シラバス
| 授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ジャーナリズム論1 | 2026 | 春学期 | 月2 | 法学部 | 清水 麻子 | シミズ アサコ | 2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
JU-ME2-001L
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
テレビや新聞、週刊誌、ネットメディアなどの報道は、何のためにあるのでしょうか?◆本講義の前半では、マスメディアが情報をどのように取材・編集・発信しているのか、その仕組みとジャーナリズムの基本的な役割を学び、信頼できる情報とは何かを考えます◆後半では、SNS時代の情報環境の変化により、報道の信頼や社会との関係が揺らぐ中で、メディアが直面する課題と日米欧の実践を取り上げます◆できるだけ平易な言葉で解説します◆メディア業界に関心のある方はもちろん、日常の報道に違和感を覚えている方や、情報との向き合い方を考えたい方など、幅広い学生の参加を歓迎します。
科目目的
・マスメディアの仕組みと、ジャーナリズムが社会で果たしている役割を理解する。
・情報があふれる現代社会において、信頼できるニュースを見極める力を身につける。
・メディアと民主主義、政治、法の関係について考える。
到達目標
・日常の暮らしや身近な出来事からニュースに関心を広げる。
・社会の出来事を多角的な視点から捉え、考える力を身につける。
・社会問題や異なる考え方に配慮し、民主主義社会に参加するための市民的教養を培う。
授業計画と内容
1. ガイダンス:ジャーナリズムを学ぶ
情報環境の変化/本講義の視点と構成
【前半】ジャーナリズムの基本――理念・制度・役割――
2. ニュースができるまで
マスメディアの構造/取材・編集・チェックの流れ/記者クラブ制度/通信社
3. 事実を伝えるということ
情報の伝達/客観・中立・公平/戦争・災害報道
4. ジャーナリズムの理念
表現の自由/憲法21条/自由主義/公共圏/民主主義
5. 権力を監視する
権力との攻防/放送法4条/調査報道/内部告発と公益通報者保護制度
6. 声の偏りと不可視化される声
社会的弱者/マイノリティ/ジェンダー/構造的不正義
7. ジャーナリズムと人権
誤報/メディアスクラム/実名・匿名報道/プライバシー
8. 前半まとめ・意見共有
ジャーナリズムの基本の整理/疑問点・違和感の共有(学生同士の話し合い)
【後半】SNS時代のジャーナリズム――情報環境の変化と新たな模索――
9. SNS時代の情報環境の変化
偽情報・誤情報/アルゴリズムと感情/ゲートキーピング機能の崩壊
10. ファクトチェックと検証報道
真実性の担保/検証報道/OSINT
11.メディア不信と分断社会
ポピュリズム/敵・味方の物語/感情的言説
12. メディア不信・分断に向き合う①(欧米)
ソリューション・ジャーナリズム/建設的ジャーナリズム/市民社会/社会課題への応答
13. メディア不信・分断に向き合う②(日本)
ソリューション・ジャーナリズム/建設的ジャーナリズム/市民社会/社会課題への応答
14. YouTuber・インフルエンサーとジャーナリズムの境界線/総括
担い手の変化/影響力と社会的責任/ニュースとの向き合い方
授業時間外の学修の内容
授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
・出席確認および理解度の確認のため、小テストやリアクションペーパーを適宜実施します。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
| 種別 | 割合(%) | 評価基準 |
|---|---|---|
| レポート | 70 | ・試験レポートの内容を評価します。 ・授業内容の理解、考えの深まりを評価基準とします。 |
| 平常点 | 30 | ・出席と授業への積極参加(respon等での発言)を評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
・試験レポートや出席確認の方法は、ガイダンス時に、ご説明します。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
質問が寄せられた場合は随時、メール返信にて対応する。
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/ディスカッション、ディベート/グループワーク/その他
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
・responを活用し、履修生の意見や疑問を共有しながら、双方向型の授業を行います。
・第8回目に討議(小グループによる話し合い・発表)を導入。
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
・授業中にresponを活用します。
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
20年以上の新聞記者・雑誌編集者の実務経験
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
報道現場の実情やニュースが作られる過程について具体的に講義します。ジャーナリズムと広報の役割の違いについても、実例を用いて解説します。
テキスト・参考文献等
授業で使用する【テキスト】
各回資料を配布します。
自学用【参考文献】
立花隆『田中角栄研究全記録 』(上)(下) 講談社文庫(kindle)
※日本における代表的な調査報道の事例として
清水潔『桶川ストーカー殺人事件―遺言―』新潮文庫
※調査報道と人権の関係を考えるために
川端和治『放送の自由―その公共性を問う』岩波新書
※放送法4条、放送の自由と公共性、報道と政治の関係を考えるために
林香里『メディア不信 何が問われているか』岩波新書
※SNS時代のメディア不信を知るために
笹原和俊『フェイクニュースを科学する』化学同人
※偽情報・誤情報の拡散をデータから理解する
その他特記事項
■授業の工夫■
情報があふれる現代社会において、ジャーナリズムがどのように事実を伝え、社会と向き合っているのかを、新聞記事や時事的な事例を用いて具体的に解説します。履修生がニュースを自分の問題として捉え、主体的に考えられるよう工夫します。