中央大学

シラバスデータベース|2025年度版

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ホーム > 講義詳細:財政政策

シラバス

授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科など 担当教員 教員カナ氏名 配当年次 単位数
財政政策 2025 前期 木2 総合政策学部 福重 元嗣 フクシゲ モトツグ 3・4年次配当 2

科目ナンバー

PS-PB3-0001

履修条件・関連科目等

授業で使用する言語

日本語

授業で使用する言語(その他の言語)

授業の概要

経済学において財政政策が1国の経済状態に対してどのような影響を持っているのかについて解説する。国民所得の決定理論に関連した短期的な効果について、ケインズが考えていた理論、ドーマーが考えた増税の影響、バローによる等価定理に基づく効果の無効化について順に解説する。さらに、経済学において経済成長理論として考えられてきた理論において、財政政策の役割についてどのように考えられてきたのか。ハロッド=ドーマー理論、新古典派の経済成長理論、さらには内生的経済成長理論において、財政政策をどのように捉えるのかについて解説する。
一方で、財政政策が、1国の所得分配(経済格差)に対してどのような影響を持つのか、経済格差や所得の不平等、貧困の計測方法を学んだうえで、近年の先進国における歴史的な変化を通じて、財政政策と経済格差の問題について、どのように考えるべきなのかを解説する。
以上の経済成長や所得分配と経済政策の関係を知った上で、わが国の財政の現状について、その規模の変遷、財政赤字の拡大、プライマリー・バランスとは何かについて解説する。
追加的に技術進歩と、資源配分への財政政策の介入についても注意を喚起することによって、財政政策をどのように行うべきかについて、各自で考えてもらえるようこれまでの研究の成果を紹介する。。

科目目的

国が財政を使って経済全体に対して何をしようとしているのか、その効果をどのように考えるべきかを理解する。

到達目標

経済学において1国の経済状態がどのように決まってくるのか、また経済成長がどのようなメカニズムで達成されているのか、といった考え方を整理したうえで、財政政策がどのような考えのもとに実施されているのかを理解する。わが国の財政政策の現状について、自分なりに考える糸口を見つけてほしい。

授業計画と内容

第1回 財政政策の範囲
本講義で扱う財政政策の内容とその範囲の概要について説明する。
第2回 財政政策のルート1
政府はどのように財政政策を行うのか、そのルートについて、政府支出を通じた場合にはどのような効果があるの概要を説明する。
第3回 財政政策のルート2
政府はどのように財政政策を行うのか、そのルートについて、税金を通じた財政政策の機能を説明する。
第4回 短期の財政政策の効果
ケインズの45度線分析を基本とした財政乗数という考え方について説明を行う。
第5回 均衡予算と財政政策
ドーマーの均衡財政乗数について解説し、将来の増税についてどのように考えるのか説明を行う。
第6回 リカード=バローの等価定理
将来の増税に対して家計や企業が行動を変更した場合には、財政乗数がどのように変化するのかについて解説する。
第7回 景気循環と財政政策
賃金の下方硬直性が、政府の財政支出につながる理由について、総需要総供給の考え方の範囲で説明を追加する。
第8回 経済成長と財政政策1
ハロッド=ドーマーの経済成長理論に基づいて、政府による総需要管理政策が必要である李通について解説する。
第9回 経済成長と財政政策2
新古典派の経済成長理論に基づいて、財政政策をどのように考えれば良いのか解説を行う。
第10回 経済成長と財政政策3
内生的経済成長理論と呼ばれる理論と財政政策の関連について、いくつかの例を用いて説明を行う。
第11回 目的別財政支出と財源
財政支出の内容と経済全体への効果についての考え方について、公共投資や少子化対策などの持つ効果について考える。
第12回 金利と財政政策
金利と財政政策の関係について、いくつかの事例を説明し、所得の不平等につながる考え方を説明する。
第13回 財政政策と所得分配
財政による所得の再分配について経済全体でどのように考えるべきか説明を行う
第14回 財政政策を使った資源の再分配政策
財政政策によって、価値材の供給や技術進歩への貢献について説明する。

授業時間外の学修の内容

その他

授業時間外の学修の内容(その他の内容等)

毎回の講義の復習。

授業時間外の学修に必要な時間数/週

・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。

成績評価の方法・基準

種別 割合(%) 評価基準
期末試験(到達度確認) 70 到達度を確認する試験成績を基準とする。
平常点 30 授業への参加・貢献度、受講態度(意思の表明、他の学生と協調して学ぶ態度等)の状況を基準とする。

成績評価の方法・基準(備考)

成績評価の方法は変更する可能性があります。詳しくはmanabaのコースニュース等で周知します。

課題や試験のフィードバック方法

授業時間内で講評・解説の時間を設ける

課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)

アクティブ・ラーニングの実施内容

実施しない

アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)

授業におけるICTの活用方法

実施しない

授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)

実務経験のある教員による授業

いいえ

【実務経験有の場合】実務経験の内容

【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容

テキスト・参考文献等

教科書は指定しません。

参考文献
西村幸浩著、『財政学入門』 新世社、2013年刊。
オリヴィエ・ブランシャール 著 『21世紀の財政政策 低金利・高債務下の正しい経済戦略』日本経済新聞出版、2023年刊。
佐藤主光 著 『日本の財政 -破綻回避への5つの提言』中央公論新社、2024年刊。

その他特記事項

基本的には経済学の基礎知識は前提としませんが、マクロ経済学の基礎的な知識がある方がより理解しやすいと考えます。

参考URL

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