シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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ジャーナリズム論1 | 2025 | 春学期 | 月2 | 法学部 | 清水 麻子 | シミズ アサコ | 2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
JU-ME2-001L
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
テレビや新聞、週刊誌、ネットニュースなどの報道は、何のためにあるのでしょうか?◆前半では、ニュースを作り出すマスメディアの仕組みとジャーナリズムの基本を学び、信頼できる情報とは何かを理解します◆後半では、民主主義を強化し、分断を食い止めようとする、日米欧の新しい問題解決模索型ジャーナリズムを学びます◆できるだけ平易にお伝えします◆メディア業界に関心のある方、現実に違和感がある方、ニュースへの関心を深めたい方など、幅広い学生の参加を歓迎します。
科目目的
・マスメディアの仕組み、ジャーナリズムの意義を理解する。
・信頼できるニュースを見極める力を身につける。
・問題解決模索型ジャーナリズムを通じ、メディアと民主主義、政治、法の関係を考える。
到達目標
・日常の暮らしからニュースに関心を広げる。
・小さな声に耳を澄ませ、ものごとを多角的に見て考える力を身につける。
・社会問題や異なる考え方に気を配り、民主主義社会に貢献する市民的教養を培う。
授業計画と内容
1. ガイダンス:なぜ今、ジャーナリズムを学ぶのか
2. メディアと信頼:SNS時代のマスメディアの立ち位置
3. マスメディアの仕組み:ニュースができるまで、報道現場の実情、ジェンダー構造
4. ジャーナリズムの意義①:権力監視
5. ジャーナリズムの意義②:民主主義の促進、マイノリティの人権擁護
6. ジャーナリズムの意義③:調査報道でファクト(真実性)を掘り起こす
7. 前半のまとめ&話し合い:人々と信頼を築き、社会に貢献する発信とは
8. SNSと分断社会:フェイクニュースを見極める
9. コミュニティで社会問題を解決する①:ソリューション・ジャーナリズム:米国
10. コミュニティで社会問題を解決する②:ソリューション・ジャーナリズム:日本
11. 異なる価値観を理解する②:建設的ジャーナリズム:欧州
12. 異なる価値観を理解する②:建設的ジャーナリズム:日本
13. 後半のまとめ&話し合い:身近な違和感や社会問題の解決策を考える
14. 総括&話し合い:まとめと振り返り
授業時間外の学修の内容
授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
・授業終了後に課題レポートを提出。
・課題を設ける回もあります。授業時に随時、お伝えします。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 70 | ・試験レポートの内容を評価します。 ・授業内容の理解、考えの深まりを評価基準とします。 |
その他 | 30 | ・出席を評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
・課題を設ける回もあります。授業時に随時、お伝えします。
・出席確認の方法は、ガイダンス時に、ご説明します。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
質問が寄せられた場合は随時、メール返信にて対応する。
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/ディスカッション、ディベート/グループワーク/その他
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
・リアクション・ペーパーを提出する。
・計3回の討議(小グループによる話し合い・発表)を導入。
・responを使用した学生参加型授業。
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
状況によりオンライン実施も検討
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
20年以上にわたる新聞記者、雑誌・書籍編集者、広報分野(福祉、医療、科学)の幅広い実務経験をもとに、ジャーナリズム×民主主義を、ポジティブな現実・未来につなぐメディア研究を行っています。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
主に前半において、日本における報道現場の実情、ジャーナリズムと広報の役割の違いなどをお伝えします。
テキスト・参考文献等
授業で使用する【テキスト】
各回資料を配布します。
自学用【参考文献】
稲増一憲『マスメディアとは何か「影響力」の正体』中公新書
ビル・コバッチ&トム・ローゼンスティール『ジャーナリストの条件』新潮社
市川正人『表現の自由「政治的中立性」を問う』岩波新書
林香里『メディア不信 何が問われているか』岩波新書
山本圭『現代民主主義 指導者論から熟議、ポピュリズムまで』中公新書
ハンス・ロスリング『FACT FULNESS』日経BP社
清水潔『桶川ストーカー殺人事件―遺言―』新潮文庫
毎日新聞取材班『オシント新時代 ルポ・情報戦争』毎日新聞出版
平野啓一郎『私とは何か「個人」から「分人」へ』講談社現代新書
その他特記事項
情報の洪水のなかで、何が真実なのか、分からないかのような時代です。一方で、社会に課題は山積しています。社会を良い方向に変える「社会的責任のある報道」とはどのようなものなのか、みなさんが主体的に考える場にしたいと思います。