シラバス
| 授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 特殊講義(食と食品産業の現在・未来) | 2026 | 春学期 | 火3 | 商学部 | 北濱 利弘、山本 慎悟 | キタハマ トシヒロ、ヤマモト シンゴ | 3・4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
CM-MK3-33XL
履修条件・関連科目等
2019年度以降入学生対象のWeb登録科目です。
1・2年次での履修を希望する場合は、詳細を授業時間割で確認してください。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
食料品製造業出荷額は、31兆7264億円(経産省2023年)で、製造業全体の8.8%を占め、就業者数も112万人で、製造業の14.5%を占める。また、学生の「人気企業ランキング」(楽天2021年)によると、ベスト10に、味の素、サントリー、アサヒビールの3社が入り、業種別でも高い人気を誇っている。しかし、国内市場の縮小と顧客の高齢化、少子化で、「食」は大きく変化し、食品産業も生き残りのための対応を迫られている。そうした中で、味の素、三菱食品で40年以上の実務経験を持ち、実務家として、つぶさに業界の変化を見てきた経験と、学生の採用にも携わって来た経験、更には幅広い人的ネットワークを活かし、実務的で学生の興味に応える授業で、業界動向、知識、最新の食品マーケティングの知識を深め、実務家としての目線から「これから食品業界で求められる人材像」も具体的に示し、就活にも貢献したい。
科目目的
目的1
1~2年次で身に付けたマーケティング理論の基礎の上に、講師の味の素26年、三菱食品17年の実務経験
をベースに、食品マーケティングの実践的知識を身に付ける。
目的2
講師の人事採用業務支援の経験と、三菱食品各部門の実務経験者(営業、商品開発、マーケティング企
画、財務経理 等)をゲスト講師に招く授業で、就活に向けての実践的知識を身に付ける。
以下、詳述する。
1.食品マーケティングの実践的知識を身に付ける。
・ テキストには 企業が現場で使用している資料をフルに使い、臨場感溢れる授業を行う。
・ 講義内容には、味の素、三菱食品、三菱商事、その他食品メーカーで実施したマーケティング実務
研修の内容を織り込む。
・ 三菱食品の若手中堅社員をゲスト講師に招き、営業、商品開発、マーケティング企画等の実務を本
人の実体験から紹介し、質疑応答を交え理解を深める。
(本講座受講の入社2~3年目の社員を招くことを検討中)
2.就活に向けての実践的知識を身に付ける。
・ 上記ゲスト講師から、先輩社員や役職者としての目線で、就活生に求める事を、質疑応答も交え、
語って貰う。
・ 講師の人事採用担当業務支援の経験と、学生に対する就活支援の経験から食品企業目線から見た”魅
力的学生像”を紹介する。
・ リンダグラットン「LIFESHIFT」をベースに「100年人生を見据えた就活の考え方」を紹介する。
・ 入社後に直面する「リスキリング」について紹介する。
到達目標
・食品産業を対象に、流通論やマーケティング論などの知識を前提に、企業の戦略の実際を詳細に学ぶ
・上記の学びを基に、食品メーカー、卸売、小売などの企業が置かれている経済社会、生活者、ライフスタ
イル変化の現状を深く理解し、CSVやサスティナビリティ、社会貢献などの視点も加味した上で、これか
らの戦略を自ら構想し、提起する能力を身に付ける。
授業計画と内容
【第1回】4月15日
〇食品産業とは?
・特殊講義「食と食品産業の現在・未来」の講義内容について、概略を紹介します。
・続いて「食品産業とは?」について講義します。
導入として「スーパーの店頭で何が起きているか?」をリアルに紹介します。
【第2回】4月21日
〇「食品産業の歴史」 と 「世代論」
・生活に密着した食品産業は、経済の発展、人々の生活レベルの向上とライフスタイル、価値観の変化、さらには製造技術、物流網や、販売チャネルの発展史抜きには語れません。本講座のテーマである「食と食品産業の現在・未来」を論ずるにあたり、明治大正から、昭和、平成、令和に至る食品産業の歩みを振り返ります。
・さらに、現在の社会の構成を、「団塊世代」「就職氷河期世代」「Z世代」といった世代論から解説し、食品マーケティングを考えます。
【第3回】4月28日
〇総務省「家計調査」に見る食品消費の変遷 と 「売場」の変化
・前回の「食品産業の歴史」を受け、消費者生活者サイドの食品消費の歴史的変遷を、総務省「家計調査」データの詳細な分析で明らかにし、食品消費の実態を、長期時系列でとらえ、「食品産業の歴史」と併せ考察します。
・さらに、家計調査データに見られる食品消費の変化の実情を、売り場での実例から考察します。
【第4回】5月12日 ゲスト講師 三菱食品人事部 採用グループ リーダー + 採用担当社員
〇中間流通(食料品卸)の機能、役割と新たな挑戦
メーカーと小売業の間に立ち、物流、保管、金融、販売促進など、多様な機能を果たす中間流通(食料品卸)の機能、役割を紹介し、新たな役割と目指すべき将来像について、三菱食品の人事部の採用担当の現役社員をゲストに迎え、説明します。併せて、食品業界への就職活動についてのアドバイスを行います。
【第5回】5月19日
〇「マーケティング1.0~5.0」「リテール1.0~4.0」への進化発展と「パーパス経営」時代の到来
社会の発展段階に合わせて「マーケティングマネジメント」の理念は、1.0から5.0へ、「小売業のビジネスモデル」は、1.0から4.0へと進化発展して来ました。
さらにはコロナ禍を経て、今では「パーパス経営」の時代を迎えています。
特に、生活に密着した食品産業では、就活生にも、自らの「パーパス・ビジョン・ミッション・バリューズ」が問われる時代になっています。企業が、最重要課題として取組み、就活にも必須の基礎知識となっている「パーパス経営」について考えます。
