中央大学

シラバスデータベース|2026年度版

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ホーム > 講義詳細:ジャーナリズム論

シラバス

授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科など 担当教員 教員カナ氏名 配当年次 単位数
ジャーナリズム論 2026 後期 金2 総合政策学部 山崎 恆成 ヤマサキ ツネナリ 2年次配当 2

科目ナンバー

PS-ME2-0001

履修条件・関連科目等

授業で使用する言語

日本語

授業で使用する言語(その他の言語)

授業の概要

映像(映画やテレビドラマ)に描かれた「ジャーナリズム」から、現代社会と報道のあり方を考える。

本授業では、映画やテレビドラマに描かれたジャーナリズムを手がかりに、報道の役割、責任、倫理、そして社会との関係について考察していく。

なぜ映画やドラマを扱うのか。
多くの映画やドラマでは、ジャーナリストが主人公として描かれ、ジャーナリズムそのものが物語の中心的なテーマとなっている。そこではしばしば理想化されたジャーナリズム像が提示される一方で、取材現場で直面する道徳的ジレンマ、権力との緊張関係、客観性とは何かといった本質的な問題が、ドラマ的な葛藤を通して分かりやすく描かれている。

また、現場で働くジャーナリストの判断や行動、報道が社会に及ぼす影響については、文字情報だけで学ぶよりも、映像を通して体感的に理解できる側面がある。映画やドラマは、ジャーナリズムの理念と現実の間にある矛盾や葛藤を可視化する優れた教材である。

授業では、アメリカおよび日本の映画やテレビドラマを取り上げ、ジャーナリズムが抱える問題に多角的に迫る。ジャーナリズムが発達してきたアメリカの作品と、日本の作品とを比較することで、報道に対する考え方や文化的背景の違い、共通点と相違点についても検討する。

さらに、ジャーナリズムを考える上で重要な意味を持ち、今や「伝説」とも言えるドキュメンタリー作品を扱う回も設ける。

加えて、映画やドラマにおけるジャーナリズムの映像表現にも注目し、どのような演出や構図が報道の緊張感や倫理的葛藤を表現しているのかについても解説する。

科目目的

映画やテレビドラマを通してジャーナリズムの役割と課題を学び、活字メディアと映像メディアの特性の違いや報道倫理について理解を深めるとともに、現代社会における報道の意義を主体的に考える力を養う。

到達目標

①ジャーナリストが目指すものを理解すること。(真実の追求、社会問題の可視化、権力の監視、弱者の代弁などなど)
②ジャーナリストを拒むものを理解すること。(利益相反、力関係、などなど)
③誤報・捏造、過度な演出、やらせがなぜ起きるかを理解すること。
④授業で紹介する映画やドラマの中の重要な事件を理解すること(#Me Too運動など)

