科目ナンバー

EG-EA5-102L

履修条件・関連科目等

　財政問題、社会問題、税制などについて興味を持っている受講生を歓迎します。財政学Ⅰを履修していることが望ましいです。租税の理論の学修については、租税論ⅠⅡの履修を推奨します。

授業で使用する言語

日本語

授業で使用する言語（その他の言語）

授業の概要

　財政学を学ぶためには、理論的な知識だけではなく現実の財政制度に対する知識も必要になります。本講義では、財政制度や政策を理解するのに必要な知識や諸研究について議論をしていきます。現在、制度や歴史の視点から財政を研究する分野では様々な手法が用いられています。適宜、その点も講義内で解説します。

科目目的

本講義の科目目的は、以下の通りです。
（1）財政学の基本的な知識を理解する。
（2）財政研究で用いられている手法を学ぶ。
（3）現実の財政制度や制度改正の議論を理解し、様々な問題を分析するのに必要な基礎知識を学修する。

到達目標

本講義の到達目標は以下の3点です。
(1)財政学と関連領域の文献を読むのに必要な財政学の基本的知識を理解できる。
(2)財政学の文献で扱われている問いと基本的な手法を理解できる。
(3)財政学関係の文献の内容を理解したうえで、財政関係の論点について議論をすることができる。

授業計画と内容

第1回　財政学が扱う対象と方法について
第2回　教育財政の理論と制度
第3回　教育財政と日本財政
第4回　論文輪読：地方自治体の自律性と教育財政
第5回　地方財政の理論
第6回　日本の地方財政制度
第7回　論文輪読：地方税の偏在是正について
第8回　社会資本の理論と制度
第9回　財政投融資と日本財政
第10回　公企業
第11回　論文輪読：支出税について
第12回　論文輪読：再分配政策について
第13回　論文輪読：納税遵守・納税協力について
第14回　論文輪読：財政の国際比較について

授業時間外の学修の内容

指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと

授業時間外の学修の内容（その他の内容等）

授業時間外の学修に必要な時間数／週

成績評価の方法・基準

成績評価の方法・基準（備考）

課題や試験のフィードバック方法

授業時間内で講評・解説の時間を設ける／授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う

課題や試験のフィードバック方法（その他の内容等）

アクティブ・ラーニングの実施内容

ディスカッション、ディベート／プレゼンテーション

アクティブ・ラーニングの実施内容（その他の内容等）

授業におけるICTの活用方法

実施しない

授業におけるICTの活用方法（その他の内容等）

実務経験のある教員による授業

いいえ

【実務経験有の場合】実務経験の内容

【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容

テキスト・参考文献等

　履修者の問題関心も踏まえて文献を選定します。教員による解説(講義)と履修者による発表を含む文献輪読を組み合わせて、授業を運営する予定です。

教科書
特定の教科書は採用しません。ただし、財政学Ⅰで指定したテキストを参照することがあります。

参考文献
・石田和之・野村容康『財政学』成文堂、2025年。ISBN 978-4-7923-4270-8
・井手英策・倉地真太郎・佐藤滋・古市将人・村松怜・茂住政一郎『財政社会学とは何か　危機の学から分析の学へ』有斐閣、2022年。ISBN 978-4-641-16612-7
・小西砂千夫『地方財政学　機能・制度・歴史』有斐閣、2022年。ISBN978-4-641-16594-6
・佐々木伯朗編著『財政学　制度と組織を学ぶ』有斐閣、2019年。ISBN 978-4-641-16554-0
・神野直彦・小西砂千夫『日本の地方財政 第２版』有斐閣、2020年 。ISBN978-4-641-16575-5
・高端正幸・近藤康史・佐藤滋・西岡晋『揺らぐ中間層と福祉国家 : 支持調達の財政と政治』ナカニシヤ出版、2023年。ISBN 9784779517495
・ヒルマン, アリエ・L（井堀利宏監訳）『入門財政・公共政策』勁草書房、2006年。ISBN 978-4-326-50279-0
・宮本憲一・鶴田廣巳・諸富徹編『現代租税の理論と思想』有斐閣、2014年。ISBN 978-4-641-16424-6

その他特記事項

参考URL