シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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演習1 | 2025 | 通年 | 金5 | 経済学部 | 堀内 英次 | ホリウチ エイジ | 2年次のみ | 4 |
科目ナンバー
EC-OM2-01XS
履修条件・関連科目等
※選考方法は経済学部事務室が公開する情報をご確認ください。
<履修条件>
産業構造論(2年次前期4単位:火1・金3、又は火3・金1)を履修することが望ましいです。左記の講義を修得することを前提に演習を行います。履修できない場合は、テキストの該当箇所を読んでおいてください。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
<学位授与方針と当該授業科目の関連>
この科目は、協調性及び自己管理力(専門知識を活かせるだけでなく、チームワークの経験から学んで、他人と協調し、自己を管理することができる)の修得に関わる科目です。また、創造的思考力(総合的な学習体験に基づいて、ものごとを創造的に思考することができる)の修得に関わる科目です。
テーマ:第四次産業革命下の日本経済の現状と改革に関わる諸問題
本演習では、第四次産業革命下にある日本経済やの企業経営に関わるテーマをはじめ、興味を持ったテーマを題材に原因究明・問題解決などの研究を自由に行うことで、考える技術、人と協力する力を磨くことを目的とします。
2年次には、第四次産業革命下での日本経済や日本の企業経営に関わるテーマを題材にして、グループ研究を行います。日本経済の今後の構造改革に関わる上記の広いテーマを学ぶことは、その後の自由研究や、ひいては将来の就職活動に向けて、基礎知識の獲得や問題意識の形成に役立ちます。
3年次には自由なテーマでグループ研究を行うことで、考える技術に磨きをかけ、問題解決力や共同作業を協調的かつ戦略的に実行する力をさらに養います。
4年次には、自由に研究テーマを設定し自由に研究することで、問題解決のための技術、文章力、プレゼン力の総仕上げを行います。
演習では、互いの発表にフィードバックし合うことで、ゼミ全体で考える技術を磨いて行きます。最終的には、後輩の発表にもフィードバックしてもらうことで、その成果をゼミに還元してくれたらと願います。
科目目的
3年間の演習の主な目的は以下の4つです。
1. WordやExcel、PowerPointを効果的に使い、分かりやすく説得的にプレゼンする技術を学ぶ
2. 「考える技術」を学ぶ(=多面的に、論理的に、かつ構造を踏まえ考える技術)
3. テーマを設定し、様々な資料やデータを踏まえ分析することで、原因を究明する、あるいは問題解決策を作成する技術を学ぶ
4. 共同作業を協調的かつ戦略的に運営する技術を学ぶ
到達目標
上記の目的を達成するために、具体的には以下の到達目標を設定します。
【演習1】輪読やグループ形式でのプレゼンテーションを通じて、共同で原因を究明したり問題解決策を提示したりする上で必要な以下の5つの基礎力の獲得を目指します。
1, WordやExcel、PowerPointを効果的に使い発表をすることができる。
2, 根拠となるデータ(分析)や構造図などを使い、分かりやすく説得的な発表や分析ができる。
3, テーマに関わる資料を適切に取捨選択し、発表に活かすことができる。
4, 既存の論考を批判的に検討することを通じて、自分なりの考える技術を身につけることができる。
5, 他者の事情や特徴を踏まえつつ、共同作業の運営全般に貢献できる。
【演習2】グループでの論文作成や内外の発表会への参加(希望者のみ)を通じて、以下の目標を達成します。
1, テーマに関わる様々な資料を取捨選択し、それらの分析視角・手法を理解し整理することができる。
2, 共同研究において、データを含む資料収集、分析など、研究成果に関わる各種作業に貢献できる。
3, 多角的・論理的思考や基本的な経済学的手法を適切に用いて、原因を究明したり、問題の解決策を提示したりすることができる。
【演習3】卒業論文の作成を通じて以下の目標を達成します。
1, 個人論文の執筆を通じて、経済学的手法を含め、多面的、論理的、かつ構造的な思考法を適切に活用することで、原因を究明したり、説得的な解決策を提示したりすることができる。
2, 他人の主張に対して、説得的かつ建設的な意見を提示することができる。
授業計画と内容
【演習1】(2年次)
