シラバス
| 授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ドイツ社会誌演習A | 2026 | 前期 | 火2 | 文学研究科博士課程前期課程 | 磯部 裕幸 | イソベ ヒロユキ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LG-DT5-105S
履修条件・関連科目等
後期開講「ドイツ社会誌演習B」と合わせて受講することを強く推奨する。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
授業テーマ:「悪は『凡庸』か?―アーレント『エルサレムのアイヒマン』を読む(1)」
本授業では、ハンナ・アーレント『エルサレムのアイヒマン』を精読し、自らユダヤ人としてナチの迫害を受けた者(アーレント)の目に、迫害者する者(アドルフ・アイヒマン)がどのように映ったのかを確認する。その上で、「亡命ユダヤ人」が考えるホロコーストの問題、合わせて戦後建国されたイスラエル社会が、「民族の災禍」とも言うべきホロコーストの問題をどのように考えていたのかを合わせて検討する。こうした作業を通じて、戦後の国際社会において「ナチズムの過去」との取り組みのありようを明らかにするとともに、歴史における「記憶」の問題をグローバルな文脈に捉え直すことを目標とする。それは、昨今混迷を深める「パレスチナ問題」あるいは広く「民族対立」「宗教対立」そして「記憶をめぐる対立」という課題を考える上で、有益な示唆を与えるだろう。
(教科書A:各自購入のこと!)
・ハンナ・アーレント(大久保和郎訳)『新版・エルサレムのアイヒマン:悪の陳腐さについての報告』(みすず書房・2017年)【➡テキストの異同があるので、必ず「新版」を準備すること!】
(教科書B:授業担当者が準備する)
・田中直「『過去の克服』と集団的記憶:戦後西ドイツにおける社会変容と記憶の変容」(『立命国際研究』24-2(2011年)525-546頁)
(教科書C:授業担当者が準備する)
・板橋拓己「ドイツとイスラエルの「和解」:道義と権力政治のはざまで」(『アジア太平洋研究』39(2014年)111-127頁)
科目目的
本授業では、難解な日本語テキストの精読を通じて、「歴史と記憶」あるいは「グローバルな文化交流(衝突)」といった分野のテーマにおける題材の選び方、議論の進め方について学ぶと同時に、ヨーロッパ文化史研究について必要な知識や見識を身につけることを目指す。合わせてそうして得られた知見を、積極的に修士論文の構想に生かすことを目標とする。
到達目標
本授業では、日本語テキストの精読を通じて、主に歴史学分野における正確な知識を得るとともに、それを土台にして物事を「歴史的に考える」こと、さらには自分の思考を他人に分かりやすく伝えることを到達目標とする。合わせて、修士論文やその後の博士論文執筆に必要な分析力を身につける。こうしたことは、修士論文作成における「論文構想作成」「史資料分析」「論文執筆ないしは論文成果のプレゼンテーション」などの場面で必要不可欠な能力なので、受講者には意欲的な学修が求められる。
授業計画と内容
第1回 導入(1): 戦後(西)ドイツにおける「過去の克服」(教科書(B))
第2回 導入(2): 戦後のイスラエル建国(教科書C)
第3回 「法廷」(教科書A 第一章)
第4回 「被告」(教科書A 第二章)
第5回 「ユダヤ人問題専門家」(教科書A 第三章)
第6回 「第一の解決:追放」(教科書A 第四章)
第7回 「第二の解決:強制収容」(教科書A 第五章)
第8回 「最終的解決:殺戮」(教科書A 第六章前半116-136頁)
第9回 「最終的解決:『野蛮人/文明人』の殺害」(教科書A 第六章後半)
第10回 「ヴァンゼー会議、あるいはポンテオ・ピラト」(教科書A 第七章)
第11回 「法を遵守する市民の義務」(教科書A 第八章)
第12回 「ライヒからの移送」(教科書A 第九章)
第13回 学生による研究計画発表(第1回目)
第14回 学生による研究計画発表(第2回目)
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
・講読用テキストについては、発表の有無にかかわらず毎回該当箇所を精読し、歴史の流れをノートにまとめるなどして予習に励むこと
・発表を担当する場合、分かりやすいレジュメを作成し、またプレゼンテーションの練習をしておくこと
・予習や授業時間内で生じた疑問点は、早急に授業担当者に質問するか、自分で関連する文献にあたり解決すること
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
| 種別 | 割合(%) | 評価基準 |
|---|---|---|
| 平常点 | 60 | 授業への出席、テキスト担当個所のレジュメ作成と授業での発表、議論への参加 |
| その他 | 40 | 授業発表内容や修士論文構想等につき授業担当者に相談、進捗状況の報告 |
成績評価の方法・基準(備考)
ただし以下のいずれかに該当する場合には、単位を認定しない。
①欠席が4回以上の者
②授業態度が著しく悪く、他の受講生の勉学を妨げる者
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
(教科書A:各自購入のこと!)
・ハンナ・アーレント(大久保和郎訳)『新版・エルサレムのアイヒマン:悪の陳腐さについての報告』(みすず書房・2017年)【➡テキストの異同があるので、必ず「新版」を準備すること!】
(教科書B:授業担当者が準備する)
・田中直「『過去の克服』と集団的記憶:戦後西ドイツにおける社会変容と記憶の変容」(『立命国際研究』24-2(2011年)525-546頁)
(教科書C:授業担当者が準備する)
・板橋拓己「ドイツとイスラエルの「和解」:道義と権力政治のはざまで」(『アジア太平洋研究』39(2014年)111-127頁)