【第6回】5月26日 ゲスト講師 三菱食品戦略研究所 消費者調査担当者
〇「生活者調査」を活用した食品マーケティング
インタビュー、エスノグラフィー、アンケートなど、生活者調査に強く、大手食品メーカー、小売業からも高く評価されている三菱食品戦略研究所から、第一線の現役社員をゲスト講師に迎え、「生活者調査」を活用した食品マーケティングの実例を紹介します。
【第7回】6月2日
〇マーケティングの基本プロセス と 商品開発
「マクロ環境分析」+「ミクロ環境分析」→ 「SWOT分析」→「STP」→「マーケティングミックス」→「PDCAプロセス」の実行に至る、食品マーケティングの基本プロセスを紹介します。
さらに、実際の食品メーカーにおける商品開発のプロセスを、味の素、キューピー等の事例から、メーカーの実例で紹介します。
【第8回】6月9日 ゲスト講師 三菱食品商品開発本部 商品開発担当者
〇卸売業の商品開発マーケティング
消費者や、得意先小売業の要望に応じ、海外から「HARIBO」「Barilla」など多様な商品を調達し、国内では「からだシフト」「生活志向」など、生活者ニーズに立脚し、大手メーカーでも作ることのできない、独創的ブランドを立ち上げる卸売業の商品開発について、三菱食品の商品開発本部から、第一線の現役社員をゲスト講師に迎え紹介します。
【第9回】6月16日
〇「消費者心理と食品マーケティング」 と 「実践ブランド論」
・消費者の商品選択要因の基本となる「知覚因子」と「選好因子」を軸に、生活者の商品選択のプロセス
を心理学の視点から、構造的に把握します。
・今話題の「行動経済学」の視点も加味し、「消費者心理」に迫ります。
・消費者の「加工食品、惣菜選択の五原則」を明らかにします。
・サントリー、キューピー、スターバックス等を事例に、最新のブランド論を紹介します。
【第10回】6月23日
〇テクノロジーの進化と食品マーケティング
生成AI、メタバース、RPA、ブロックチェーン、5G など日々進化を重ね、生活やビジネスを大きく変える、最新テクノロジーと食品マーケティングについて考えます。
三菱食品が進める、デジタルマーケティングを事例として紹介します。
また、デジタル時代の就活にどう向き合うかについて考えます。
【第11回】6月30日
〇成長を続ける「中食」市場の分析と展望
市場規模が11兆円を超え、製薬業界(12兆円)損保業界(10兆円)と肩を並べる規模となった「中食」
(弁当・惣菜)業界は、今後も
・年収の壁撤廃による労働時間増加
・介護社会到来による「介護する人・される人」双方の食環境変化
・リスキリング社会到来による学習時間確保ニーズ
を背景に成長が確実視されています。 食品産業の中心となりつつある「中食」市場を展望します。
【第12回】7月8日
〇食品メーカーの海外進出
人口減少、少子高齢化が進む日本市場のみでは生き残れない食品メーカーの、海外進出戦略を、第二次大戦前からの海外進出の歴史を持ち、全世界への進出を果たした、味の素、キッコーマンを事例に考察し、海外進出を最重要戦略と考える食品メーカーの求める人材像を考えます。
【第13回】7月15日
「人生100年時代」働き方の大変化と食品産業
働き方や、企業と個人の関係性が大きく変化する中、一大ベストセラーとなった、リンダグ・ラットン、アンドリュー・スコット著「LIFE SHIFT」100年時代の人生戦略 をベースとして、100年の長い人生を生きる皆さんの生き方と、これからの食品産業での働き方を考えます。併せて、食品産業が求める人材像について考えます。
また、就活に必須の「自己分析」「就活の軸」についても企業人の目線からアドバイスします。
【第14回】7月22日
〇「労働力不足」が変える経済社会と食品マーケティングの変化
~消費者生活者の心理構造と食の8大ニーズ~
これまでの講義を振り返り、人口減少、少子高齢化の進行で、労働力不足が進む10~20年後の経済社会を展望し、食生活の変化と、「現代食生活の8つのニーズ」について考えます。
さらに、今や企業活動上、必須の課題となった「サステナビリティ」の考え方が、生活者と食品産業に及ぼす影響を考え、そこから「食品産業のこれから」を考察し、総括とします。
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
毎回お配りする資料を、授業後、レポート提出に備えてじっくり読み込んで下さい。
就活にも役立つと思います。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
| 種別 | 割合(%) | 評価基準 |
|---|---|---|
| レポート | 70 | レポートテーマに対する、自分なりの分析と課題抽出、課題解決プロセス策定を評価します。 |
| 平常点 | 30 | 出席状況、質問等で評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
授業内容への質問はもちろん、就活等で聴きたいことがあれば遠慮なくどうぞ!!
課題や試験のフィードバック方法
その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
レポート内容が優秀な学生にはメール等でフィードバックします。
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
1981年4月~2006年12月 味の素株式会社 マーケティング業務全般に従事
2007年4月~2024年7月 三菱食品株式会社 マーケティング業務全般に従事
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
味の素㈱、三菱食品㈱で携わった様々なマーケティング活動、人事採用、教育研修の実務経験を踏まえ、実践的な抗議を行います。
テキスト・参考文献等
レジュメを配布します。
その他特記事項
ソフトウェアの使用なし