中央大学

シラバスデータベース|2025年度版

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ホーム > 講義詳細:日本語ビジネス交渉論

シラバス

授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科など 担当教員 教員カナ氏名 配当年次 単位数
日本語ビジネス交渉論 2025 秋学期 水1 国際経営学部 高野 浩之 タカノ ヒロユキ 3・4年次配当 2

科目ナンバー

GM-GL3-FJ12

履修条件・関連科目等

日本語を母国語としない外国人留学生で、日本語能力試験1級相応のレベルに達していること。

授業で使用する言語

日本語

授業で使用する言語(その他の言語)

授業の概要

 本講義では、交渉学の基礎理論、模擬交渉などの習得活動を通して、異文化を乗り越えて問題を解決できる力を養う。

1.交渉学の基礎の理解
 講義では、交渉を勝ち負けではなく「お互いの満足度を高める双方向コミュニケーション」としてとらえる必要性を認識してもらったうえで、生産的な交渉に必要な要素、交渉構造について学ぶ。そのさい、交渉とは対話の一種であるという観点を重視し、対話における他者の尊重が交渉を成功させるためのカギでもあることを理解する。

2.問題解決能力の涵養
 交渉において自他双方の利益のパイを拡大させようとする思考や、双方の利害が対立したさいにその対立を乗り越える弁証法的思考などを身につけることで、実際の交渉における問題解決能力を養う。

3.原則立脚型交渉の習得
 本講義では、原則立脚型交渉をテーマとして、この交渉法の要点を理解して、実際の交渉でも役立てられるように身に着けてもらうことを意識して授業を行う。そのさい、原則立脚型交渉のメリットについて、ただ実践的に覚え込むだけではなく、学生が根本的な観点から深く納得できるようになるために、対話の哲学や弁証法的思考法といった哲学的な説明を分かりやすく用いることとする。

4.日本語交渉スキルの習得
 授業における質疑応答や模擬交渉を通して、日本語での意見の述べ方、感情表現の強弱、信頼の築き方など、日本語を通して異なる文化の相手と交渉するポイントをマスターすることができる。

科目目的

 交渉学の基礎知識の習得、交渉における問題解決能力の育成、また、授業での質疑応答や日本語模擬交渉などの習得活動を通して、学生たちの日本語でビジネス交渉を行う能力の養成を目指す。そのさいとくに、ビジネス交渉とは交渉者双方の利益を実現するプロセスであり、また双方にとっての価値を創造するプロセスであるということを理解し、その観点から実践力を身に着けることを重視する。
 本講義では「原則立脚型交渉」の要点を把握し、実際の交渉でも活用できるよう、模擬交渉の授業も含めて、その要点を覚え込むことを目指す。しかし、原則立脚型交渉のメリットをただ実践的に習得するだけではなく、対話の哲学や弁証法的思考法という根本的・原理的な観点からも、この交渉の良い点を納得することも重視する。
 また、日本語のビジネス場面での応用能力と日本社会・文化についての理解度をさらにアップさせることも本科目の目的である。

到達目標

 授業の内容を踏まえて、異文化環境(特に、日本文化)の中で日本語を使ってビジネスコミュニケーションを行う力を理解し実践できるようになること。
 交渉を勝ち負けで捉えるのではなく、交渉とは双方の利益を実現し、双方にとっての価値を創造するプロセスであるという理解を身に着け、実践できるようになること。
 交渉で重要な七つの要素とその活用法をわが物として、相手の利益の実現も図りながら、しかし際限なく譲歩を繰り返すような弱気の交渉ではない「原則立脚型交渉」のメリットを実践できるようになること(とくに、BATNAの重要性を理解し、交渉でうまく活用できるかどうかが評価の大きなポイントとなる)。

授業計画と内容

第1回:自己紹介と授業内容説明
第2回:交渉は対話の一種である ―—対話の根本原理について―—
第3回:自己と他者を知る ―—日中の社会や文化の特徴と差異について―—
第4回:「駆け引き型交渉」から「原則立脚型交渉」へ
第5回:交渉の七つの要素① Interests, Options, Legitimacy
第6回:交渉の七つの要素② BATNA, Relationship, Communication, Commitments
第7回:BATNAの重要性 ―—交渉事と人生におけるBATNA思考の活用法―—
第8回:交渉における理性と論理性の重要性と注意点 ―—対話原理に照らして―—
第9回:弁証法的思考による困難の解決
第10回:聴く力の向上へ ―—質問を考えながら聴く―—
第11回:交渉の失敗事例から学ぼう ―—失敗事例における修正すべき点を分析しよう―—
第12回:グループ模擬交渉①:準備編 ―—グループを作り交渉準備作業をおこなう―—
第13回:グループ模擬交渉②:交渉編 ―—前回の準備を元に実際に交渉にあたる―—
第14回:グループ模擬交渉の反省および総括

授業時間外の学修の内容

その他

授業時間外の学修の内容(その他の内容等)

 普段から日本の社会、経済と政治の動きについて関心を持ち、「日経電子版」(携帯電話使用)や「経済誌」(図書館使用)等の情報メディアに注目する。
 履修者の関心に合わせて、参考文献に挙げた書籍を読むこと(とはいえ、これは義務ではない)。また、自分の関心次第では、参考文献以外の資料を読むことももちろん推奨される。

授業時間外の学修に必要な時間数/週

・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。

成績評価の方法・基準

種別 割合(%) 評価基準
期末試験(到達度確認) 60 筆記試験
平常点 40 出席状況、授業への貢献度(発表、発言)など

成績評価の方法・基準(備考)

課題や試験のフィードバック方法

授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う

課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)

アクティブ・ラーニングの実施内容

グループワーク

アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)

授業におけるICTの活用方法

実施しない

授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)

実務経験のある教員による授業

いいえ

【実務経験有の場合】実務経験の内容

【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容

テキスト・参考文献等

テキスト:
授業では特定のテキストは用いない。基本的にppt.スライドで説明する。

参考文献:
1.村岡晋一(著)『対話の哲学 ドイツ・ユダヤ思想の隠れた系譜』講談社(講談社選書メチエ)、2008年。
2.亀田尚己(著)『国際ビジネスコミュニケーション再考』文真堂、2010年。
3.ロジャー・フィッシャー、ウィリアム・ユーリー(著)、岩瀬大輔(訳)『ハーバード流交渉術 必ず「望む結果」を引き出せる!』三笠書房、2011年。
4.齋藤孝、射手矢好雄(著)『ふしぎとうまくいく交渉力のヒント』講談社、2009年(同著文庫版『うまくいく人はいつも交渉上手』講談社(講談社+α文庫)、2014年)。
5.齋藤孝、射手矢好雄(著)『BATNA 交渉のプロだけが知っている「奥の手」の作り方』プレジデント社、2022年。
6.田村次朗ら(著)『戦略的交渉入門』日本経済新聞出版(日経文庫新書)、2014年。
7.田村次朗(著)『ハーバード×慶應流 交渉学入門』中央公論新社(中公新書ラクレ)、2014年。

その他、授業にて適宜紹介。


その他特記事項

参考URL

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