中央大学

シラバスデータベース|2025年度版

テキストサイズ

  • 小
  • 中
  • 大
  • フリーワード検索
  • 条件指定検索
  • シラバスデータベース(学部・大学院)
  • ビジネススクール(MBA)
  • ビジネススクール(DBA)
  • 研究者情報データベース

ホーム > 講義詳細:情報と憲法

シラバス

授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科など 担当教員 教員カナ氏名 配当年次 単位数
情報と憲法 2025 後期 水2 国際情報学部 岩隈 道洋 イワクマ ミチヒロ 1年次配当 2

科目ナンバー

GI-PU1-IL04

履修条件・関連科目等

特になし

授業で使用する言語

日本語

授業で使用する言語(その他の言語)

授業の概要


憲法は、一国内の法秩序を創り出す存在であり、法律以下の法規範を法的に変更する力を持つ法でもある。また、国家機関の役割分担や機能の基本的なしくみ(統治機構)を設定する、国家システムのOSのような役割を担う法ということができる。また情報流通は、「思想」の「表現」という人間活動によって担われており、その成果物の中には知的財産として「経済活動」の対象として取引されるものも多い。このような活動は、憲法により自由権として保護されてきた。更に、「医療・福祉」・「教育」・「労働」といった人の生命・健康・成長・生活の維持に関わる身近な営みにも、ICTの活用が浸透しているが、これらの営みが人の心身や生活に悪影響を与えないよう条件整備を行うことも憲法によって社会権として定められた国の責任である。本講義においては、一国の法制度の根幹としての憲法理解と、国民の情報生活に関わる人権の理解を図る。

科目目的

近代立憲主義的な憲法の発展過程を俯瞰し、一国の統治機構と法システムの根幹にある基本法としての憲法の性格を理解する。また、情報流通に関わる統治機構や人権の運用実態について、判例・学説や立法例(日本国憲法を中心にしつつも、英米独仏といった日本法の母法国の例も積極的に参照する)を素材として講義し、法学的観点から理解する。

到達目標

1、司法権(特に違憲立法審査権)の機能を理解し、法学としての憲法学の機能を理解し、法律論レベルと憲法論レベルの議論の位相を踏まえた憲法問題や憲法判例の分析ができるようになる。
2、人権法としての憲法の歴史的意義や現代的意義、そして国際的な意義を的確に把握し、特に情報・ICTの問題について将来発生する憲法問題を発見し、意識的に解決できる能力を備える。
3、ICT分野はもちろん、広く職業に関わるコンプライアンスについて、単なるマニュアルに従う行動様式ではなく、ステイクホルダーの人権にも配慮した、ELSIの観点からのコンプライアンスができる視点を涵養する。
4、[1、2、3]を実践するために必要な憲法学や法思想の知識を獲得させる。

授業計画と内容

第1回 :一国法システムの基本的な体系と憲法・法律の関係
第2回 :民主制と立憲制―違憲立法審査権は「反民主的?」
第3回 :独裁制と民主制―「エライ人」に従うのがまともな人間か?
第4回 :権力分立制と立法過程・司法過程・行政過程
第5回 :法的な権利・義務・地位と「人権」
第6回 :精神的自由権(1)表現の自由と情報流通
第7回 :精神的自由権(2)通信の秘密とインターネット
第8回 :精神的自由権(3)自由権の内在的制約とプライヴァシー・名誉毀損
第9回 :経済的自由権(1)企業の自由と生活
第10回:経済的自由権(2)著作権と自由権
第11回:身体的自由権(1)犯罪捜査と市民的自由
第12回:身体的自由権(2)生体認証と人格権
第13回:社会権~ 生命・健康・成長・生活と国の条件整備
第14回:総括~ 法システムと近代立憲主義は、情報生活といかに関わっているか

授業時間外の学修の内容

指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出

授業時間外の学修の内容(その他の内容等)

レポートや各回課題の解答作成のための準備・調査等

授業時間外の学修に必要な時間数/週

毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。

成績評価の方法・基準

種別 割合(%) 評価基準
レポート 60 下記の各項目に20%ずつ配点する。
・授業で示した法概念が明瞭に用いられていること。
・「公正な引用慣行」に即した文献の引用が付されていること。
・論評の立場が明確であること。
平常点 40 各回ごとの課題の達成度の合計が、全体の40%となるように配点する。項目は下記の通り。
・対象の統治機構や人権の性質がわかり、正確に説明できる。
・憲法や関連判例を的確に読み解くことができる。
・憲法や関連判例に基づいた推論ができる。

成績評価の方法・基準(備考)

課題や試験のフィードバック方法

授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う

課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)

アクティブ・ラーニングの実施内容

PBL(課題解決型学習)

アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)

授業におけるICTの活用方法

実施しない

授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)

実務経験のある教員による授業

いいえ

【実務経験有の場合】実務経験の内容

【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容

テキスト・参考文献等

【テキスト】
芦部信喜『憲法(第七版)』岩波書店

【参考書】
志田陽子『表現者のための憲法入門』武蔵野美術大学出版局
渋谷秀樹『憲法への招待』岩波新書
青井美穂『憲法を守るのは誰か』幻冬舎ルネッサンス新書
山本龍彦編『AIと憲法』日本経済新聞出版社
その他、有益なものは授業内で適宜指示する。

その他特記事項

-

参考URL

-

検索結果に戻る

  • フリーワード検索
  • 条件指定検索

TOP

  • プライバシーポリシー
  • サイトポリシー
  • 中央大学公式サイト
Copyright (c) Chuo University All Rights Reserved.