シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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英語科教育法4 | 2025 | 後期 | 水2 | 教職 | 若林 茂則 | ワカバヤシ シゲノリ | 3年次配当 | 2 |
科目ナンバー
QC-TC3-A226
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
教育実習へ向けての総仕上げとして、各自の明確な目的意識を基盤とした教材研究、授業計画、模擬授業と評価方法の研究を行う。
科目目的
この科目は、教職課程において各教科の指導法に位置付けられており、当該教科における教育目標、育成を目指す資質・能力を理解し、学習指導要領に示された当該教科の学習内容について背景となる学問領域と関連させて理解を深めるとともに、様々な学習指導理論を踏まえて具体的な授業場面を想定した授業設計(情報通信技術の活用を含む)を行う方法を身に付けることを目的とします。
到達目標
授業を立案するための方法論の理解と実践的技能の獲得(単元指導計画、指導案の作成および授業実践技術の習得)
授業計画と内容
第1回:現代の国際社会、日本社会と日本の学校における英語の学習、教育、教師の役割について考える。
第2回:国際理解教育:英語教育と国際理解教育の関係、および、持続可能社会の実現に英語教育が果たす役割を考え、日々の授業に国際理解教育をどう取り入れるかを考える。
第3回:ALTと教える:日本の英語教育における位置づけ(選抜方法など)を知り、授業の目的・授業の方法に対する共通理解、打ち合わせと振り返りの時間の確保など、実際のTTに必要な業務を知るとともに、TTの意義を考える。
第4回:学習指導案の作成(1):教材研究。年間指導計画・単元計画・各時間の指導計画を組み立てる。
第5回:学習指導案の作成(2):指導目標と評価方法。観点別学習状況の評価と評価規準を設定して、指導計画を組み立てる。
第6回:補助教材の作り方:身近なauthentic materials, リソース(文献、web、新聞、図書館)、教育機器、情報通信技術などを活用し、指導計画に組み入れる。
第7回:インタラクションを取り入れた授業(1):誰と、何を、どういう方法でインタラクトさせるかを中心に、インタラクションの意味を考える。
第8回:インタラクションを取り入れた授業(2):インタラクションを通して文法や語彙や表現を教えるために、フォーカス・オン・フォーム、足場掛け、プロセス重視の教え方について知る。
第9回:インタラクションを取り入れた授業(3):インタラクションをどう評価するかについて考える。
第10回:模擬授業(中学):「読むこと」「聞くこと」を中心とした学習指導案を作成し、模擬授業を行う。
第11回:模擬授業(中学):「話すこと(発表)」「書くこと」「インタラクション」を中心とした学習指導案を作成し、模擬授業を行う。
第12回:模擬授業(高校):「英語コミュニケーション」の学習指導案を作成し、模擬授業を行う。
第13回:模擬授業(高校):「論理・表現」の学習指導案を作成し、模擬授業を行う。
第14回:総括:本授業で行った活動の内容が、学習指導要領の「3つの資質・能力」という観点とどのようにつながるかを中心に、授業内容を振り返るとともに、実際に教育実習で使用する教科書に基づく学習指導案を立て、実習への準備に繋げる。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
受講生からの発信が多くなるためため、授業外での作業が多くなります。MANABA上での情報交換、意見交換、課題提出などがあります。グループ活動も多く取り入れますが、個人で行う活動もたくさんあります。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 25 | 90-100 優れている。用語や概念を十分に理解し、授業内容を論理的に組み立て、独自の証拠や考察を加えて議論している。 80-90 とても良い。用語や概念の理解に不十分な点は見られず、授業で扱った内容をカバーできている。。 70-80 良い。重要な用語や概念は理解している。考察や表現において不十分な点があるものの、論理や証拠に支えられた独自の考察がある。 60-70 合格。用語や概念の理解に問題が見られるものの、授業で扱った内容の理解が明らかである。 0-60 不合格。用語や概念の理解に誤りがあり、論理性や証拠に欠ける。授業の内容を理解しているとは考えにくい。 |
