シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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現代アートと社会/近代美術と社会Ⅱ | 2025 | 後期 | 火3 | 総合政策学部 | 安藤 智子 | アンドウ トモコ | 2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
PS-HR2-0002
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
19世紀末から20世紀にかけての西洋美術史から現代アートまでを、芸術と社会との関係性を中心に考察していきます。
授業では作品をスライド画像によって紹介しながら解説していきます。各々の作品の様式的特徴に加えて、それが生み出された時代の歴史的文脈―政治体制、社会問題、国際関係、都市計画、美術行政、美術批評、美術市場など―を重視する立場から芸術を論じていきますので、従来の美術史の概説とは少々異なります。
このような芸術と社会の考察において、それら芸術作品がどのように社会・個人に普及していくかという観点を導入し、画商や美術市場を通じて個人が作品を取得する過程や、社会の中での展覧会という機能にも注目します。
そして後期授業の最後には、現代美術と私たちとの関わりまで皆さんと議論したいと思います。
科目目的
芸術作品が制作され展示されるという文化現象が、一般社会における様々な要素から成立し、また相互に関係しあうということを検証することによって、芸術の多面性と社会性を理解すること。
到達目標
「19世紀から20世紀にかけてのヨーロッパ美術と同時代の社会文化的状況」から出発し、近代美術がヨーロッパ諸国に伝播する状況を歴史的知識として習得すること。これらの問題を様式的な関心にとどまらず、社会史や文化史の視点から掘り下げて考察できること。さらに、近代芸術がブルジョワ社会の美術市場を通じて伝播されることを理解すること。以上が本講義の目的です。
授業計画と内容
1 イントロダクション
2 視点の近代性〜セザンヌからキュビスムへ
3 色彩の解放〜フォーヴ
4 アヴァンギャルド芸術① 〜イタリア未来派、ダダ
5 アヴァンギャルド芸術②〜シュルレアリスム
6 ドイツ表現主義とバウハウス
7 抽象絵画
8 美術コレクションとコレクター
9 美術批評と作品の市場価値
10 近代芸術家の伝説化
11 政治思想と芸術作品
12 写真と絵画/複製芸術
13 新しい媒体とコンテポラりー・アート
14 まとめとこれからの課題
授業時間外の学修の内容
授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 40 | 期末テストは本講義の内容を理解した上で芸術と社会の関係性を論じる。記述式の試験。 |
レポート | 30 | 中間レポートは課題の文献を要約。もしくは、実際に作品を鑑賞してコメント。 |
平常点 | 30 | 毎回出席を取ります。 |
成績評価の方法・基準(備考)
芸術に関心を持っている学生を対象に講義をします。できれば前期の近代アートと社会を受講してください。
ただ受動的に講義内容を記憶するのではなく、芸術作品を見て能動的に思考することを楽しむことに重きを置きます。また実際に美術館に行って作品を見ることを奨励します。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキストは使用しません。通史に関する主要参考文献は次の通りですが、このほかについても授業時に適宜紹介します。
E.H.ゴンブリッチ『美術の物語』、ファイドン、日本語版2007年初版。
高階秀爾『フランス絵画史:ルネッサンスから世紀末まで』、講談社学術文庫、1990年。
高階秀爾・三浦篤編『西洋美術史ハンドブック』、新書館、1997年。
高階秀爾監修『カラー版西洋美術史(増補新装版)』、美術出版社、2002年。
三浦篤『まなざしのレッスン①西洋伝統絵画』、東京大学出版会、2001年。
三浦篤『まなざしのレッスン②西洋近現代絵画』、東京大学出版会、2015年。