中央大学

シラバスデータベース|2025年度版

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ホーム > 講義詳細:東洋美術史B

シラバス

授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科など 担当教員 教員カナ氏名 配当年次 単位数
東洋美術史B 2025 後期 金3 文学部 砂澤 祐子 イサザワ ユウコ 1~4年次配当 2

科目ナンバー

LE-HR1-G302

履修条件・関連科目等

授業で使用する言語

日本語

授業で使用する言語(その他の言語)

授業の概要

「東洋美術史B/東洋史特論(2)」は、中国陶磁器の展開を中心にした工芸の通史の授業です。
陶磁器は身近な工芸作品です。自宅に存在しない、あるいは人生で一度も使ったことがない人はいないでしょう。それらの「やきもの」のうち「磁器」をあらわす英語の一般名詞は「china」です。同じように漆器をあらわすのが「japan」です。中国では長い「やきもの」の歴史があります。世界でいちはやく「磁器」を生産した中国の「やきもの」の歴史を通して、身近な使える美術工芸品の「やきもの」の歴史を学ぶことにより、「やきもの」が日本だけではなく、欧米など世界中で使われていることを知ることができ、世界規模の価値観とは何かについて考える視座の一つを身に着けることを目指します。

授業キーワード:中国、「やきもの」、磁器、陶器、土器、釉薬、窯、歴史、文化、美術、工芸

科目目的

中国の主要な陶磁器作品に関する産地・技法などの基礎知識を身に付け、その背景にある中国の歴史・社会について考察し、中国美術の多様性と造形の特色についての理解を深めることを目的とします。それによって日本や韓半島の美術との相違点、および類似点に興味を持つことができるようになり、また、陶磁器を中心とした美術工芸作品の見方を身につけることを目指します。

到達目標

中国の新石器時代から清時代までの主要な陶芸作品(「やきもの」)に関する知識を習得し、各時代の陶芸作品について、具体的な作品例を挙げながらその名称から技法・産地などを説明できるようになることを目標とします。とくに美術館・博物館で作品を鑑賞したときに、作品の名称から、具体的に作品をイメージできるようになることを目指します。

授業計画と内容

第1回 やきもの―陶磁器について
身近な工芸品である陶磁器について、その性質や種類などについて実際の陶磁器に触れて再確認し、学修する。

第2回 新石器時代の土器・漢時代から隋時代にかけての陶磁器
新石器時代の土器から紅陶・彩陶・灰陶・黒陶・白陶など、中国陶磁の黎明期の作品から、漢時代より続く古越磁と呼ぶ青磁、北朝・隋時代の北方の青磁・白磁を紹介する。

第3回 唐・五代時代の陶磁器<唐三彩・白磁・黒磁>
20世紀に発見された唐三彩と、唐時代の白磁・黒磁のほか貿易陶磁として海外に輸出された長沙窯など、唐から五代時代にかけての陶磁器を紹介する。

第4回 宋時代の陶磁器(1)<定窯・耀州窯・釣窯・汝窯>
文献資料にも多く記載がある定窯の白磁などの作品や、北方の青磁窯である耀州窯・釣窯・汝窯などの作品を技法や文献資料などを含めて紹介する。

第5回 宋時代の陶磁器(2)<磁州窯・遼の陶磁器>
華北最大の民窯として知られる磁州窯の作品について技法を中心に概観する。あわせて、磁州窯と同様の技法を用いながらも契丹族が建国した遼の遊牧民族特有の美意識があらわれた作品を紹介する。

第6回 宋時代の陶磁器(3)<越州窯・南宋官窯・龍泉窯>
中国を代表する越州窯青磁は、国内流通のみならず広く海外にも輸出され、日本では『源氏物語』にも「秘色」として登場する。また、南宋時代に盛んとなった龍泉窯も日本では「砧青磁」として珍重された。南宋官窯は、当時の都である杭州で宮廷用の青磁を焼成した。これらの中国南方の青磁を概観する。

第7回 宋時代の陶磁器(4)<景徳鎮窯・南方の白磁・建窯・吉州窯>
宋時代に青白磁を完成させた景徳鎮窯。また、中国の南部沿海地域で焼造された白磁は、広く貿易陶磁として海外に輸出された。日本の茶の湯で高い評価を得た建窯や吉州窯の喫茶用の黒釉碗を中心に紹介する。

第8回 元時代の貿易陶磁について
元時代中国の寧波から出航し、現在の韓国全羅南道新安沖で沈没したいわゆる「新安沈仙」に積載されていた黒釉磁を中心に、日本の茶の湯で用いる器のうち「茶入」と「茶壺」などについて紹介する。

第9回 元時代の陶磁器<青花・青磁・青白磁・白磁>
元時代の景徳鎮窯で完成した青花や龍泉窯の青磁など、貿易陶磁として海外に輸出された作品を中心に紹介する。

第10回  明時代の陶磁器(1)<官窯>
明時代の景徳鎮官窯で焼造された陶磁器を、各年代の技法などを中心に作品を紹介する。

第11回  明時代の陶磁器(2)<景徳鎮民窯>
景徳鎮民窯で焼造された青花・五彩、鉛釉陶の流れを汲む法花などを紹介する。

第12回  明時代末期から清時代初期にかけての陶磁器
明時代から清時代にかけての特徴ある貿易陶磁の青花・五彩、鉛釉陶である華南三彩などを紹介する。

第13回 清時代の陶磁器
清時代の景徳鎮官窯で焼造された陶磁器を、各年代の技法や清時代に新たに現れた技法を含め、多彩で精緻をきわめた作品を紹介する。

第14回 まとめ:中国陶磁器の影響を受けたアジアの陶磁器
緑釉や三彩など、中国陶磁の影響を受けた日本の陶磁器を中心に紹介する。

授業時間外の学修の内容

授業終了後の課題提出

授業時間外の学修の内容(その他の内容等)

授業時間外の学修に必要な時間数/週

・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。

成績評価の方法・基準

種別 割合(%) 評価基準
平常点 100 授業への参加、受講態度を基準とします。
第1回〜第14回のうち授業終了時に実施する10回の小テスト(10点x10)に基づく。

成績評価の方法・基準(備考)

評価の前提条件:出席率が70%に満たない者についてはE判定とします。

課題や試験のフィードバック方法

授業時間内で講評・解説の時間を設ける

課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)

アクティブ・ラーニングの実施内容

実施しない

アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)

授業におけるICTの活用方法

実施しない

授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)

実務経験のある教員による授業

いいえ

【実務経験有の場合】実務経験の内容

【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容

テキスト・参考文献等

テキスト:
使用しません。レジュメを配布します。

その他特記事項

参考URL

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