シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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総合講座Ⅰ | 2025 | 後期複数 | 火4,火5 | 経済学部 | 福住 多一 | フクズミ マサカズ | 1年次配当 | 4 |
科目ナンバー
EC-OM1-011X
履修条件・関連科目等
特にありませんが、社会現象や人間関係の仕組みへの好奇心が大事です。社会は個人どうしの相互依存関係から成り立っています。この相互依存関係を扱う科学的な理論体系がゲーム理論です。したがって経済学だけでなく、人間行動を科学的に考える必要のある、心理学・経営学・社会学・政治学・法学など、様々な学問分野で、ゲーム理論は用いられています。最近は、相互依存関係が大事な生物学や、ネットワーク科学・コンピュータサイエンスなどにも応用されています。これらの人間行動・社会・集団に関連する様々な学問的知識の基礎的教養科目すべてが関連科目です。
授業で使用する言語
日本語/英語
授業で使用する言語(その他の言語)
非常にゆっくりしたスピードの英語で授業をします。黒板の解説や配布資料もやさしい英語です。科学理論の分野なので、使用される英語は、簡単でわかりやすいものほど望まれるためです。専門用語や、やや日本の学生には難しいと思われるものには、適宜、日本語訳も黒板に書きます。
最初は少し慣れない方も多いかもしれません。しかし次第に慣れます。また、リスニングやライティングも慣れてきますが。また、リスニングが得意ではなくても、配布資料と黒板をみながら、論理的に考えればほぼ理解できるようにもしています。
日本の人口は減っていくでしょう。英語によるコミュニケーションに慣れましょう。
授業の概要
<学位授与方針と当該授業科目の関連>
この科目は、現実把握力(経済学の専門知識及び社会・人文・自然科学の知識教養に裏付けられた広い視野に立った柔軟な知性に基づき、現実の経済現象を的確に把握することができる)の修得に関わる科目です。
<概要>
この授業ではゲーム理論の基本を紹介します。経済学だけでなく、心理学・経営学・社会学・政治学・法学さらに生物学やネットワーク分析への応用例も紹介していきます。授業中に簡単なゲーム理論実験もします。
講義資料はすべてmanabaにアップロードされます.各自、その講義の前にダウンロードして持参するとよいでしょう。
科目目的
経済学を含めた社会科学の難しさは、研究者や各人の社会と人間関係に対する見方やそれぞれの立場の違いがある点にある。これは、社会というものが、個々の人間の相互依存関係によって成立しているからである。物理学を始めとする伝統的な自然科学は、人間が自然を一方的に眺めることで成立している。しかし、社会科学は、観察している自分も、他人から観察されている。社会科学は、自然科学に比べて必然的に複雑で難しくなる。そこに科学的な分析の光をあてるのが、ゲーム理論と経済理論である。ゲーム理論はミクロ経済学やその応用である経済理論全般と相互に影響し合い発展している。
到達目標
人間の相互依存関係が形作るもの(社会・人間関係・組織)への現代的な統一的表現・分析方法であるゲーム理論の基本と、様々な応用先を知る。さらに、その知識に基づいて、文系と理系という偏りを待たない、現代人に必須の科学リテラシーを身につける。
具体的には、自らの関心のある人間関係(いじめ、上下関係)、経済、政治、などのについて、シンプルなゲーム理論による表現力を身につけ、そこでの問題の解決策を自ら見出す基礎力をつける。
授業計画と内容
第1回: ゲーム理論とは何か?
第2回: 選好と効用関数
第3回: 戦略形ゲームの基礎
第4回: 戦略形ゲームの例
第5回: 支配戦略
第6回: ナッシュ均衡
第7回: 寡占市場・公共財供給への応用
第8回: 交通政策・政治科学への応用
第9回: 期待効用
第10回: 混合戦略
第11回: 混合戦略のスポーツへの応用
第12回: まとめ(第1回から第11回の内容)
第13回: 展開形ゲームの基礎
第14回: 後ろ向き帰納法
第15回: 後ろ向き帰納法の応用
第16回: 展開形ゲームの戦略
第17回: 展開形ゲームのナッシュ均衡
第18回: 展開形ゲームの部分ゲーム完全均衡
第19回: 部分ゲーム完全均衡の計算
第20回: マッチング問題の導入
第21回:マッチングの特徴
第22回: DAアルゴリズムの学校選択問題への応用
第23回: トップトレーディングサイクル・アルゴリズムの割当問題への応用
第24回: まとめ(第13回から第23回の内容)
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
復習用の簡単な宿題を、時々出します。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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中間試験 | 35 | 講義で学んだ内容の基礎的事項に関する試験。 |
期末試験(到達度確認) | 35 | 講義で学んだ内容の基礎的事項に関する試験。 |
平常点 | 30 | 授業中に、基礎的な復習用の宿題を出す。翌週、もしくは翌々週に提出すること。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
反転授業(教室の中で行う授業学習と課題などの授業外学習を入れ替えた学習形式)/グループワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業中に、他の学生と協力して問題を解く時間を設けます。
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
講義資料はmanabaにアップロードされるので、各自、講義前にダウンロードしてください。
希望があれば、入門レベルの日本語で書かれたゲーム理論のテキストも紹介します。