シラバス
| 授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 流通システム | 2026 | 後期複数 | 木4,木5 | 経済学部 | 堂野崎 衛 | ドウノサキ マモル | 3年次配当 | 4 |
科目ナンバー
EC-ID3-37XX
履修条件・関連科目等
特になし
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
<学位授与方針と当該授業科目の関連>
この科目は、現実把握力(経済学の専門知識及び社会・人文・自然科学の知識教養に裏付けられた広い視野に立った柔軟な知性に基づき、現実の経済現象を的確に把握することができる)の修得に関わる科目です。
<概要>
本科目では、生産と消費を繋ぐ社会経済的なインフラである「流通システム」について、その理論、歴史、現状、および政策的課題を体系的に講義します。流通は単なる「モノの移動と売買」に留まらず、経済主体間の調整を司り、価値創造と社会構造を規定する重要なメカニズムです。
前半では、流通の基本機能や商業の発生、卸売・小売業の存立根拠を理論的に学び、なぜ特定の中間業者が存在するのかという経済合理性について検討します。中盤では、百貨店からコンビニ、さらにはECやD2Cに至る多様な業態の変遷と、チェーンストア・システムやサプライチェーン・マネジメント(SCM)といった現代的な経営戦略について、実例に基づき検討します。
後半では、マーケティング・ミックス(4P)の視点を交えた企業戦略の分析に加え、独占禁止法や景品表示法などの法制度、さらにはDXやSDGsといった流通を取り巻く現代的課題について検討します。本科目は、ミクロの「企業戦略」とマクロの「社会制度」の両面からアプローチし、グローバル化・デジタル化が進む現代市場における最適な流通のあり方を多角的に検証する授業構成となっています。
科目目的
本科目は、現代経済の基幹インフラである流通システムを対象に、そのメカニズムを解明するための理論的枠組みを学び、多角的な観点から流通現象を捉える力を養うことを目的とします。
市場経済において生産と消費を繋ぐ流通機能は、単なる効率性の追求にとどまらず、社会の公正性や持続可能性とも深く関わっています。そのため、本科目では個別の企業行動を分析する「経営学的視点」と、市場構造や法的規制を俯瞰する「経済学的・政策学的視点」の双方を架橋します。これにより、流通を一つの社会システムとして捉え、市場で起きている複雑な現象の本質を、理論と実態の両面から筋道立てて理解する能力を養成します。
また、変化の激しい現代の流通現象に対し、目先のトレンドに翻弄されることなく、その背後にある普遍的な原理や歴史的経緯、さらには公共的な制約条件を照らし合わせることも重視します。複雑な社会事象を論理的・構造的に把握した上で、自らの視点から最適解を導き出すための判断力を養うことが本科目のねらいです。
到達目標
1.(流通の基礎理論と構造の理解) 流通の基本機能(商流・物流・情報流)および中間商人の存立根拠を経済理論に基づいて説明し、生産から消費に至る流通システムの全体構造を体系的に記述できるようになる。
2.(現代的な流通戦略と業態変遷の分析)主要な小売業態(百貨店、コンビニエンスストア、EC等)の発展経緯と特性を整理した上で、チェーンストア経営やサプライチェーン・マネジメント(SCM)における戦略的意義を論理的に解説できるようになる。
3.(多角的な視点による現代的課題への考察)デジタル化やグローバル化による流通構造の変化、および独占禁止法等の法的規制やSDGsへの対応について、ミクロ・マクロの両面から客観的な根拠を持って論じられるようになる。
授業計画と内容
1.オリエンテーション:商品と消費者
2.流通機能と流通懸隔:生産と消費のギャップ
3.流通の経済的役割とシステム論的アプローチ
4.流通を取り巻く環境変化:人口動態、市場構造の変容、DX、サステナビリティ
5.商業の発生と歴史的展開:商人の存立と段階分化、部門分化、機能分化
6.商業の機能と卸売業の役割:中間商人の経済合理性
7.小売業の機能と経営:市場適応と業態の多様性
8.商業の基礎理論(1):取引費用と商業利潤の源泉
9.商業の基礎理論(2):チャネル理論と商業排除の論理
10.物流とロジスティクス:サプライチェーン・マネジメント(SCM)の基礎
11.近代的商業業態の分析:百貨店・専門量販店の戦略
12.現代の商業業態の分析:スーパーマーケット・コンビニエンスストアとチェーン・ストア
13.無店舗小売業の進化:EC、D2C、デジタルチャネルの戦略
14.地域商業と商店街:地域社会における流通の役割
15.チェーンストアシステムの展開と流通近代化
16.小売業の国際化と海外出店戦略
17.企業戦略とマーケティング管理の基礎
18.マーケティングの4P概念 (1):製品戦略と市場創造
19.マーケティングの4P概念 (2):チャネル戦略の設計と評価
20.マーケティングの4P概念 (3):価格・プロモーション戦略
21.情報化とデジタル時代の流通戦略:ICT、QR、ECR
22.サプライチェーン・マネジメント(SCM)と生配販連携
23.デジタル化の進展とEC・無店舗小売業の革新
24.流通政策の目的と体系:独占禁止法と競争政策
25.流通に関わる法制度:再販売価格維持と景品表示法
26.商業振興政策の変遷とまちづくり
27.流通と持続可能性(SDGs):倫理、CSR、フードロス
28.総括・まとめ
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
・毎回、授業計画に掲載してある箇所に該当するテキストの関連ページを必ず熟読したうえで、授業に臨んでください。
・manabaで講義ノートを予めダウンロードして、事前に目を通しておいてください。
・各回の授業終了時に実施する確認テストは、定期試験の予想問題にもなりますので必ず復習しておいて下さい。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
| 種別 | 割合(%) | 評価基準 |
|---|---|---|
| 中間試験 | 20 | 毎回の授業終了時に、当該授業内容に関する確認テスト(100点満点)を実施します。 |
| 期末試験(到達度確認) | 70 | 流通システムの基本知識の修得に加え、経営戦略や政策的課題を多角的な視点から分析・説明できる能力が身についているかを評価します。 |
| 平常点 | 10 | 授業への参加度、受講態度等で評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
タブレット端末/その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
各回授業終了時に確認テストを実施しますので、ノートPCやタブレット、スマートフォン端末などの機器が必須となります。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
(テキスト)
・番場博之編著(2021)『基礎から学ぶ流通の理論と政策(第3版)』八千代出版
(参考書)
・大阪市立大学商学部編(2002)『流通』有斐閣
・加藤義忠ほか編(2007)『現代流通入門』有斐閣
・高嶋克義著(2013)『現代商業学』有斐閣アルマ
・原田英生・向山雅夫・渡辺達朗編著(2010)『ベーシック流通と商業』有斐閣アルマ
・番場博之・大野哲明編(2022)『よくわかる流通論』ミネルヴァ書房
その他特記事項
参考URL
特になし