中央大学

シラバスデータベース|2025年度版

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ホーム > 講義詳細:意思決定論

シラバス

授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科など 担当教員 教員カナ氏名 配当年次 単位数
意思決定論 2025 後期 金5 国際情報学部 糟谷 崇 カスヤ タカシ 2年次配当 2

科目ナンバー

GI-AE2-IT20

履修条件・関連科目等

授業で使用する言語

日本語

授業で使用する言語(その他の言語)

授業の概要


組織は「様々な意思決定と問題解決のシステムで運営されている」と捉えることができる。また社会事象は組織や個人の重層的な意思決定によって成り立っているといえる。さらにこれらに加えて最新の情報通信技術の登場は社会システムの変化や選択肢の多様化をもたらしている。本講義では、そうした複雑化した意思決定プロセスを理解することを目的としている。そのために、まずは問題の分解や構造化を行ない、人間がどのような枠組みにもとづいて意思決定を行っているかについて説明する。そして情報通信技術の発展によって、個人や組織における意思決定を支援するための仕組みが、どのような経緯や意図によって導入・浸透してきたかについて解説する。
授業内では、実際のシチュエーション毎の意思決定について考察するために、学生との双方向性のある授業を行うために、Google formやDropboxファイルリクエストなどを利用する。

科目目的

この授業の目的は以下のとおりである。
① 意思決定がどのような行動仮定に基づいて行われているかを考察する。
② データ分析の手法の違いによる意思決定への影響を考察する。
③ こうした考察を通じて、経済学、心理学、社会学、統計学における人間行動の違いを理解する。

これらの目的は、以下の国際情報学部を卒業するにあたって備えるべき資質・能力に関連する。
・「情報の仕組み」の知識と考え方
・他者を説得するための国際的価値観の知識と考え方

到達目標

到達目標は以下のとおりである。
① 経済学・行動経済学(限定合理性、機会主義、ヒューリスティック、バイアス)の意思決定に関連する内容について理解する。
② 数式を用いずに、現実の意思決定におけるデータ分析・意思決定理論に関する内容を理解する。
③ 意思決定に係る問題を発見できる能力を修得する。

この授業を通じて、経済合理性と人の直観や感情などを理解し、実際の経済現象における問題解決に対する応用的な視点が身に付くことが期待される。

授業計画と内容

第1回 : 意思決定へのイントロダクション【ディスカッション】
 意思決定プロセスがどのようなものかについて
第2回 : 一般的なバイアス【ディスカッション】
 ヒューリスティックに基づき意思決定にどのようなバイアスが存在するか。
第3回 : 人間の知覚の限界【ディスカッション】
 人間の知覚を説明し、人間の注意が選択的であることを理解する。
第4回 : フレーミングと選好逆転【ディスカッション】
 人間がフレーミングによって生じる選好逆転について検証する。
第5回 : 動機・感情が意思決定に及ぼす影響 【ディスカッション】
 意思決定に影響を及ぼす動機と感情について考察する。
第6回 : 意思決定におけるエスカレーション 【ディスカッション】
 なぜエスカレーションが生じるかを理解する。
第7回 : 意思決定における公正と倫理 【ディスカッション】
 公正な意思決定・倫理的な意思決定とはどのようなものかを理解する。
第8回 :交渉における合理的な意思決定 【ディスカッション】
 合理的な解決を引き出すための交渉について考察する。
第9回: 「強い結論」と政策分析の信頼性 【ディスカッション】
 政策分析の信頼性が「強い結論」欲しさに犠牲にされている可能性を考察する。
第10回:政策の効果を予測する 【ディスカッション】
 どのような予測手法が使われているか、その効果が正しいかについて考察する。
第11回:新しい政策に対する人々の行動 【ディスカッション】
 政策によって人々がどのような行動を取るかの予測について考察する。
第12回: 単純な状況下における部分的な知識に基づく意思決定 【ディスカッション】
 単純な状況下における部分的な知識に基づく意思決定がどのように行われるかを考察する。
第13回: 複雑な状況下における部分的な知識に基づく意思決定 【ディスカッション】
 複雑な状況下における部分的な知識に基づく意思決定がどのように行われるかを考察する。
第14回 : NUDGEを活用した行動変容 【ディスカッション】
 第13回までで取り扱った内容に関連して、実例についてNUDGE活用の視点から考察する。

授業時間外の学修の内容

授業終了後の課題提出

授業時間外の学修の内容(その他の内容等)

各回の学習内容が最終レポートに反映されるように日々の予習・復習に取り組むこと
【 予習 各60分 】
下記のテーマをもとに参考となる事例・理論等を調べてくること。
【 復習 各180分 】
下記のテーマに沿って論文・書籍・新聞・雑誌等を読み、授業内容についてまとめたもの自分なりの考察を加えたものをレポート形式にまとめること
テーマ
第1回: 意思決定メカニズムとは
第2回: ヒューリスティックとバイアス
第3回: 認知能力
第4回: リスク選好
第5回: 感情と認知の衝突
第6回: 競争的エスカレーション
第7回: 厚生と倫理観
第8回: 交渉における失敗例
第9回: 信頼できない確実性
第10回: 政策効果予測
第11回: 人間行動の3つの仮定
第12回: ミニマックス・リグレット戦略
第13回: 適応的分散
第14回: NUDGE

授業時間外の学修に必要な時間数/週

毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。

成績評価の方法・基準

種別 割合(%) 評価基準
レポート 80 【 評価基準 】
意思決定プロセスにおける組織的課題および個人のヒューリスティックスやバイアスによる問題に関する改善方法の提案について、問題意識および解決手段に関する独創性を重視します。
平常点 20 【 評価基準 】
 内容について理解をしているかどうかの小レポートを複数回実施します。

成績評価の方法・基準(備考)

【 基本事項 】
各回の小レポートとレポート課題によって成績を評価する。

課題や試験のフィードバック方法

授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う/その他

課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)

【 フィードバック方法 】
授業時間に限らず、対面・ICTツールの活用によって行う。
【 ICTツール 】
manaba以外にはgoogle form ・Webex Meetingなど。

アクティブ・ラーニングの実施内容

PBL(課題解決型学習)/反転授業(教室の中で行う授業学習と課題などの授業外学習を入れ替えた学習形式)/ディスカッション、ディベート

アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)

授業におけるICTの活用方法

その他

授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)

google formを用いた授業内アンケート・授業後アンケート

実務経験のある教員による授業

いいえ

【実務経験有の場合】実務経験の内容

【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容

テキスト・参考文献等

【参考文献】
M.H.ベイザーマン/D.A.ムーア著(長瀬勝彦訳)『行動意思決定論-バイアスの罠-』2011 白桃書房
チャールズ・マンスキー(奥村綱雄監訳・高遠裕子訳)『データ分析と意思決定理論-不確実な世界で政策の未来のを予測する-』2020 ダイヤモンド社

その他特記事項

ディスカッションテーマは学生の身の回りの意思決定から国家レベルの意思決定まで広範に及ぶので、日頃から広く興味関心を持つようにしてください。連絡方法については下記のメールアドレスからお願いします。

参考URL

t.kasuya@ipu-japan.ac.jp

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