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シラバスデータベース|2025年度版

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ホーム > 講義詳細:【通教 夏期】論理学

シラバス

授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科など 担当教員 教員カナ氏名 配当年次 単位数
【通教 夏期】論理学 2025 その他 在学生サイトの各スクーリングのページをご確認ください。 通信教育課程 古田 裕清 1~4年次配当 4

科目ナンバー

JD-HO1-505L

履修条件・関連科目等

履修条件:通信教育課程の学生対象

授業で使用する言語

日本語

授業で使用する言語(その他の言語)

授業の概要

 論理学は、論証(根拠から結論を導き出す思考のステップ)についての学問です。私たちの日常生活・職業生活・学問的営為は、論証の構造であふれています。根拠のない主張をする人は信用されないし、学問的には無意味です。実社会における紛争もこれでは解決できません。論証を正しく行う能力、間違った論証を見抜く能力は、法学部生に必須です。この能力を、私たちの身近な思考に潜む論証の構造を反省し、論理的思考のトレーニングをすることで、アップさせましょう。
 論証は、根拠となる文(たとえば「きょうは夕焼けが美しい」)から結論となる文(たとえば「あしたは晴れだ」)を導き出すステップです。つまり、ある文を別の文と結び付ける(「それゆえ」「従って」「だから」等々の接続詞を使うなどして)ステップです。論理学は広義では文と文の結びつき一般に関わります。論証はその中でも論理的に最も重要な結びつきです。私たちは論証以外にもさまざまな接続関係を駆使してたくさんの文を結び合わせ、文章を作ります。人に読ませる文章は、論理的に説得力があるものでなくてはなりません。論証も見掛け倒しのインチキ論証でなく、説得的な論証でなければ相手は納得しません。説得的な文章を作る能力は、論理的構成力と呼ばれます。この能力もアップさせましょう。
 伝統的な論理学は、私たちの日常的思考の中から、正しい論証の型を抜き出し、その構造を探究するものでした。インドや中国にも論理学は発生しましたが、特に発達したのは古代ギリシア以降の欧州文化圏においてです。アリストテレスが定式化した三段論法はその古典的な成果です。
 19 世紀後半になるとベン図が開発され、命題論理や述語論理など現代論理学の基礎となる部分が明確化されました。現代の論理学は、私たちの思考に潜むさまざまな形式的構造を数学的に探究する学問領域になっており、主に理学部の数学科で研究されています。授業ではこうした論理学の成果にも言及しますが、力点はあくまで日常的思考の論理、特に法律家の思考に関係する論理に置きます。

科目目的

 明確な根拠を提示して説得的に立論できる能力(相手の攻撃に耐える防御力を持った文章を作る能力)、他者の立論を的確に把握して批判できる能力(相手に対して効果的な攻撃ができる能力)、すなわち、トータルで見た論理的思考力を高めてもらうこと。メリハリの効いた立論能力、的確な批判能力は、日常生活でも、職業(法曹含む)生活上も、また学問的営為にも、大変に有益であるばかりか、必要不可欠です。
 このように言うといかにも抽象的で、より具体的な到達目標を明示してほしい、という声が聞こえてきそうですが、そうした明示はなかなか困難です。コロナ禍の推移やロシアによるウクライナ侵攻、中東情勢、北朝鮮問題や原発の是非問題、台湾有事、地球温暖化、旧統一教会問題など、どんな具体的社会問題についても、新聞報道や政府発表を鵜呑みにせず、「本当にそう言えるのか」という冷徹な批判的精神を持って責任ある一社会人としての自分の立場を立論する能力をつけてもらうのが目標だ、と言ってもよいでしょう。論理的思考力は法律の勉強にも直接関係します。適切な証拠に基づき要件に該当する事実があることを立証する、これに成功すれば法律効果が発生する。法律の論理はこれに尽きます。これを説得的に立論する能力が法曹には求められます。この能力向上に資することもこの科目の目標となります。
 ロースクール入試では2017年度まで適性試験が課されていました。現在は休止中ですが、この試験で出題された問題は、法曹職への適性だけでなく、日常生活・ 職業生活・学問的営為一般において必要な論理的思考力を測る尺度となる良問ばかりです。適性試験の問題パターンを解説し、これらがどんな能力を測ることを目指していたのかを知ってもらうことで、自身の論理的思考力のアップにつなげてもらおうと思います。

到達目標

科目目的参照。より具体的には、論証(演繹、推測)の構造を明確に把握すること。命題論理と初歩的な述語論理を習得すること。トピカの基本を把握し、言語生活上で駆使できるようになること。法律の論理構造を把握し、法律と論理の関係に対する洞察を深め、法律の勉強に活かすこと。

授業計画と内容

■動画配信型 全体で540分となるよう、編集します
 1.イントロ 
 2.推測 仮説形成 仮説の補強・消去 問題パターン解説   
 3.推測における暗黙・明示の前提 問題パターン解説 
 4.仮説と科学 仮説と法律 因果関係 仮説以外の推測 
 5.演繹 結論導出 問題パターン解説
 6.演繹 分析力 問題パターン解説

動画配信型のコンテンツを視聴した後に宿題を課します。双方向授業に出席する前に、必ず宿題に取り組んでください。双方向授業で宿題に出した問題を解説します。双方向授業の前に宿題の解答を古田宛に提出する必要はありません。

■双方向型 540分
【1日目】8月9日(土)                                
①9:00~10:40 宿題解説
②10:50~12:30 命題論理(真理表)
③13:30~15:10 初歩的な述語論理(集合)

【2日目】8月11日(月・祝)
①9:00~10:40 三段論法とベン図、キャロル図など
②10:50~12:30 トピカ、誤謬論証
③13:30~14:10 法律と論理 全体のまとめ

随時、質問受付時間を設けます。せっかくの機会です、奮ってご質問を。レポート課題についても答えは教えられませんが、設題趣旨を或る程度、口頭解説して取り組みやすくする予定です。

授業時間外の学修の内容

指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと

授業時間外の学修の内容(その他の内容等)

教科書やレジュメは必ず予習して古田の授業を受けて下さい。予習せずに話だけ聞いても学習効果はありません。復習も大事だが、まずは予習する。法学部の論理学は実技科目です。知識をストックするより、自分で考えてみる。これが一番、大事。

授業時間外の学修に必要な時間数/週

成績評価の方法・基準

種別 割合(%) 評価基準
その他 100 スクーリング試験または科目試験により最終評価する。

成績評価の方法・基準(備考)

課題や試験のフィードバック方法

その他

課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)

【通信教育課程はなし】

アクティブ・ラーニングの実施内容

実施しない

アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)

【通信教育課程はなし】

授業におけるICTの活用方法

実施しない

授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)

【通信教育課程はなし】

実務経験のある教員による授業

いいえ

【実務経験有の場合】実務経験の内容

【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容

テキスト・参考文献等

中大法学部通教教科書「論理学[再改定版]」および配布物(レジュメ)を使用する。
参考文献として
野矢茂樹「新版 論理トレーニング」(2006年)産業図書
野矢茂樹「論理トレーニング101題」(2001年)産業図書
更に、必要に応じて適宜、授業中に紹介する。


※スクーリングの講義内容中に「教科書」という表現がある場合は、通信授業(レポート学習)の教科書を指しています。各科目の教科書は、在学生サイト「教科書・教材」のページを確認してください。
https://sites.google.com/g.chuo-u.ac.jp/tsukyo-current/textbook?authuser=0

その他特記事項

【通信教育課程はなし】

参考URL

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