授業計画と内容

① ジャーナリズムとは何か/調査報道の基本 調査報道の意義と役割を概観する。
 (映画『大統領の陰謀』『スポットライト』『ニュースの真相』)
② 取材と国家権力~権力と報道の関係、情報源の扱いを検討する。
 (ドラマ『運命の人』/沖縄返還協定をめぐる報道)
③ 「知る権利」に奉仕するジャーナリズム 国家機密と報道の自由のせめぎ合いを考察する。
 (ドキュメンタリー『ハノイの証言』/映画『ペンタゴン・ペーパーズ』)
④ 社会に警鐘を鳴らす報道― 活字メディアと映像メディアの違い
 メディアの形式による伝達力と影響の差を考える。
 (ドキュメンタリー『ハーツ・アンド・マインド』『ブロードキャストニュース』『network]』『グッドナイト&グッドラック』)
⑤ 戦争報道とプロパガンダ
 報道が世論形成に果たす役割と危険性を検討する。
 (『日本人はなぜ戦争へと向かったのか』)
⑥ 報道倫理と取材方法
 取材における倫理的判断と、その難しさを考える。
 また「最高の写真か、最低の撮影者か」という問いを手がかりに、客観性と公平性、そして「情報を格付けする存在」としての ジャーナリズムの役割について考察する。
 (映画『悪意の不在』)
⑦ 弱い声を束ねる調査報道― #MeToo運動の報道 告発報道と社会変革の関係を考える。
 (映画『シー・セッド その名を暴け』/『燃えあがる女性記者たち』)
⑧ 権力の監視と内部告発 デジタル時代の調査報道と国家監視の問題を扱う。
 (映画『シチズンフォー スノーデンの暴露』)
⑨ 情報操作と世論形成― マッカーシズムの時代 恐怖と同調圧力が報道に与えた影響を考察する。
 (映画『ローマの休日』/『グッドナイト&グッドラック』)
⑩ 犯罪報道と冤罪 犯罪報道が個人と社会に及ぼす影響を検討する。
 (ドラマ『エピウス』/映画『日本の黒い夏』)
⑪ 災害報道の倫理と役割 極限状況下における報道の責任を考える。
 (ドラマ『クライマーズ・ハイ』)
⑫ 災害と地域報道 ローカルメディアの役割と使命を検討する。
 (ドラマ『神戸新聞の7日間― 阪神・淡路大震災から15年』)
⑬ 多角的視点と「声なき声」の記録
 権力と弱者、記録する側の立場を問い直す。
 (『FAKE』/『ニッポンの嘘 ― 報道写真家・福島菊次郎 90歳』)
⑭ 総括・まとめ:論理的誤謬(ロジカルファラシー)について:期末テスト

※ゲスト講演の可能性があり、その場合、日程や順番、内容が変更になります。

授業時間外の学修の内容

授業終了後の課題提出

授業時間外の学修の内容(その他の内容等)

授業後にリアクションペーパーを提出してください。

授業時間外の学修に必要な時間数/週

毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。

成績評価の方法・基準

種別 割合(%) 評価基準
中間試験 20 調査報道や報道倫理、メディアの特性についての基本的理解を評価する。
期末試験(到達度確認) 30 授業で扱った内容を踏まえ、ジャーナリズムの役割や課題を論理的に論じられているかを評価する。
レポート 30 リアクションペーパー(授業内容を正確に理解し、ジャーナリズムの視点から自分の考えを述べているかを評価する。)
平常点 20 授業に主体的に参加し、問題意識を持って発言・議論しているかを評価する。
8割以上の出席(リアクションペーパーの提出)は最低条件です。

成績評価の方法・基準(備考)

本授業では、授業への参加姿勢や課題への取り組み内容を重視して評価する。授業内容を踏まえた思考の深さを評価対象とする。提出物における不適切な引用や転載は評価の対象としない。

課題や試験のフィードバック方法

授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う

課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)

アクティブ・ラーニングの実施内容

実施しない

アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)

授業におけるICTの活用方法

実施しない

授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)

実務経験のある教員による授業

はい

【実務経験有の場合】実務経験の内容

TBSテレビで「金八先生」や「渡る世間は鬼ばかり」など豊富なドラマ制作経験がある。
ジャーナリストを登場させるドラマや「新世界紀行」など外国でのドキュメンタリーも制作してきた。
2012年にカタールで開かれたシャファラフォーラム国際会議でジャーナリストとして司会を務めた。

【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容

ドラマや映画を通してジャーナリズムを考えるコース。
ドラマ制作およびドキュメンタリーの制作経験、番組コンプライアンスの経験から、ドラマ的葛藤とジャーナリストの道徳的ジレンマの関係性をうまく説明できると思う。
また、自分自身、ドキュメンタリーの制作で、道徳的ジレンマを経験していることも活かせる。

テキスト・参考文献等

必要な場合は、manabaで資料を配布する。
(参考文献)
「テキスト現代ジャーナリズム論」(石澤靖治著 ミネルヴァ書房 2008/1/30)ISBN978-4-623-05032-1
「ジャーナリズムの道徳的ジレンマ」(畑中哲雄著 勁草書房 2018/8/30)ISBN978-4-326-60307-7
「Journalism ethics goes to the movies」(Howard Good, Rowman&Littlefield Publishers, Inc. 2007/10/23) ISBN-13 ‏ : ‎ 978-0742554283

その他特記事項

参考URL

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