前期には「第四次産業革命下の日本企業の現状と経営改革」を題材にし、発表の基礎、問題を構造的に把握するための思考法の基礎、資料の収集方法とデータの扱い方、共同作業の基礎を学びます。また、エレクトロニクス産業での日本企業の敗北を一つの事例として学び、ソニーなど身近な企業の事業構造改革の事例について学ぶことで、技術革新など市場環境の変化の中で急速に変化するビジネスモデルや企業経営についての基本理解を深めます。
後期には、「第四次産業革命下の日本経済の現状と政策改革」という広いテーマを題材に研究を深めます。イノベーションで成功する米国や、成長と平等の両立を目指すスウェーデンなどと比較しながら、日本経済全体の今後を左右する諸問題、例えば起業支援、解雇規制の緩和、社会保障改革や働き方改革、脱炭素のための産業構造改革等からグループごとに自由にテーマを決めた上で、既存の政策論争から様々な「考える技術」を学びとります。また自らも根拠となるデータ(分析)を踏まえた上で改革案を提示することで、問題解決のための自分なりの「考える技術」を身につけていきます。
第1回 講義:「考える技術を身につける」多面的な思考を学ぶ
第2回 講義:「考える技術を身につける」構造思考・論理的思考を学ぶ
第3回 個人レジメ発表:題材「技術のデジタル化とモノづくりへの影響」
第4回 個人レジメ発表:題材「米国企業の躍進とそのビジネスモデル」
第5回 個人レジメ発表:題材「アジア企業の台頭とそのビジネスモデル」
第6回 個人レジメ発表:題材「日本の大手電機メーカーの敗北」
第7回 講義:データ分析:様々な統計データの収集・加工方法を学ぶ(1)
第8回 グループプレゼン:企業の選定と班分け ※題材「デジタル時代の日本企業の事業構造改革」
第9回 グループプレゼン:収集した資料の検討(1)基本的な論点や問題の構造の把握
第10回 グループプレゼン:収集した資料の検討(2) 基本的な論点や問題の構造の把握
第11回 グループプレゼン:中間発表:プレゼンテーションの骨子の発表とフィードバック
第12回 グループプレゼン:プレゼンテーションの準備
第13回 グループ発表:班対抗プレゼン大会
第14回 前期の総括:前期に身につけた「考える技術」を共有し合う
※夏休み
原則として合宿を行います。2,3年合同で行います。内容は、学生の希望により企業訪問を行ったり、あるいは研究発表を行ったりすることを予定しています。
第15回:個人レジメ発表:米国の成長戦略
第16回:個人レジメ発表:スウェーデンの成長戦略
第17回:個人レジメ発表:第四次産業革命下の日本の産業構造改革
第18回:個人レジメ発表:第四次産業革命下の日本の産業構造改革
第19回:グループ研究:ガイダンスとグループ分け
第20回:グループ研究:「政策・制度の改革案を提示する」:研究テーマ設定と資料収集
第21回:講義:データ分析:様々な統計データの収集・加工方法を学ぶ(2)
第22回:講義:データ分析:様々な統計データの収集・加工方法を学ぶ(3)
第23回:グループ研究:問題の整理と提言の検討
第24回:グループ研究:検討結果の中間報告
第25回:グループ研究:提言の修正
第26回:研究成果発表会:提言の発表とフィードバック
第27回:研究成果・チーム運営の総括
第28回:個人発表:今年度に身につけた「考える技術」を共有し合う
【演習2】(3年次)
3年次には、まずデータ分析の基礎として、計量経済学の基礎を学びます。その後はグループごとに自由にテーマを決め、前期の後半から夏休みにかけて、グループで2年次より長期のプロジェクトに挑み、適宜分析に必要なデータ分析や経済学的手法をさらに学んでいきます。
第1回:個人レジメ発表:データ分析の基礎:計量経済学とは何か
第2回:個人レジメ発表:データ分析の基礎: 仮説検定とは何か
第3回:エクセル講習会(単回帰)
第4回: エクセル講習会(重回帰)
第5回:グループ研究:研究テーマの検討とグループ分け
第6回:グループ研究:資料・データの収集
第7回:グループ研究:関連資料の検討結果の報告
第8回:グループ研究:分析の視角・分析手法の確定と発表(1)
第9回:グループ研究:分析の視角・分析手法の確定と発表(2)
第10回:グループ研究:分析内容の中間報告
第11回:グループ研究:分析作業
第12回:グループ研究:分析結果の報告
第13回:グループ研究:研究成果発表会:暫定的な結論の発表とフィードバック
第14回:グループ研究:夏休みの研究報告会に向けた準備
※夏休みは2,3年合同で合宿に行き、研究を進めます。希望グループは学内プレゼン大会や大学コンソーシアム八王子の研究発表会への参加を目指し自主勉強会を開きます。各人の希望により、別途勉強会なども開催します。
第15回: 夏休みからの進捗状況の報告 (1)
第16回: 夏休みからの進捗状況の報告 (2)
第17回: 追加の検討作業
第18回: 最終結果の発表 (1)
