シラバス
| 授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 近現代文学演習A | 2026 | 前期 | 金2 | 文学部 | 苗 鳳科 | ミョウ ホウカ | 2・3年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-JL2-A805
履修条件・関連科目等
特になし。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
前期の授業では、文庫本『日本文学100年の名作 第五巻 百万円煎餅』(新潮社)をテキストに用い、第二次世界大戦直後の日本文学について考察します。外国人教員として、世界から見た日本文学の魅力という視点も提示します。
テキストを選んだ基準は、第一に「波乱万丈の人生譚を、できるだけ面白く語るアンソロジー」、第二に「できるだけ作家名手に一通り触れられるアンソロジー」であることの二点です。戦前と戦後の作品を比較することで、人間のイデオロギーが劇的に変容している様子が見えるほか、現代を生きる私たちにとって示唆に富む作品も多い。
文学専攻は人文学を母体とする分野であり、単に作家や作品を学ぶための専攻というよりも、作品の背後にいる無数の人々に目を向け、人間の本質を学べる貴重な環境です。本授業においても、作品を文学的観点からのみ捉えるのではなく、社会学や歴史学の視点から捉え直すことを重視します。
もちろん、毎回の授業では作品について楽しく語り合うことを最も心掛けるし、履修生がそれぞれの見解を躊躇なく共有できる授業環境を目指します。「これはまったく名作とは言えない」といった酷評も大歓迎ですし、学期末に行う「私の好きな作品ランキング(本テキストより)」の作成も、卒業論文のテーマ選びへとつながる第一歩でしょう。
社会を読み解こうとする際には、どの学部・分野においても、最終的には自分自身の内面へと立ち返る必要があります。持病を抱える人は、若い頃にはさまざまな医師を頼るが、年を重ねるにつれて外に答えを求めることをやめ、自らを見つめ直す中で「自分自身の医者」になっていく——突き詰めれば、小説とは人間の「経験」そのものです。
科目目的
自分の中での作家像を築き、創作の時代背景、作家についての理解を深めることを目的とします。 世界文学の中における日本文学を捉え直し、より視野を広げる機会でもあります。
到達目標
具体的に以下のことを求めます。
発表担当者:レジュメ作成と発表は、将来仕事でのプレゼンや普段の生活における交流など、様々な場面と密に関連するスキルです。その上、あなたの一文一文は、作家の代弁者としてクラスの皆さんの心に作家像を紹介する責任を負っています。そのことを意識しながら、極力楽しく授業を進めましょう。発表は棒読みではなく、話のメリハリや下線書き、カラーの挿絵などもいいので、自分の扱う作家の一面をアピールしましょう。大胆な酷評も大歓迎です。
履修する皆さんへ:授業発表後の自由討議時間においては挙手不要。20歳前後は人生一番繊細で鋭敏な時期だという自信を持って、思ったことを躊躇せず他の履修者とシェアしましょう。
授業計画と内容
第1回 ガイダンス 、文学研究のAI時代における必要性と学習方法など
第2回 講義:各回発表担当者の決定と講師による1回目の発表 (邱永漢「毛澤西」)
第3回 「突堤にて」(梅崎春生)の発表
第4回 「マクナマス氏行状記」(吉田健一)の発表
第5回 「寝台の舟」(吉行淳之介)の発表
第6回 「おーい でてこーい」(星新一)の発表
第7回 「江口の里」( 有吉佐和子)の発表
第8回 「百万円煎餅」( 三島由紀夫)の発表
第9回 「贅沢貧乏」( 森茉莉)の発表
第10回 「補陀落渡海記」( 井上靖)の発表
第11回 「水」(佐多稲子)」の発表
第12回 「待っている女」(山川方夫)の発表
第13回 「山本孫三郎」(長谷川伸)の発表
第14回 「霊柩車」(瀬戸内寂聴)の発表と40分間のレポート作成
履修する人数により、一作品を2〜数人で担当します。発表者はレジュメを作り、それ以外の人は読書感想(20〜400字)、いずれも授業の24時間前までにmanabaに提出します。読書感想に挙げられた質疑は、早めに提出できたものの順番で授業後半に議論の時間を設けます。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
本科目を履修するのにあたって、事前の予習が授業の質を決定します。毎週授業前に1〜2時間程度の作品予習が望ましいと考えてください。毎回の作品を検討し終えた頃には、自分の中に作家像が築かれ、他の人に簡単に紹介できるくらいになることを目標にしてください。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
| 種別 | 割合(%) | 評価基準 |
|---|---|---|
| レポート | 30 | 最終回の授業中に1200字の小レポートを作成してもらいます。 |
| 平常点 | 70 | 授業での発言、レジュメ、授業前の読書感想など、授業への取り組みを総合的に評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
講師が時々PPTや映像を使います。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキストは『日本文学100年の名作 第五巻 百万円煎餅』(新潮社) を使います。アマゾン古本なら安く買えます。履修者の学習状況と希望にしたがって、一部テキストを途中で変更する可能性があります。
その他特記事項
授業は対面形式です。1回目の課題発表は講師がするのでレジュメ作りの参考にしてください。学期最初のガイダンス授業は別の面白い話を持ってきます。皆さんがなぜ国文学専攻を志望したのかという話にも興味を持っているので、簡単に答える準備をするといいでしょう。
席を円形にし、隣同士で意見交換の時間を設けたりしますが、授業と関係のない話、いわゆる私語はしないようにしてください。