シラバス
| 授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 多国籍企業論 | 2026 | 秋学期複数 | 火4,金2 | 商学部 | 永島 暢太郎 | ナガシマ ノブタロウ | 3・4年次配当 | 4 |
科目ナンバー
CM-MN3-14XL
履修条件・関連科目等
Web登録科目です。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
多国籍企業(MNC: Multinational Corporation)とは,国境を越えて複数の国・地域で事業活動をする企業のことを意味しており,最近では多国籍企業よりグローバル企業という表現のほうがより多く用いられる。本講義では,多国籍企業の戦略と組織,それらに関連した研究開発とイノベーションに焦点を当てる一方,国際経営の基礎について論じていく。
今日の多国籍企業の経営環境は,プラットフォームビジネスの興隆,生成AIなど次世代型情報技術の発展,様々な産業でのデジタル化の進展,脱炭素化,地政学的な変化に伴う世界的な供給網(GVC)の再構築,新興国の台頭など,かつてない速度で複雑化している。多国籍企業が持続可能な競争優位性を構築するには,こうした非連続かつ不確実な環境変化に適応し,いかに能力を進化させられるかが鍵であり,多様なステークホルダーからの要請とバランスを取りながらエコシステムを構築することが求められる。そのためには戦略転換とビジネスモデルのイノベーションが必要になることも多い。さらに国際新興企業(INV)と多国籍企業との連携による社会的価値の共創もその重要性を増しつつある。
現代の日本企業にとって経営のグローバル化は避けて通れない課題であり、海外に広がる拠点の管理や各国の制度環境への対応がより重要な経営上の焦点となっている。本講義では日本を含む先進国の多国籍企業の経営戦略,研究開発及びイノベーション,国際パートナーシップ,国際的人的資源管理などについて論じる一方,新興国発の多国籍企業の動向についても論じることになる。
科目目的
本科目は、カリキュラム上の 分野別専門科目経営系の選択科目として位置付けられていることから、 この科目での学習を通じて、学生が多国籍企業に対する認識を深めるとともに、組織と戦略の一般理論、及び,国際経営に対する基礎的な知識を習得することを目的としています。
到達目標
学生には,多国籍企業に関わる広範な諸課題,例えば,グローバル経営戦略、多国籍企業の経営組織,さらにグローバルイノベーション,グローバルな研究開発,国際的人的資源管理などに関する基本知識を身につけることが求められます。そして身につけた知識をもとに理論的内容を論理的に展開する能力が期待されます。
授業計画と内容
1.導入:講義の概要及び現代の多国籍企業を取り巻く課題
2.グローバル経営の考え方 (CAGEフレームワークを中心に)
3.グローバル経営戦略の主な理論 (リソース・ベースト・ビューとダイナミックケイパビリティ)
4.制度的環境とビジネスシステム
5.多国籍企業による国際競争の歴史
6.競争優位を築く技術経営戦略(プラットフォームとエコシステムを中心に)
7.多国籍企業の組織デザイン (1):組織構造と戦略の適合(チャンドラー・モデル)
8.多国籍企業の組織デザイン (2):ヘテラーキーと地域統括組織
9.I-Rグリッド(統合と適応)のフレームワーク
10.グローバル経営のタイプとトランスナショナル型経営
11.国際的な活動の配置と調整(リショアリングと活動配置の最適化)
12.本社−海外子会社関係の進化:知識フローと権限委譲
13.海外子会社の役割:能力活用(Exploitation)と能力創造(Exploration)
14.国境をまたがるグローバル・イノベーション
15.リージョナル・マネジメントとグローバルR&D
16.グローバルR&D戦略とナレッジマネジメント
17.メタナショナル経営:世界からの知識獲得と融合
18.多国籍企業とイノベーションのクラスターとの結合
19.国際新興企業(INV),ボーングローバル企業の台頭と社会的価値の共創
20.国際パートナーシップ:戦略的アライアンスとオープンイノベーション
21.国際マーケティング
22.国際生産ネットワーク
23.国際的なサプライチェーン・マネジメント(SCM)の再編と地政学的変化への対応
24.国際化の進展と人的資源管理(IHRM)
25.海外駐在員のマネジメントの課題
26.グローバル経営と異文化マネジメント (Cross-Cultural Management)
27.多国籍企業の戦略転換:デジタル変革とサステナビリティ経営に向けた諸課題
28.総括
※講義の進行状況や学生の反応に応じて、各回のテーマや順番が変わる可能性がある点にご留意下さい。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
| 種別 | 割合(%) | 評価基準 |
|---|---|---|
| 期末試験(到達度確認) | 60 | 主に授業前半のグローバル経営戦略、多国籍企業の経営組織など,授業後半のグローバル・イノベーション,グローバルR&D,国際的人的資源管理などに関して理解しているかを評価します。 |
| レポート | 30 | 中間レポートを実施します。授業前半のグローバル経営戦略,多国籍企業の経営組織などに関して理解しているかを評価します。授業の理解を基に自らの考えを論じてもらいます。 |
| 平常点 | 10 | 授業への貢献(授業への参加),出席調査の際に提出してもらうコメント及び質問の内容 |
成績評価の方法・基準(備考)
授業への参加は,前提とします。中間レポート(30%),期末試験(60%),日常点(10%)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
【参考文献】
中川功一,林正,多田和美,大木清弘著『はじめての国際経営』有斐閣,2015年
大木清弘著『コア・テキスト国際経営』新世社,2017年
浅川和宏著『新装版 グローバル経営入門』日本経済新聞社刊,2021年
浅川和宏著『グローバルR&Dマネジメント』慶応義塾大学出版会,2011年
浅川和宏,伊田昌弘,臼井哲也,内田康郎監修『未来の多国籍企業ー市場の変化から戦略の革新、そして理論の進化』文眞堂,2020年
チャールズ・W.L.ヒル著『国際ビジネス3』楽工社,2014年
Mellahi, K., Meyer, K., Narula, R., Surdu, I., & Verbeke, A. (Eds.). (2021). The Oxford Handbook of International Business Strategy. Oxford University Press.
その他特記事項
日経ValueSearch (企業・業界分析のための情報プラットフォーム),
その他に利用するソフトウェアはなし