シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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分子分光学特論 | 2025 | 後期 | 水2 | 理工学研究科博士課程前期課程 | 岡島 元 | オカジマ ハジメ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SG-BC5-6C09
履修条件・関連科目等
学部での物理化学系科目の基礎的内容を習得していること
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
分光測定は物質・材料の分析から医学・生化学など幅広い領域で用いられ、現代の科学技術に欠かせない分析法である。本講義では、分光測定の基礎となる分子分光学について、理論的背景から実験技術までを説明する。まず、分子スペクトル(主に振動スペクトル)の測定と解析に関する原理や実験手法を学び、分光データをどのように読み解くかについて理解を深める。さらに、それらの理解に基づいて、時間分解分光をはじめとする先端的分光分析技術についての知識を習得する。
科目目的
学部で学んだ物理化学についての知識をもとに、分子分光学についての理解を深める。測定されたスペクトルからどのような情報が得られるか、分析対象に応じてどのように分光法を選べば良いか、さらには先端的な分子分光がどのように活用できるかを理解して、学生自身が取り組んでいる研究にも役立てることを目的とする。
到達目標
分子分光学の基礎的概念(分子のエネルギー準位や対称性、選択律など)を理解し、論理立てて説明できるようになること。時間分解分光や顕微分光などを用いることで、どのような物質・材料に対して、どのような分析応用ができるかを理解すること。
授業計画と内容
第1回 分子分光学について
第2回 分子分光学の古典論(1) 電磁波として光
第3回 分子分光学の古典論(2) 運動方程式とその分離
第4回 分子分光学の古典論(3) 光と分子の相互作用
第5回 分子分光学の古典論(4) 赤外吸収とラマン散乱
第6回 分子分光学の実際 (1) 分光装置の構成と顕微分光
第7回 分子分光学の量子論(1) 量子論の基礎
第8回 分子分光学の量子論(2) シュレディンガー方程式とその分離
第9回 分子分光学の量子論(3) 光と分子の相互作用
第10回 分子分光学の量子論(4) 光子としての光
第11回 分子分光学の量子論(5) 赤外吸収と(誘導・自発)ラマン散乱、選択律
第12回 分子分光学の実際 (2) 時間分解分光測定と超高速ダイナミクス
第13回 分子分光学の実際 (3) スペクトル多変量解析(ケモメトリクス、インフォマティクス)
第14回 まとめ
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
毎回の講義で配布する講義資料や動画教材を活用して復習する。特に、講義中に解説した式の導出を自分で確認する。また、講義内容に関する演習課題を解いて理解を深める。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 80 | 演習問題の解答で評価する。講義内容に関する事項を具体的な例に当てはめ、数値計算や自分の言葉で説明できるかを評価する。 |
平常点 | 20 | 講義中にRespon等を使ってアンケートやクイズ、コメントシートを課す。それらに答え、能動的に講義に参加しているかを評価する |
成績評価の方法・基準(備考)
レポートと平常点を総合し、60 %以上の正解により合格とする
課題や試験のフィードバック方法
授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う/その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
毎回の演習問題に対して、その解答解説を講義資料として公開する。 講義に関する質問は、manabaの掲示板機能を用いて受講生全員が見えるよう公開する。
アクティブ・ラーニングの実施内容
その他
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
毎回の講義や演習問題についての理解度確認を、Responを使った履修生参加形式で行う。
また、それまでの講義資料を学習していることを前提に、講義中にResponやmanabaを使って小課題に答える部分的な反転授業を行う。これらの講義運営については、講義中、あるいはmanaba コースニュースにて適宜指示する。
授業におけるICTの活用方法
クリッカー/その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
演習問題の解答解説や式変形の詳細など、授業時間内に説明できなかった事項について、Webex等を使ったオンデマンド動画教材にて説明する。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト:講義資料としてスライドPDFを配布する
参考文献:中田 宗隆 著 「分子分光学」東京化学同人 2018年 ISBN 978-4-8079-0937-7