中央大学

シラバスデータベース|2025年度版

テキストサイズ

  • 小
  • 中
  • 大
  • フリーワード検索
  • 条件指定検索
  • シラバスデータベース(学部・大学院)
  • ビジネススクール(MBA)
  • ビジネススクール(DBA)
  • 研究者情報データベース

ホーム > 講義詳細:宗教学2

シラバス

授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科など 担当教員 教員カナ氏名 配当年次 単位数
宗教学2 2025 秋学期 金4 法学部 谷﨑 秋彦 タニザキ アキヒコ 1・2年次配当 2

科目ナンバー

JU-PE1-006L

履修条件・関連科目等

履修条件は、なし。

「哲学史」「哲学」は関連科目として挙げられうる。
(このうち「哲学」は三年生以上の配当科目)

授業で使用する言語

日本語

授業で使用する言語(その他の言語)

授業の概要

宗教の存在意味を考える。その際、狭義の〈信仰〉にとどまらず、思考様式・行動様式(したがって政治、科学、経済活動等)の基盤として機能する宗教的なもの(死をどのように受け止めるか、何を正義とするか、生の本義をどう捉えるか 等)を、各宗教において通覧する
とりわけ、現代においても極めて広範な影響力をもつキリスト教を初めとした〈一神教〉の思想的な意義を、重要な論題としたい。
後半(宗教学 2 )では、ユダヤ教およびキリスト教との対比において、〈イスラーム〉が思想的にどのような新たな提示を行っているのか、これを主たる論題とする。
イスラームとキリスト教およびユダヤ教との関係を、狭義的、宗教的、地政学的その他の諸観点から読み解きたい。

科目目的

世界の主要な各宗教の教団としての特質とその歴史的な進展とを理解するとともに、宗教がその都度の歴史(現代をも含む)において、いかに広範かつ深刻に人々の思考を規定しているのか、このようなことを理解する。それによって、現代において、政治、科学、文化、芸術、価値観等といった諸圏域において進行しつつある出来事を、宗教という観点から各自が分析し解明し説明できるようになること、これが求められている。
とりわけ後半(秋学期)においては、ユダヤ教、イスラーム、キリスト教との間に存立している(ように見える)対立関係を、まずは事実関係において捉え、かつそれに対して各自の見地から議論できるまでに理解を図ることが求められている。

到達目標

受講者の各々が、上の問題に対処することができるために、宗教(および信仰)に関する理解を深める。
このためには、各自において、曖昧な噂にしたがって事柄を理解するのではなく、経典(聖典)等のテクストを直に読むことを通じて、諸宗教が何を求め、何を語ってきたのかを理解する。
この上に立って、現代において、諸宗教間(論者によっては諸文明間)において解決が難しい緊張関係が存立していることを理解し、その内実をより踏み込んで理解すること、これが目標となる。

授業計画と内容

当講義では、信仰の諸形態としての宗教組織たる教団(ユダヤ教、キリスト教、イスラーム、ゾロアスター教、そして東洋の諸宗教など)についての総論もおこないます。
しかし講義の主眼となるのは、宗教を〈思想〉として理解することです。(以下はその説明)

後半の学期では、思想としての宗教が、とりわけ、諸々の共同体(政治、統治、立法、文化、国家など)に対してどのような刻印を押してきたのかを取り上げることにより、協働することを主旨とする人間の生において宗教が果たしてきた意味を歴史的に考察する。
これ(政治と宗教との関わり)には陰と陽との側面があるが、当講義では主として、宗教に即した抗争、対立、紛争あるいは覇権争いといった否定的な事態が、いかなる思想的背景において、どこから出来してきたのか、これを主題として扱うことになる。

世界の現況を見ると、キリスト教的諸国とイスラーム的諸国家群との対抗関係が、非常に紛糾したかたちで展開されている。この事態(どちらに正当性があり、どちらに非難されるべき点があるかなどは容易には語りえない事態)を論ずるためには、歴史的な過程の深部にまで立ち入る必要がある。すなわち、そもそも一神教はいかなる思想であるのか、〈〈複数の〉一神教〉とはいかなる事態であるのか、諸一神教は、古代から中世を経て近現代にかけてどのように変容してきたのか、とりわけ近代国家において宗教はどのような意義をもっているのか、このようなことを論じつつ、現在の状況に目を向けねばならない。

第一回 オリエンテーション。宗教と現代生活。
第二回 宗教と政治。政治の宗教化と宗教の政治化、というモチーフ。
第三回 全体性と無限、という観点
第四回 古代イスラエルと聖書(タナク)
第五回 ユダヤ人のディアスポラ
第六回 近代諸国家の成立とイスラエルの民
第七回 ユダヤ教、イスラーム、キリスト教教団
第八回 アラブの民とトルコ人
第九回 西洋近代におけるキリスト教の意義
第十回 科学と宗教。絶対者と法治国家。
第十一回 近代戦と近代国家。宗教と国家。
第十二回 イスラエルという国家。イスラームとユダヤ教。
第十三回 現代政治と宗教。
第十四回 現代の生と一神教。後学期のまとめ。宗教と現代。


授業時間外の学修の内容

指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出

授業時間外の学修の内容(その他の内容等)

上で触れた話は、さまざまな問題と相関している。……思想、哲学、歴史、芸術ばかりでなく、総じて近代的に展開された諸学問は宗教的な背景をもっている。
これらのそれぞれに触れるに当たり、当講義で論じられている宗教的含意が透け見えることであろう。
このことに留意しつつ、これらのものに接するのがよい。

また(とりわけ後半に関わるが)、例えばイスラエル、サウジアラビア、湾岸諸国、アメリカと中国、アメリカとイラン、等々、さまざまに報じられる海外ニュースには、日々何らかの仕方で(可能な範囲で中立的なメディアを経由して)注意を払うことが求められる。

