シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
上級中国語(A)1/上級中国語(B)1 | 2025 | 春学期 | 月3 | 法学部 | 小田 格 | オダ イタル | 3・4年次配当 | 1 |
科目ナンバー
JU-CH3-013M
履修条件・関連科目等
本学部の1・2年次に配されている中国語科目の単位をすべて修得し、又はこれと同等以上の中国語の運用能力を有することを履修の条件とします。後者については、事前に担当教員にあらかじめメール等で相談するようにしてください。
授業で使用する言語
日本語/中国語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
1・2年次に涵養された中国語の運用能力を一層確実なものとしたうえで、実際に中国語圏にて出版・発表・掲示された各種文書(新聞記事、学術論文、法令、行政文書等)を読解・翻訳し、あるいはその内容について口頭で説明するといった訓練を行います。かかる取組みに当たっては、当然ながら当該地域の歴史や現状について調べる必要があり、文献やインターネットを駆使した中国語圏の情報収集についても併せて教授します。
科目目的
本科目は、中国語の基礎を確固たるものとするとともに、更に高度な運用能力を修得することを主たる目的とします。また、中国語圏の情報を収集・分析する能力の涵養も目指します。
到達目標
上記の目的の下、次の通り到達すべき目標を設定します。
1.研究・実務に資する高度な中国語運用能力を修得する。
2.中国語圏の各種情報を適切に収集・分析する能力を修得する。
授業計画と内容
第1回 ガイダンス
第2回 基本的な文法事項の総復習(1)品詞・文型・語順
第3回 基本的な文法事項の総復習(2)アスペクト・補語
第4回 基本的な文法事項の総復習(3)いろいろな構文
第5回 新聞記事の読解(1)『人民日報』等の中国大陸の新聞
第6回 新聞記事の読解(2)『新民晩報』等の中国大陸の新聞
第7回 新聞記事の読解(3)『南方都市報』等の中国大陸の新聞
第8回 新聞記事の読解(4)『中國時報』等の台湾の新聞
第9回 新聞記事の読解(5)『明報』等の香港・マカオの新聞
第10回 新聞記事の読解(6)『聯合早報』等のシンガポール・マレーシアの新聞
第11回 学術論文の検索及び読解(1)中国大陸の論文
第12回 学術論文の検索及び読解(2)台湾の論文
第13回 学術論文の検索及び読解(3)香港・マカオの論文
第14回 本学期の総括
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
大学の学習の基本は自学自習です。本科目では、何よりもまず中国語運用能力の基礎をしっかりとしたものとすることが求められる訳ですが、そのためには絶えず1・2年次の初級~中級の学習内容を確認・復習する必要があるはずです。そして、そうした基礎の上に立って、中国語圏で出版・発表・掲示された各種文書に当たっていくこととなりますが、従前接してきた教科書とは異なり、まったく日本人学習者を念頭に入れていない文章が続きます。それらを読解するには、わからない単語を調べ、文の構造を把握しなければならず、適切な日本語訳を作成するには、語句・表現を十分に吟味することが求められます。もちろん、機械的に訳しただけでは、意味不明なことも往々にありますから、中身の理解が伴わなければならないのですが、そのためには各種の情報を調べることとなります。したがって、本科目に十分向き合おうとするならば、毎週相当程度の時間を要するものと認識されます。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり1時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
---|---|---|
レポート | 40 | 提示した文章の日本語訳の作成、関連情報を収集・分析したうえでの解説の作成などを評価する。 |
平常点 | 60 | 課題への取組み、授業内での発言などを総合的に評価する。 |
成績評価の方法・基準(備考)
Ⅰ.成績評価方法
①平常点(60%)、②期末課題(40%)という2つの要素により成績評価を行います。
Ⅱ.成績評価基準
①前提条件:単位の付与には、原則として10回以上の出席を必要とします(遅刻3回につき欠席1回として取扱います)。ただし、やむを得ない事由が認められる場合には、この限りではありません。
②平常点(60%):提示した課題への取組み、授業における発言・回答などを総合的に評価します。
③期末課題(40%):授業内容の習熟状況を総合的に確認するために、本学期に取り扱った文献と同等水準の論説文を提示し、これを日本語に訳すとともに、関連情報を調べたうえで、内容に解説を加えてもらうこととします。この「日本語訳」及び「解説」を総合的に評価します。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
その他
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
必要に応じてペアワークやプレゼンテーション等を行ってもらうことが想定されます。
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
情報収集や現地での行動などを視野に入れると、スマートフォンやパソコンを利用することが想定されます。
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
(公財)大学基準協会事務局における認証評価実務等(2008年4月~2020年3月)
※詳細は「中央大学研究者情報データベース」(https://c-research.chuo-u.ac.jp/html/100002827_ja.html)をご覧ください。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
本授業の目的は上記の通りであり、今後の進路(実務・研究)に活かすことができる中国語の運用能力を修得することができるよう、各種文書の読解その他の取組みを展開していく予定です。担当教員は、本学部の卒業生ですが、中国語圏の言語政策論が専門である一方、高等教育の質保証に関する実務経験も有しており、当該業務においては台湾をはじめとした中国語圏との交流にも関与してきました。この授業においては、実務上で中国語が活かされた事例などについても取り上げていくことにしていく予定です(以下の「参考URL」も適宜ご覧ください)。
テキスト・参考文献等
Ⅰ.テキスト等
授業で読解する各種文書は、担当教員がプリントアウトして配付するか、掲載されているURLをmanabaで提示します。
Ⅱ.参考文献等
文献の読解には、やはり辞書が欠かせません。①紙の辞書、②電子辞書、③スマートフォンアプリ・オンライン辞書などを複数駆使して欲しいと思います。
文法事項についてより理解を深めたい場合は、下記の書籍に当たると良いでしょう。
相原茂・石田知子・戸沼市子(2016)『Why?にこたえるはじめての中国語の文法書 新訂版』同学社(ISBN/ISSN 9784810203271)
その他特記事項
本科目を履修する目的は様々でしょう。それゆえ各自の興味・関心も異なることが想定されますが、授業外も含めて、可能な限りそれらに応えていきたいと思っています。留学、就職、進学などに関して質問や要望、相談、悩みなどがある場合には、遠慮なく担当教員に連絡してください。
参考URL
以下の記事は私が前職の頃に執筆したものですが、これに目を通せば、担当教員がどのような専門・経歴の者であるかを確認することができるでしょう。
「私の仕事と研究――大学評価と言語政策」(Chuo Online「人―かお」2018年12月20日)
https://yab.yomiuri.co.jp/adv/chuo/people/20181220.html