シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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比較経営論 | 2025 | 春学期 | 火3 | 国際経営学部 | 閑林 亨平 | カンバヤシ コウヘイ | 2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
GM-OM2-CE03
履修条件・関連科目等
異なる文化など「違い」を理解・尊重する姿勢と、米国、中国、東南アジア、インド、欧州、日本など世界の企業経営の特徴・動向に興味のある学生の履修を歓迎します。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
各国の企業を取り巻く外部環境(文化や制度、宗教・哲学、歴史に影響される社会基盤)には違いがある。そして、経営理念、競争力の源泉、マネジメント方式にも差異がみられる。本講座では、このような「違い・異なる文化」を理解・尊重し学習・仕事・生活に活かすための学問である比較経営論の基礎知識を、企業実務における比較経営の実践(ケース)を交えて学ぶ。次の3つのアプローチにより、基礎知識の理解と応用能力の習得を図る。
(1)比較経営論の主な文献の研究(2回)
(2)企業等の実務における比較経営論(6回)
(3)経営学 / 企業経営の重要要素(経営戦略、イノベーション・マネジメント、産業政策)と比較経営論(4回)
使用言語は日本語を中心とし、トピックやキーワードなど英語で補足する。
科目目的
比較経営論の基礎知識と、多様性を尊重しバランスある比較分析に基づいて思考し行動する姿勢を習得する。学生が身近なケースを通じて「自分事」として考え行動する能力と習慣を身に着けることを目的とする。
講師が企業実務者として、日本、東南アジア、欧州等の企業との提携、合弁経営、資本撤退に「異文化」環境で取り組んだなかで直面した課題、反省・学びをベースに、比較経営論の文献、日本を代表する企業のグローバル展開事例を交えて解説することで、学問としての比較経営論を企業等の実務に位置づけて学ぶ。
到達目標
(1)比較経営論の基礎理論・知識を体系的に修得する。
(2)自分の考えを的確に述べ、異文化環境で建設的な議論する能力を身につける。
授業計画と内容
1. ガイダンス
2. 日本企業の国際展開と比較経営論 【企業実務編-1】
<参考文献> 中川等『はじめての国際経営』
3. ホフステード等『多文化世界』 【文献研究-1】
6次元モデル:①権力との関係、②個人と集団との関係、③男性・女性に期待される役割の違いと動機付け要因、④知らないこと、曖昧なことへの対応、⑤将来への考え方、⑥人生の楽しみ方
4. ジェフリー・ジョーンズ『多国籍企業の変革と伝統:ユニリーバの再生』 【文献研究-2】
5. 航空機産業企業のビジネスと比較経営論 【企業実務編-2】
<参考文献> 『アヴィエーション・インダストリー 航空機産業の経営戦略』
6. 組織とリーダーシップ 【経営学/企業経営の重要要素と比較経営論-1】
7. ゲストスピーカー「未定 インドネシアの経営学者」
8. 意思決定、ナレッジマネジメント 【経営学/企業経営の重要要素と比較経営論-2】
9. イノベーション・マネジメント 【経営学/企業経営の重要要素と比較経営論-3】
10.内田和成他『イノベーションの経営戦略』 【文献研究-3】
11.異文化環境での経営と事業開発:比較経営論をどう活かすのか(講師の実務経験に基づき問題提起) 【企業実務編-3】
12.欧米の経営者は日本企業の経営をどう見ているのか?:日本的経営論を踏まえて 【企業実務編-4】
<参考文献>アベ・グレン『新・日本的経営』
13.マイケル・E・ポーター『国の競争優位』【文献研究-4】
・・・ なぜ比較経営論を学ぶのか?(あらためて考えてみよう)
14.講座のまとめ
授業時間外の学修の内容
授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 50 | 期末レポート |
平常点 | 50 | 毎回の授業後に、習得内容、気づき・感想を小レポートとして提出する。 |
成績評価の方法・基準(備考)
毎回授業後の小レポートと期末レポートに基づいて、比較経営論の基礎知識を習得し、自ら考えて文章化できているかを評価する。
A+ :極めて深い理解、論理的考察が構築されている
A :深い理解、論理的考察がなされている
B :理解、論理的考察がなされている
C :ある程度は理解し、論理的に考察している
F :理解、論理的考察がなされていない
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
グループワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
(1) 総合商社勤務 海外駐在歴 計8年(インドネシア・メキシコ)(1982年~1999年)
(2) 国内製造業勤務 生産管理・販売戦略を経験(2000年~2008年)
(3) 大手コンサルタント勤務 地理情報系ソフトの活用を展開(2009年~2011年)
(4) JETRO勤務 中小企業の海外展開支援専門家(2012年~2015年)
(5) 総合商社関連専門商社勤務 航空関連アドバイザー(2016年~2019年)
(6) NPO法人 国際社会貢献センター勤務 日本貿易会傘下法人 総合商社等海外人材のボランティア・活用コンサルティング コーディネーター(2020年~現在に至る)
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
経営、事業を担う経営者、企業人の思考・行動や組織文化にも焦点をあてて、組織とその活動メカニズムを理解できるよう授業を行う。
「イノベーションはどのように創出されたのか、どのような課題に直面したのか」など、経営者、企業人の視点を踏まえたケース分析と考察を行う。
テキスト・参考文献等
【テキスト】
パワーポイントによるレジュメを配布する。
【参考文献】
・Geoffrey Jones 『多国籍企業の変革と伝統 ユニリーバの再生』(文眞堂、2013年)ISBN978-4-309-4784-1
・G・ホフステード等『多文化世界』(有斐閣、1995年)ISBN978-4-641-17389-7
・マイケル・ポーター『日本の競争戦略』(ダイヤモンド社、2000年)ISBN978-4478200599
・閑林亨平『アヴィエーション・インダストリー 航空機産業の経営戦略』(文眞堂、2020年)ISBN978-4-8309-5058-2
・牛山隆一『アセアンの多国籍企業』(文眞堂、2018年)ISBN978-4-8309-5008-7
・内田和成等『イノベーションの競争戦略』(東洋経済新報社、2022年)ISBN978-4-492-53449-6
・ジェームス・C・アベグレン『新・日本の経営』(日経BPマーケティング(日本経済新聞出版; New版 、2004年) ISBN978-4532311889