第19回: 最終結果の発表 (2)
第20回: 最終論文の報告 (1)
第21回: 最終論文の報告 (2)
第22回:プレゼンテーションの準備(1)
第23回:プレゼンテーションの準備(2)
第24回:プレゼンテーションと質疑応答(1)
第25回:プレゼンテーションと質疑応答(2)
第26回 :グループ研究・チームビルディングの総括
第27回:個人発表:今年度に身につけた「考える技術」を発表する
第28回:卒業論文のための準備
【演習3】(4年次)
4年次には、それまでの研究成果を活かし、個人で自由にテーマを設定し、卒業論文を執筆します。
第1回: 講義:演習論文の書き方について,発表順の決定
第2回: 個人発表:研究テーマ、既存研究の報告 (1)
第3回: 個人発表:研究テーマ、既存研究の報告 (2)
第4回: 個人発表:論文全体の構成と分析手法の報告(1)
第5回: 個人発表:論文全体の構成と分析手法の報告(2)
第6回: 個人発表:分析に関する相談会
第7回: 個人発表:分析結果の報告と質疑応答(1)
第8回: 個人発表:分析結果の報告と質疑応答(2)
第9回:個人発表: 追加の分析に関する相談会
第10回:個人発表:草稿の前半部分の報告(1)
第11回:個人発表:草稿の前半部分の報告(2)
第12回:個人発表:草稿全体の報告(1)
第13回:個人発表:草稿全体の報告(2)
第14回:完成原稿の確定,提出
※上記スケジュールはすべて予定であり、履修者の希望により内容を変更する可能性があります。
授業時間外の学修の内容
2年、3年次の個人発表では、発表担当者が準備することは勿論、他の履修者も質疑応答に向けて該当部分を読み込み、準備する必要があります。
2年、3年次は、原則として毎学期の半分程度は班活動を行います。その時期には、毎講義での班活動に向けて、必要に応じて班での勉強会が必要となります。学生の都合や希望に応じて班を編成し、また3年次の就職活動に配慮する予定ですが、個人発表の時期よりゼミ時間外に一定の準備が必要になります。
2年次、3年次に、夏休みに原則として合宿を行います。春休みについては学生の希望を踏まえ検討します。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
2年、3年次の個人発表では、発表担当者が準備することは勿論、他の履修者も質疑応答に向けて該当部分を読み込み、準備する必要があります。
2年、3年次は、原則として毎学期の半分程度は班活動を行います。その時期には、毎講義での班活動に向けて、必要に応じて班での勉強会が必要となります。学生の都合や希望に応じて班を編成し、また3年次の就職活動に配慮する予定ですが、個人発表の時期よりゼミ時間外に一定の準備が必要になります。
2年次、3年次に、夏休みに原則として合宿を行います。春休みについては学生の希望を踏まえ検討します。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 50 | 毎回の授業での討議やグループ活動への参加度 |
その他 | 50 | レジメ形式やプレゼン形式での発表 |
成績評価の方法・基準(備考)
【演習2】と【演習3】についても同様です。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/反転授業(教室の中で行う授業学習と課題などの授業外学習を入れ替えた学習形式)/ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
タブレット端末/その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
授業内で、文書作成用にPC、アンケート用に携帯を利用します。原則として毎回持参してください。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
【演習1】(2年次)
堀内英次(2022),『グローバル化・デジタル革命のインパクト:日系電機の凋落と官民の改革』, 中央経済社. (ISBN)9784502414411
※その他については演習時にその都度紹介します。
【演習2】(3年次)
演習時にその都度紹介します。
【演習3】(4年次)
演習時にその都度紹介します。
その他特記事項
履修者がゼミ外の活動と両立できるよう、活動内容や課題のレベル・量については、履修者との相談によって変更し、またできる限り個別対応します。経済学的なの手法(計量経済学その他)については、ゼミ内ではあくまで基礎的なものを必要に応じて学習します。より体系的に学びたい希望者がいれば、サブゼミという形で個別に対応します。
参考URL
特になし。