シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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信頼性評価 | 2025 | 夏季集中 | 他 | 理工学研究科博士課程前期課程 | 佐藤 尚次、西岡 英俊、大竹 雄、西尾 真由子 | サトウ ナオツグ、ニシオカ ヒデトシ、オオタケ ユウ、ニシオ マユコ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SG-CV5-3C15
履修条件・関連科目等
「なし」ただし、学部における構造工学と確率統計を含む数学的知識が基礎となる。また水工学、地盤工学、材料学、計画学などとの概念上の関連性にも言及するので、土木工学の全般的な基礎が身についていることが望ましい。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
構造物の信頼性理論の数学的な基礎を主に講義するとともに、その実用的応用としての部分安全係数の決定法、システム信頼性,ベイズ推定などについて講義する。
科目目的
構造物の安全性を定量的に評価するとともに,計測されるデータを正しく理解するために必要とされる信頼性の評価手法について学ぶ。研究上,あるいは卒業後の業務上でも有益な知見を与えるものである.
到達目標
性能設計体系の理解における重要な基礎である、構造信頼性設計理論を習得することを目標とする。
授業計画と内容
(1) 構造設計の性能規定化の意義・信頼性設計の価値:佐藤
(2) 2次モーメント法①(基礎理論):西尾
(3) 2次モーメント法②(応用):西尾
(4) 様々な確率分布と極値理論、適合度評価:西尾
(5) システム信頼性理論:西尾
(6) モンテカルロ法①(基礎理論):西尾
(7) モンテカルロ法②(応用):西尾
(8) 部分安全係数法の実務適用例:西岡
(9) 最尤推定と最小二乗法,最小二乗法の幾何学的解釈:大竹
(10) 正則化最小二乗法(L2,L0,L1正則化,ベイズモデリングとスパースモデリング):大竹
(11) ベイズ線形回帰(パラメータの分布,予測分布,ガウス過程,カルマンフィルタとの関係):大竹
(12) ベイズモデル比較(周辺尤度,情報量基準):大竹
(13) 非線形問題への拡張(粒子フィルタ/MCMC):大竹
(14) 応用事例(射法投射(空気抵抗)の逆算,土留め土圧分布逆解析,部分係数の更新):大竹
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
数学的な内容については,ノートした式を自分でフォローすることが求められる。確率統計の基礎知識も求められるので、学部のノートを復習すること。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 50 | 基礎的な理論展開を誤りなく理解しているか,応用面の展開への理解度ならびに各自の研究上の問題意識と信頼性評価の課題を結びつけることが出来るかの理解力を問う. |
平常点 | 50 | 毎回の講義におけるディスカッションを通じて,講義の意図するものの理解度と各自の問題意識を総合的に評価する. |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/ディスカッション、ディベート/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
一部の講義では,Pythonでのプログラミング演習も行う。
授業におけるICTの活用方法
タブレット端末
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
西岡英俊(鉄道総合技術研究所,2001~2019,鉄道構造物基礎の設計基準のコードライターとして,信頼性設計法導入を担当)
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
実際の構造物の性能照査及びコードライターとして技術基準策定に関わった実務経験を踏まえ,部分係数法の実務での運用方法について講義する。
テキスト・参考文献等
特定のテキストに沿った授業は行わないが,適宜資料を配布する.
また,
土木学会 構造工学シリーズ28 「信頼性設計法に基づく土木構造物の性能照査ガイドライン」
(ISBN 978-4-8106-0963-9)を授業と関連の深い参考書として指定する.
星谷勝・石井清;構造物の信頼性設計法,鹿島出版会,1986 (ISBN 4-306-02238-2 C-3051 )
をこの分野における我が国の古典的な教科書として推薦している.