シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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基礎数学3 | 2025 | 前期複数 | 火3,金3 | 理工学部 | 伊藤 弘道 | イトウ ヒロミチ | 2年次配当 | 4 |
科目ナンバー
SE-BM2-1A11
履修条件・関連科目等
基礎数学1、2で学ぶ集合・写像の一般事項、実数の連続性などの数学の基礎を理解していること。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
実数直線やベクトル空間における点列の収束や関数の連続性などの概念を一般化して、距離と距離空間の枠組みでこれらを学ぶ。更に開集合・閉集合などの概念を導入し、収束や連続性が如何に見事に定式化されていくかを学ぶ。更にコンパクト性・ハウスドルフ性・連結性などの距離空間の基礎概念を身につけ、現代数学の基礎としてのこれらの理論の応用を学ぶ。
距離空間の概念は更に位相空間として一般化され、3年次の位相数学で扱う。これらは、現代数学において極めて基礎的な概念であり、あらゆる分野で必要とされる基礎となっている。
演習の時間をなるべく多くとる予定であるが、新たに外国語を勉強するのに似た意識で各自が反復トレーニングを積む必要がある。
科目目的
位相構造について、その源となった距離空間を中心として基本的な知識を学ぶ。
到達目標
距離空間における連続性、収束などの概念に習熟し、更に、開集合、閉集合、近傍などの位相的概念の基礎を理解すること。ユークリッド空間の位相の理解を手がかりとして、より一般の距離空間や無限次元のユークリッド空間に親しむこと。コンパクト性、ハウスドルフ性、連結性などの距離・位相の重要な概念を習得して、その重要性を認識すること。
授業計画と内容
第1週 1次元Euclid 空間における位相構造および連続写像
第2週 Euclid 空間の距離
第3週 ε-δ 論法と関数・写像の連続性
第4週 距離空間の間の連続写像と ε 近傍
第5週 開集合・閉集合・近傍と写像の連続性
第6週 等長写像、同相写像
第7週 部分距離空間、直積距離空間
第8週 ユークリッド空間のコンパクト部分集合
第9週 コンパクト距離空間
第10週 完備性
第11週 完備距離空間・縮小写像の不動点定理と応用
第12週 連結距離空間と実数直線の連結性
第13週 弧状連結距離空間
第14週 総括・まとめ
※なお、演習の時間を適宜設ける。また上記の予定は進捗状況に応じて変更の可能性がある。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
各授業前に前回までの内容を復習しておくこと。演習問題には特に力を入れ、時間をかけて取り組むこと。レポートの課題がある場合は、必ず期日までに作成し、提出すること。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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中間試験 | 30 | 講義中間時における理解度を評価する。 |
期末試験(到達度確認) | 45 | 講義終了後における理解度を評価する。 |
レポート | 5 | 必要に応じて適宜課される課題に関するレポートにより、その時点における理解度を評価する。 |
平常点 | 10 | 適宜課される演習に際し、それに答える積極性も加味してその時点での理解度を評価する。 |
その他 | 10 | 必要に応じて適宜課される小試験によってその時点における理解度を評価する。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
教科書としては特に指定しないが、以下にあげるものなどの中から、各自自分に合うものを選び参考とすると良い:
内田 伏一 著 「集合と位相」(裳華房)
松坂 和夫 著 「集合・位相入門」(岩波書店)
内田 伏一 著 「位相入門」(裳華房)
矢野 公一 著 「距離空間と位相構造」共立講座21世紀の数学(共立出版)
その他特記事項