平常点 | 25 | 授業への貢献、クラス内、オンライン上での意見交換など 90-100 優れている。授業の内容を十分に理解した上で、積極的に他の受講生や教師との意見交換を行なっている。独自の証拠や考察を加えて、クラス全体のレベルアップに貢献している。 80-90 とても良い。授業の内容を十分に理解した上で、他の受講生や教師との意見交換を行なっている。 70-80 良い。授業の内容を理解し、目的に沿った活動を行なっている。考察や表現において不十分な点があるものの、論理や証拠に支えられた独自の考察がある。 60-70 合格。授業への貢献をしようとする姿勢が見られる。用語や概念の理解に問題が見られるものの、授業で扱った内容の理解が明らかである。 0-60 授業への貢献が不十分であり、内容理解にも問題がある。 |
その他 | 50 | 模擬授業 25% 90-100 優れている。授業の目的を十分に理解して、内容を論理的に組み立て、わかりやすく教案を立てた上で、模擬授業を行うことができる。目標達成のために、独自の教室活動や評価方法を取り込んで授業を構成している。 80-90 とても良い。授業の目的を十分に理解して、内容を論理的に組み立て、わかりやすく教案を立てた上で、模擬授業を行うことができる。目標達成のためのコミュニケーション活動や評価方法を十分に取り込んで授業を構成している。 70-80 良い。授業の目的を十分に理解して、内容を論理的に組み立て、わかりやすく教案を立てた上で、模擬授業を行うことができる。 60-70 合格。授業の目的を理解して、模擬授業を行うことができる。内容の組み立てや教案作成に問題が見られるものの、目的に沿った授業を行うことができる。 0-60 不合格。授業の準備が不十分である。教案が整理されておらず、模擬授業として成立しない。 ファイナルプロジェクト 25% 90-100 優れている。用語や概念を十分に理解し、授業内容を論理的に組み立て、独自のデータ・証拠や考察を加えて議論している。 80-90 とても良い。用語や概念の理解に不十分な点は見られず、授業で扱った内容をカバーできている。 70-80 良い。重要な用語や概念は理解している。考察や表現において不十分な点があるものの、論理や証拠に支えられた独自の考察がある。 60-70 合格。用語や概念の理解に問題が見られるものの、授業で扱った内容の理解が明らかである。 0-60 不合格。用語や概念の理解に誤りがあり、論理性や証拠に欠ける。授業の内容を理解しているとは考えにくい。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
Manaba、Google drive、 Zoom などを使用し、様々な理由で対面授業に参加できない場合でもオンライン環境で参加できるようにします。可能であれば、電子黒板、デジタル教材も使用します。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
【テキスト】
JACET教育問題研究会 「行動志向の英語科教育の基礎と実践」三修社
中学校学習指導要領解説 外国語編
高等学校学習指導要領解説 外国語編
白畑知彦・冨田祐一・村野井仁・若林茂則『英語教育用語辞典第3版』大修館書店
中学校、高等学校の検定教科書
【参考書・参考資料等】
白畑知彦『英語教師がおさえておきたい ことばの基礎的知識』大修館書店
鈴木祐一『あたらしい第二言語習得論』研究社
松村昌紀(編)『タスク・ベースの英語指導―TBLTの理解と実践』大修館書店
若林茂則(編)『英語の教室で何ができるか』開拓社
中学校、高等学校、大学受験用の参考書、問題集
その他特記事項
グローバル・スタディーズ(後期、若林担当)では、実際にオンラインおよびオンサイトでの英語による外国人(タイ、およびマレーシアの学生を予定)との小グループでのディスカッションを行います。英語教師を目指す人は、このような授業などを通して、外国語として英語を学ぶ者同士で行う国際理解・異文化理解の実践に参加することが望まれます。英語を使って外国人と話したことがある方が、その経験がない人よりも、学習者の立場に立って「英語で話す」ことを教える基盤を備えられるからです。(泳げる人の方が、泳いだ経験がない人よりも、泳げない人に泳ぎ方を教えるのが上手いだろうと考えられるのと同じです。)