シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
工学デザイン概論 | 2025 | 前期 | 金2 | 理工学部 | 小林 隆之 | コバヤシ タカユキ | 4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SE-ON4-5C33
履修条件・関連科目等
3年次までの主要な専門科目を履修していること。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
講師の実務経験をモチーフに、工学デザインの理解を深めるための座学と簡単な演習を行う。
IT技術の急速な発展により製品を設計、試作、製造するためのコストが急速に下がっている。その結果、製品を「どのように作るか」だけではなく「何を作るか」や「どう売るか」にまで踏み込んだエンジニアリング・デザインが重要になっている。
「何を作るか」というのは、最終的には製品やサービスの仕様を決めることを意味する。しかし、そのためには、エンジニアリングに加え、マーケティングやマネジメントなど、新規事業開発のすべての要素を理解・実践する必要がある。工学デザインはこれらの内容に焦点を当てて講義する。
講義は、新規事業開発の進め方に沿って座学で体系的な理解、講師の実体験紹介による理解の定着、演習による理解の深化を繰り返す形式で行う。
予復習、ディスカッションなどを通して講義に積極的に参加することを期待する。
科目目的
新規事業開発・新商品開発に必要なマーケティングやマネジメントにまで踏み込んだ、これからのエンジニアに求められるであろう工学デザインについて理解を深める。
到達目標
学生は、工学デザインの知識を自身に落とし込み、自分の持つ技術的な専門性を活かした事業開発・新商品開発を推進できる能力を身に付けているようになること。
授業計画と内容
1 なぜ、会社は新事業開発に挑戦するのか
2 工学デザインの進め方
3 解決するに値する顧客の課題は何か
4 課題に対する解決策を作れるか
5 工学は解決策を見つけられる
6 解決策は製品にできるか
7 プロジェクトマネジメントとリーダーシップ
8 製品は市場に受け入れられるか
9 ビジネスモデルを決める
10 人気の新商品をつくるには
11 事業を拡大する方法
12 マーケティングとセールス
13 失敗する工学デザイン
14 工学デザインをやってみよう
関係する具体的な職歴:
・2007年4月~2022年4月 味の素(株)
⇒食品製造装置の研究・開発担当
⇒3D設備管理システムの事業開発担当
⇒食品技術コンサルの事業開発担当
・2022年5月~現在 (株)Fixstars Amplify
⇒最適化技術によるエンタープライズ事業の事業開発責任者
授業時間外の学修の内容
授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
関連する文献や情報を調査して復習し講義内容の理解を深めること。また、課題が提示された場合はそれに取り組むこと。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
---|---|---|
レポート | 50 | レポートの内容を、 具体性•表現力(5段階) で採点します。 |
平常点 | 50 | •受講状況 •提出物(提出していれば100%, 内容が優れていれば加点あり) •質疑応答(特段優れていれば加点) にて評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
講義への参加(出席、提出物、質疑応答)と最終課題(レポート)を総合して評価する。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
適宜、manabaによるQ&Aを行います。
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
大手食品メーカーで食品製造技術に関する研究開発、設備管理システム(SaaS)事業の開発。IT企業で量子技術を用いた事業の開発。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
これまでの新事業開発(工学デザインの実践)の経験から、工学デザインは知識だけでなく実際に行動した経験値に基づいた実践知が重要だと感じています。体系的な説明と並行して講師の経験談を織り交ぜながら紹介し、エンジニアになろうとしている学生が社会で活躍するために理解しておくと役立つことを紹介していきます。
テキスト・参考文献等
参考文献等
- チャールズ・A・オイラリー/マイケル・L・タッシュマン, "両利きの経営(増補改訂版)", 東洋経済新報社
- P.F.ドラッカー, "マネジメント[エッセンシャル版]", ダイヤモンド社
- ジョアン・マグレッタ, "マイケル・ポーターの競争戦略", 早川書房
- ジェフリー・ムーア, "キャズム Ver.2", 翔泳社
- W・チャン・キム, "ブルー・オーシャン戦略", ダイヤモンド社
- ナシーム・ニコラス・タレブ, "ブラック・スワン[上][下]", ダイヤモンド社
- クレイトン・クリステンセン, "イノベーションのジレンマ", 翔泳社
その他特記事項