※ 各回で提出を求める課題のいくつかは、序上の時事問題、あるいは歴史的問題に関するまとめをする機会になる。

※ 各回の内容を理解するために、経典(クルアーン〔邦訳〕、タナク〔旧約聖書〕)などの相当な分量を読むことも課題に含まれる。

授業時間外の学修に必要な時間数/週

・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。

成績評価の方法・基準

種別 割合(%) 評価基準
レポート 60 期末に向けてレポート提出が課されます。
平常点 40 各回に関して提出物が課されますので、それに対応する必要があります。

成績評価の方法・基準(備考)

期末の提出課題は、前半とは異なるものになります。

課題図書などに即して課題とする道などを提示する予定。内容的には :
近現代の諸宗教間、諸宗派間、諸国家間、諸民族間、これらの中から各人の判断でいずれかを取り上げて、それにおける対立(ないし宥和)の詳細、経緯、原因、等に関して論じる。(論じる手前の、感想、でもよい)というものになる予定。

詳細は講義中に提示。締め切りは最終講義時あたり。

課題や試験のフィードバック方法

授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う

課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)

各回の提出課題で取り上げた事項、その他提出された内容に関しては、次回以降に解説、講評、あるいは読解を行うことになる予定

アクティブ・ラーニングの実施内容

PBL(課題解決型学習)/ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション

アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)

日々の生活(例えば、コロナ禍における、各国民における法の適用や遵守、あるいはモラル、あるいは気質、不満の持ち方、脱法行為の頻度、などのさまざまな生き方もこれに含まれる)において、宗教的な要素がどのように根底に置かれているのか、これをさまざまな方面において点検し、直視し、考察することが求められる。そのための材料となるものは際限がない。

各週に提出する論題のいくつかは、上のことに関するものとなる。

提出する文は(レポートは)、相互に閲覧・コメント可、の枠内に掲示されるので、それを意識して記述すること。

授業におけるICTの活用方法

クリッカー/タブレット端末

授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)

上にも書いたように、講義は対面授業と並行して、「Webex での同時開講/録画掲示」を予定しているので(学校感染症罹患などの特別な理由がある場合のため)、Webex の操作(参加、録画視聴など)には通暁しておくことが望まれる〜。
Webex録画の参照に関しては、開講後に詳細を示すことになる。

出席の確認などでは、(感染拡大防止の一環として)「respon」(manaba付属のもの)を使うことになる。各自で習熟していてもらえるとありがたし。

また、配付した資料で、授業内で参照するものも予定されているので、可能な範囲で大きな画面(PCもしくはタブレット)を用いることが望まれる(さもなくば事前に印字するなどして対応する必要がある)。

さらに受講者の見解を概観するためにクリッカーを使用する(かも)。

実務経験のある教員による授業

いいえ

【実務経験有の場合】実務経験の内容

【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容

テキスト・参考文献等


ミネルヴァ書房、櫻井他著、『よくわかる宗教学』、を予定。最終的にはテクストについてはmanaba上で発表し、同時に本学生協教科書売り場に手配することになる。各自において同所で購入する必要がある。

なお、この教科書には宗教学のアウトラインしか記されていないので、詳細については、また個々の宗教の経典の内実に関しては、別途資料などを提示あるいは配布することになる(manaba経由)。

上記テクストは、出席(受講)の際には必須のものとなるので、用意すること。

そのほかに必要となるものに関しては、その都度(manaba上で、あるいは授業内で)別途指示する。

その他特記事項

特別な理由があってリアルタイムでの参加に支障がある場合には、録画したものを視聴することで代替することができるが、Webex のサーバー録画は手動で、不備が生じることもありえることを承知しておくこと。

また録画の視聴は時間を置かずに、その週のうちに完了しておくこと(その期限を徒過した場合には欠席の扱いになる)。

参考URL

詳細は開講後に示すことになるが、

・ユダヤ教で扱う経典(タナク、あるいは 旧約聖書)

・キリスト教の聖書(現行の福音書を基軸とするいわゆる新約聖書)

 に関しては、「聖書」をもっている受講生は多くないであろうから、ネット上にあるものを参照することになろう。

授業で推薦しているものは YouVersion のものである。

また秋学期では クルアーン を読むことになるが、これもネット上に クルアーン日本語読解 が存在する

いずれ示すことになるが、自力で探す場合には トルコ文化センター 出版物 クルアーン日本語読解 という検索語で探せると思う(ダウンロード可)

秋学期の焦点は 宗教と政治 になるのだが、この論題に関する理解のためには、時事問題に関しても目が向いていなければならない。この点に関して記しておくと :

時事問題は日本の報道は非常に限定的で幼稚(歴史も政治も知らない理解力のないものたちが運営していると思われる)であるため、よりセンシティヴな海外の運営主体によるものを参照する習慣をつけておくとよい。 (といっても、これら西洋のものが公正な、唯一の真理、を告知しているというわけではない。)

例えば、

DW (Deutsche Welle)

https://www.dw.com/de/themen/s-9077

右上の「DW.COM IN30 LANGUAGES」をクリックすると三十カ国語の翻訳が可能となる(日本語はない)。

https://www.bbc.com/

https://www.zdf.de/

https://abcnews.go.com/

https://www.abc.net.au/news

https://www.lefigaro.fr/

https://www.rtve.es/

https://www.aljazeera.com/

検索結果に戻る

  • フリーワード検索
  • 条件指定検索

TOP

  • プライバシーポリシー
  • サイトポリシー
  • 中央大学公式サイト
Copyright (c) Chuo University All Rights Reserved.