シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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社会思想史Ⅱ | 2025 | 後期 | 金4 | 経済学研究科博士課程前期課程 | 鳴子 博子 | ナルコ ヒロコ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
EG-EH5-104L
履修条件・関連科目等
特にありません。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
まず、鳴子博子のジェンダー論考の輪読からスタートし、次に、フランスのジェンダー研究者レジャーヌ・セナック著『条件なき平等』および『議員の両性同数』、さらに、アメリカの政治学者アイリス・マリオン・ヤング著の『正義と差異の政治』を輪読します。報告者に作成したレジュメにもとづいて報告をしていただきます。その上で、論点をめぐって意見交換、討論を行います。
科目目的
フランスとアメリカの政治学者、ジェンダー研究者の著作の読解を通して、現代のフェミニズムや多文化主義論の問題領域と主要な論点を学ぶ。
到達目標
2年次に修士論文を作成する準備の一環として、フェミニスト経済学のアウトラインを学び、現代の経済理論・政策とジェンダーの新しい関係性を理解できるようになる。
授業計画と内容
第1 回 授業を始めるにあたって
第2 回 鳴子博子「フランス革命期における女性の『能動化と排除』」
第3 回 鳴子博子「パリテかクオータか、普遍主義か差異主義か」
第4 回 鳴子博子「女性の政治参画における北欧モデル(クオータ)対フランス・モデル(パリテ)」
第5 回 セナック『条件なき平等』 平等対フラテルニテ
第6 回 セナ ック『条件なき平等』 平等対自由
第7 回 セナック『条件なき平等』 平等対平等神話
第8 回 セナック『議員の両性同数』 パリテ主張の地政学
第9 回 セナック『議員の両性同数』 パリテの原理から、その立法と実施へ
第10回 ヤング『正義と差異の政治』 反乱と福祉資本主義社会
第11回 ヤング『正義と差異の政治』 身体の序列化とアイデンティティの政治
第12回 ヤング『正義と差異の政治』 社会運動と差異の政治
第13回 ヤング『正義と差異の政治』アファーマティヴ・アクションと能力という神話
第14回 ヤング『正義と差異の政治』 都市生活と差異
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
報告者はレジュメを作成しますが、それ以外の履修者もテキストをよく読んでくることが必要です。復習を習慣化してください。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 100 | レジュメ・報告の内容、テキスト読解の度合い、授業への取り組み姿勢を評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト
鳴子博子著『ルソーと現代政治―正義・民意・ジェンダー・権力』ヒルトップ出版、2012年、ISBN978-4-904698-02-0
レジャーヌ・セナック著、井上たか子訳『条件なき平等―私たちはみな同類だと想像し、同類になる勇気をもとう』勁草書房、2021年、ISBN978-4-326-65428-4
レジャーヌ・セナック著、斎藤かぐみ訳『議員の両性同数―パリテの現在地』白水社、文庫クセジュ1058、2023年、ISBN978-4-560-51058-2
アイリス・マリオン・ヤング著、飯田文雄ほか監訳『正義と差異の政治』法政大学出版局、2020年、ISBN978-4-588-60360-0