シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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幾何学特別講義第三 | 2025 | 冬季集中 | 他 | 理工学研究科博士課程前期課程 | 皆川 宏之 | ミナカワ ヒロユキ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SG-AG5-1C39
履修条件・関連科目等
履修条件は特にありませんが、多様体についての知識があると役立つと思います。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
低次元多様体の研究において重要な役割を果たした概念や理論あるいは、近年注目を浴びている新しい概念や理論の中から一つを選んで、入門的概論を講義する。
科目目的
この科目は、学生が数学科における学位授与の方針で示す「数理の世界を探求する中で、自力で問題を定式化しながら新たな知見を創始・構築する学識と、諸科学の基盤を支える数理的素養と応用力」を修得することを目的としています。
到達目標
目的:3次元あるいは4次元のトポロジーにおける理論を学習すること。
目標:1)基礎概念や問題を正確に理解することができる。
2)問題解決に至るアイディアを幾何学的に(図等を用いて)把握することができる。
3)推論を正しく行なうことができる。
4)定義や定理を用いて具体的な例について不変量などの計算を実行することができる。
授業計画と内容
次の流れに沿って講義を行なう予定です。講義の前半は、基本的な内容をできるだけ丁寧に説明し、後半は、発展的な内容にも言及します。講義においては、自らの理解のためにも解らないことを講義中に積極的に質問してくださるようお願いいたします。一つの質問から思わぬ面白い話題に発展する可能性もあるのですから遠慮はいりません。
1)問題設定と歴史的背景および基本概念の説明(1日目);1時間目:対称積について。2時間目:擬正則円盤と有理ホモロジー球面に対するヒーガド-フレアホモロジー群の定義。3時間目:グリッドホモロジーといったヒーガード-フレアホモロジーの初等的な計算例。
2)理論の概要と例の解説(2日目);4時間目:スピンC構造と直和分解。5時間目:一般の3次元多様体のヒーガード‐フレアホモロジーホモロジー群の定義。6時間目:ヒーガド図式の選び方とヒーガード‐フレアホモロジー群の計算例。
3)非自明な例の計算例などの紹介(3~4日目);7時間目:ヒーガード‐フレアホモロジーの双対性、8時間目:コボルディズム準同型。9時間目:負定値な森とそれ上のヒーガード‐フレアホモロジー群 $H^+(G)$ の定義。10時間目:$H^+(G)$ の計算のための準備。11時間目:カービー計算と$H^+(G)$ の計算方法の解説。
4)理論の応用 と今後の課題(4~5日目);12時間目:$H^+(G)$ の計算例の紹介。13時間目:ヒーガード‐フレアホモロジー群を用いた3次元多様体の不変量について。14時間目:ヒーガード‐フレアホモロジー群を用いた3次元多様体論に関する総括。
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
集中講義では質問することがとても重要です。かっこ良く質問しようとせず、「どこどこが分からない」、「今の説明をもう一度聞きたい」といった発言から始めるとよいでしょう。
講義を妨害する目的ではない質問であれば、講義中のどのタイミングで質問しても構いません。集中講義の場合講師に慣れてからとか復習して後からという訳にはいきませんので勇気をもって聞くことが大切だと思います。質問は、自分のためだけではなく他の受講者や講義を行っている話し手のためにもなることも知っていてください。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 100 | 講義の中で紹介した基礎的概念や計算方法を用いて課題として出された問題を適切な方法で解きその過程や結果を正確に説明できているかを評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
評価は、レポートを採点して行ないます。
講義中に出題した問題を5~10題解きレポートとして提出してもらいます。
必要に応じて試験の講評・解説をメールで行います。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキストはありません。
必要な参考文献は、講義の中で紹介します。
その他特記事項