シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
歴史E/日本史(法教職) | 2025 | 秋学期 | 月3 | 法学部 | 大和 友紀弘 | ヤマト ユキヒロ | 1・2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
JU-HT1-007L
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
歴史とは現在との緊張関係の中で書かれ、物語られるものであり、学校教育で扱われる日本史もその説明の見直しを積み重ねながら今日に至っている。本講義ではそうした変遷の背後にある研究史の特徴を、特に目的論的な進歩・発展史観からの解放に見出し、古代から近代にかけての日本史を多面的かつ多様な選択肢に満ちた過程として概説していく。また高等学校科目「歴史総合」も念頭に置き、当時の国際関係も視野に入れた学習を目指す。
科目目的
日本史の大きな流れを捉えると同時に、説明に用いられる用語や概念自体も歴史的性格を持つことを理解し、歴史の「語られ方」を論じる意味を知ること。
到達目標
・日本史の各時代における連続と変化などの特徴を、多角的に捉えることができる。
・歴史教育、歴史研究で用いられる概念それ自体も歴史的産物であり、常に訂正の可能性を有していることを理解できる。
授業計画と内容
第1回 イントロダクション:歴史に「目的」や「進歩」はあるのか?
第2回 「邪馬台国」・「聖徳太子」・「大化改新」
第3回 律令国家の形成と展開
第4回 中世=「武者ノ世」の到来?
第5回 鎌倉政権の諸問題
第6回 南北朝動乱と足利政権
第7回 徳川政権の成立と近世国家の諸相
第8回 18~19世紀の国際関係
第9回 天皇の政治的浮上とその背景
第10回 明治維新と「近代」化の諸問題
第11回 第一次世界大戦と「国際化」の時代
第12回 戦間期は「戦争への道」だったのか?
第13回 総力戦体制から戦後へ
第14回 総括:戦後史への展望
*受講者の人数や実際の進度によって、各回の内容は変更する場合がある。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
【事前学習】
各時代の特徴について予め大体のイメージを持った上で受講してほしい。
【事後学習】
講義を踏まえて今までの理解に何が加わったのかを整理し、また高校日本史や受験などで勉強してきた内容と比較検討を行う。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
---|---|---|
期末試験(到達度確認) | 70 | ・正確な表現と作文の基本的作法に則り、問いに対する適切な解答を用意できているか。 ・講義内容を踏まえた上で、自己の見解を論理的に説明できているか。 |
平常点 | 30 | 授業への参加度(減点方式)、リアクションペーパーの内容(加点方式)などを基準とする。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
毎回簡単なリアクションペーパー(感想程度でも可)の提出を求め、次の回の冒頭にて時間の許す範囲でフィードバックを行う。
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
レジュメに即して講義を行い、特定のテキストは指定しない。
【参考文献】
岩城卓二ほか編『論点・日本史学』(ミネルヴァ書房、2022年)
佐藤信ほか編『詳説日本史研究』(山川出版社、2017年)
五味文彦/鳥海靖編『新もういちど読む山川日本史』(山川出版社、2017年)
西山良平/勝山清次編著『日本の歴史 古代・中世編』(ミネルヴァ書房、2021年)
藤井讓治/伊藤之雄編著『日本の歴史 近世・近現代編』(ミネルヴァ書房、2010年)
*この他、毎回内容に即した参考文献を提示する。
その他特記事項
■授業の工夫■
講義形式を基本とするが、リアクションペーパーなどを介して、その都度理解しやすさの改善に努める。