シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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哲学演習(1)(9) | 2025 | 通年 | 金5 | 文学部 | 石橋 賢太 | イシバシ ケンタ | 3年次配当 | 4 |
科目ナンバー
LE-PE3-J801,LE-PE4-J809
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
日本には古代より大陸から儒教がもたらされ、多くの人が儒教を学んできた。日本における儒教思想は江戸時代に最盛期を迎え、様々な説を唱える者が現れた。江戸時代中期に江戸で活躍した荻生徂徠は、江戸時代の代表的な儒学者の一人であり、当時において大きな影響力を有していた。また、現代でも様々な観点から頻繁に議論されている人物でもある。本授業では、徂徠の著作である『弁道』『弁名』を読んでいく。この二書は徂徠の代表作であり、これを読むことで江戸期の最大の儒者である徂徠の思想を知ることができる。
この授業では毎回、当番を割り当てる。担当者はテキストの現代語訳等を行い、担当者以外の受講者はそれを聞くことで、『弁道』『弁名』について学んでいく。なお、『弁道』『弁名』の原文はどちらも漢文だが、本授業ではすでに書き下されたものをテキストとして使用する。
科目目的
本授業は演習科目のため、実際に古典を読んで、そこに込められた思想を読み解いていく力を養成することを目的としている。また、単に読み解くだけでなく、読み解いたもの通してを現代社会の様々な問題を深く考察することができるようになることを最終的な目的とする。
到達目標
主体的に古典に向き合い、自分の力で読解できるようになることを目標とする。また、読解した内容を自分なりに解釈し、みずからの言葉で語ることができるようになることも目指す。
授業計画と内容
〈前期〉
第1回 ガイダンス
第2回 荻生徂徠及び『弁道』『弁名』について
第3回 『弁道』1(10ページ~12ページ)
第4回 『弁道』2・3(12ページ)
第5回 『弁道』4・5(12ページ~16ページ)
第6回 『弁道』6・7(16ページ~20ページ)
第7回 『弁道』8・9・10(20ページ~22ページ)
第8回 『弁道』11・12・13(22ページ~24ページ)
第9回 『弁道』14・15(24ページ~26ページ)
第10回 『弁道』16・17・18(26ページ~28ページ)
第11回 『弁道』19・20・21(28ページ~30ページ)
第12回 『弁道』22・23(30ページ~33ページ)
第13回 『弁道』24・25(34ページ~36ページ)
第14回 前期のまとめ・総括
〈後期〉
第15回 後期授業のガイダンス
第16回 『弁名』序文(40ページ~41ページ)
第17回 『弁名』上「道」(41ページ~48ページ)
第18回 『弁名』上「徳」「仁」「智」(48ページ~62ページ)
第19回 『弁名』上「聖」「礼」「義」(62ページ~84ページ)
第20回 『弁名』上「孝悌」「忠信」「恕」「誠」(84ページ~95ページ)
第21回 『弁名』上「恭敬荘慎独」「謙譲遜不伐」「勇武剛強毅」「清廉不欲」(95ページ~103ページ)
第22回 『弁名』「節倹」「公正直」「中庸和衷」「善良」(103ページ~114ページ)
第23回 『弁名』下「元亨利貞」「天命帝鬼神」(115ページ~136ページ)
第24回 『弁名』下「性情才」「心志意」「思謀慮」(136ページ~150ページ)
第25回 『弁名』下「理気人欲」「陰陽五行」「五常」(150ページ~162ページ)
第26回 『弁名』下「極」「学」「文質体用本末」(162ページ~176ページ)
第27回 『弁名』下「経権」「物」「君子小人」「王覇」(162ページ~185ページ)
第28回 後期のまとめ・総括
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 35 | 授業内容の理解度とそれを自分の思考に活かせているかを評価 |
平常点 | 65 | 当番時の作成資料の内容、非当番時の課題への取り組み方を評価 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
メールによる質問や相談は随時受け付ける。
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
受講者にテキストの購入は求めない。必要なものは授業内で配布する。
〈参考文献〉
湯浅邦弘編『概説 中国思想史』(ミネルヴァ書房、2010)
清水正之『日本思想全史』(ちくま新書、2014)
吉川幸次郎他編『日本思想大系36 荻生徂徠』(岩波書店、1971)