シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
微粒子工学 | 2025 | 前期 | 火3 | 理工学部 | 村瀬 和典 | ムラセ カズオ | 3年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SE-ON3-6C14
履修条件・関連科目等
粉粒体を工学的に取り扱う単位操作の基礎は,流体輸送・伝熱・拡散の移動現象における基礎理論と同様である。そのためを,数学的及び化学工学的な手法に関する予備知識の学習が望まれます。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
粉粒体は医薬品,食品,生活必需品から燃料に至るまで幅広い物質の形態である。粉粒体は流動性を伴う固体として,第4の物質ともいわれている。さらに粒子物性の異なる多成分系でもあり,気体や液体の媒体で移動する混相系でもある。粉粒体物性と粉粒子を取り扱う単位操作の基礎理論を概説する。
科目目的
粉粉体の物性を把握し,粉粉体に関わる単位操作の基礎理論や装置設計の習得を目的とする。
到達目標
粒子径分布のような粉粉体の特性を評価し,粉体工学の単位操作における粉粉体の運動力学を評価できることを目標とする。
授業計画と内容
固体の微粒子である粉体を取り扱ううえで必要な基礎的な単位操作理論を解説する。粉体は固体の剛体性をもつと同時に流動性を同時に合わせもっている。前半では単一粒子と粉体層での基礎理論を、後半では粉粒体を扱う単位操作を解説する。
第1回 粉粉体は何故第4の物質といわれるのか?
第2回 粉粒体の基礎物性1(粒子径、粒子径分布)
第3回 粉粒体の基礎物性2(平均粒子径)
第4回 粉粒体の基礎物性3(密度,比表面積)
第5回 粉体の力学的特性(機械的特性であるMohrの応力円)
第6回 粉体層の物性(Janssennの式,粒子流動層)
第7回 粉体物性に関する演習
第8回 粉粒体を扱う単位操作1(固液分離:ろ過理論 )
第9回 粉粒体を扱う単位操作2(流動化)
第10回 対流拡散方程式(連続体)
第11回 濃度に関する対流拡散方程式(多成分系)
第12回 粉粒体を扱う単位操作2(粉砕・分級・集塵)
第13回 粉体のミクロシミュレーション(離散要素法の原理)
第14回 粉体のミクロシミュレーション(離散要素法の実習)
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
・毎回教科書の章末問題を課題レポートに指定しますので,各自で解答に取り組み提出する。
・章末問題を解くにあたり,計算や図式にEXCELが有用なツールです。演習問題を通してEXCELの習得にも役立ちます。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 50 | 期末試験の点数で習得度を評価する。 |
レポート | 50 | 毎回の課題レポートおよび演習レポートの点数で習得度を評価する。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/グループワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
タブレット端末
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
教科書:
教科書は特に指定しないが,①椿淳一郎ら②「入門 粒子・粉体工学」③日刊工業新聞社は,入門編として参考にします。
参考書:
①粉体工学会編,②「粉体工学叢書1-8」,③日刊工業新聞社
<1.粉体の基礎物性,2.粉体の生成,3.気相中の粒子分散・分級・分離操作,4.液相中の粒子分散・分級・分離操作,5.粉体粒子の組織制御による機能付与,6.粉体の成形,7.粉体層の操作とシミュレーション,8.粉体の反応>
①多田豊編,②「化学工学 改訂第3版」,③朝倉書店(2008),⑦978-4-254-25033-6(ベーシック)
①奥山喜久夫ら,②「微粒子工学」,③オーム社(2009),⑦978-4-274-12900-1(アドバンス)
①橋本健治,②「ベーシック化学工学」,③ 化学同人(2020),⑦978-4-7598-2047-8
その他特記事項
設計計算方法を学ぶためにEXCELのソルバーをできるだけ用いず,マニュアルでEXCEL上に数式を入力して計算を進める.