の形成 第三回 戦国・秦:都市国家連合から統一国家へ 第四回 漢:漢代の文化と「民族」意識の形成 第五回 三国・西晋:旧世界からの脱却を模索する革命の時代 第六回 五胡十六国:胡族の台頭 第七回 南北朝:「中国化」と新しい世界観の形成 第八回 隋・唐:東アジア世界の政治的、文化的支柱 第九回 五代十国:政治的伝統の破壊 第十回 宋・遼・金:「正統」の系譜 第十一回 元:世界帝国と「漢化しない」中国の支配者 第十二回 明:庶民文化の発達と民族意識の形成 第十三回 清:多民族国家の異文化共生 第十四回 まとめ |
評価方法 | 平常点60%、試験40%。 |
テキスト・参考文献等 | テキストは指定しない。 参考文献 (1)貝塚茂樹、伊藤道治『古代中国』(講談社学術文庫、2000年) (2)宮崎市定『アジア史概説』(中公文庫プレミアム、2018年) (3)鶴間和幸『中国の歴史第03巻 ファーストエンペラーの遺産 秦漢帝国』(講談社、2004年) (4)三崎良章『五胡十六国-中国史上の民族大移動-』〔新訂版〕(東方書店、2012年) (5)窪添慶文 (編)『魏晋南北朝史のいま (アジア遊学 213)』(勉誠出版、2017年) (6)石見 清裕『唐代の国際関係(世界史リブレット97)』(山川出版社、2009年) (7)伊原弘、梅村坦『世界の歴史〈7〉宋と中央ユーラシア』(中公文庫、2008年) (8)愛宕松男、寺田隆信『モンゴルと大明帝国』(講談社学術文庫、1998年) (9)エドワード・サイード『オリエンタリズム』上・下(平凡社ライブラリー、1993年) その他より詳しい参考文献は必要に応じて授業の際に紹介する。 |
授業外の学習活動 | 上記の参考文献は、様々な世界史や中国史シリーズの内の一冊を紹介しているものがある。予習として参考文献を読み、復習として異なるシリーズの同時代を扱った本を読んでみること。本を読み比べることで、同じ時代を扱っていても、著者ごとに異なるアプローチの仕方があることが理解できる。これには各週約2時間程度必要となる。 |