シラバス
| 授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 専門演習A1/専門演習B1 | 2026 | 春学期 | 火2 | 法学部 | 宮城 大蔵 | ミヤギ タイゾウ | 3・4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
JU-OL3-015S,JU-OL4-017S
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
本演習は国際政治史をテーマとしますが、その根底にある問いとして、「歴史の中の現在」、すなわち、現代を歴史的な視座に位置づけてその特徴を捉える力を涵養することを目指します。
冷戦終結後のこの30年あまりを振り返ってみても、冷戦終結直後に、力においても政治経済モデルにおいてもアメリカが突出した存在となったことを背景にブッシュ(父)米大統領が唱えた「新世界秩序」や一部の識者が唱えた「歴史の終わり」、9.11米同時多発テロ後に提起された「文明の衝突」、そして中国の台頭から近年の米中対立、「グローバル・サウス」の台頭へと、時代をどう捉えるかについての認識枠組みはめまぐるしく変転してきました。その種の変転にその都度、流されるのではなく、さまざまな事象の底流に流れる要素は何なのかを掘り下げて考察し、中長期的、かつ能動的な視座で「今」という時代を相対化して掌握することが、ここでいう歴史的な視座です。
より具体的には、①世界大(グローバル)なレベルの動き、②アジアにおける国際情勢、③日本の動きの三つを視野におさめ、それらの間の相互作用という観点で、国際政治や日本外交における事象を捉えることを最終的な目標とします。春学期には上記に向けた基礎的な作業として、国際政治における現実主義と理想主義との関係といった基本的な概念について古典的な著作の購読を交えて議論し、考察していくことにします。
また演習の最後に各自の研究テーマについて、問題関心とどのように研究を深めていくことができるのかについて、プレゼンテーションと議論を行います。
国際秩序が大きな転換期を迎える一方、ネット上では玉石混合の情報があふれ、何が「事実(ファクト)」なのかを見極めることすら容易ではありません。そのような中にあって、上記のような「歴史的な視座」は皆さんがこれから世の中に向き合う上で大きな力になるでしょう。
科目目的
現代の国際政治、外交に関わる内外の(世界と日本の双方)動きを、中長期的な視座に位置づけて考察する力を涵養することを目的とする。また、その過程で文献読解力の向上、他の受講者との議論を通じた問題認識の深化、さまざまな概念や事象について説明する能力を培うことが期待される。
カリキュラム全体との関係でいえば、上記のような作業を通して、政治学その他の分野で学んできた知識や物の見方を総合的に運用する力を向上させることが目的となる。
到達目標
同時代における様々な事象について、その底流にある要素は何であり、どのような経緯をたどって今に至っているのかといった奥行きのある視座を体得することが到達目標となる。その過程で必須となる、文献読解やプレゼンテーション、議論の能力の習得も当然ながら到達目標となる。
授業計画と内容
1.イントロダクション:授業の進め方、自己紹介
2.日本外交における理想主義と現実主義(前編):文献資料の要約とディスカッション
3.日本外交における理想主義と現実主義(後編):文献資料の要約とディスカッション
4.国際政治における理想主義と現実主義(前編):文献資料の要約とディスカッション
5.国際政治における理想主義と現実主義(後編):文献資料の要約とディスカッション
6 ここまでの総括とディスカッション
7.21世紀/冷戦後とはいかなる時代か:プレゼンテーションとディスカッション
8.戦後日本と歴史問題(前編):文献資料の要約とディスカッション
9.戦後日本と歴史問題(後編):文献資料の要約とディスカッション
10.安全保障について考える:文献資料の要約とディスカッション
11.地域主義について考える:文献資料の要約とディスカッション
12 植民地主義と脱植民地化について考える:文献資料の要約とディスカッション
13. 各自の研究テーマ構想について(前編)
14. 各自の研究テーマ構想について(後編)
受講者の関心などによって多少の変更をすることがあります。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと,授業終了後の課題提出
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
| 種別 | 割合(%) | 評価基準 |
|---|---|---|
| レポート | 30 | 学期末にレポート課題を出し、評価します。 |
| 平常点 | 70 | 毎回のゼミにおけるプレゼンテーションやディスカッションへの参加で評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
タブレット端末
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
以下の文献を候補の例として考えていますが、受講者の関心も踏まえて調整することもあります。
中江兆民『三酔人経綸問答』(岩波書店、1965年)
E.H.カー『危機の20年』(岩波書店、2011年)
小川幸司、成田龍一『世界史の考え方』(岩波書店、2022年)
波多野澄雄『日本の歴史問題』(中央公論新社、2022年)
波多野澄雄・宮城大蔵編『日本外交をどう捉えるか』(慶應義塾大学出版会、2025年)
日本国際政治学会編『日本の国際政治学④ 歴史の中の国際政治』(有斐閣、2009年)