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シラバスデータベース|2025年度版

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ホーム > 講義詳細:入門・社会

シラバス

授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科など 担当教員 教員カナ氏名 配当年次 単位数
入門・社会 2025 前期 火3 文学部 新原 道信 ニイハラ ミチノブ 1~4年次配当 2

科目ナンバー

LE-SC1-U105

履修条件・関連科目等

授業で使用する言語

日本語

授業で使用する言語(その他の言語)

授業の概要

この科目は、どんなひとであれ、どんな生き物であれ、どんな自然であれ、ただ存在するという理由のみによって静かに尊重されるような社会をつくるための場としたいと思います。しかし、現実の社会は、気候変動、環境汚染、森林破壊、貧困・格差、飢餓、感染症、民族紛争、戦争――様々な意味で限界に直面しています。私たちはいま、どこか遠くで起こっている「ひとごと」が、たやすく我が身に深くかかわる「わがこと」となるのに、その“生身の現実”を実感できない社会を生きています。「自分が考えるには複雑すぎて……」と思っていたら、突然自分が当事者となり、「ああ、もう手遅れだ!!」だとなる前に考えるべきことを、この場でいっしょに考えたいと思います。現実社会の「フィールド」で、一人のプレーヤーとしてうごく(「ワーク」する)ための道筋をともに探っていきます!!

科目目的

 入門科目は、自分がこれから学んでいく学問以外でも、それぞれの学問が、人間と社会の構造や意味を「識る」ためにいかなる試みをしているのか、学問の「門をたたいて」いただくための科目として設定されています。みなさんはこれから、それぞれの専攻の学問を深く学んでいくことになります。個別の学問の「枠」の内部に深く入っていく前に、学問そのもの――人間や社会とは何か、どんな意味があるのか――について、自ら学び問う機会をぜひつくってください。「枠」に添うだけでなく「枠組み」そのものも考えるという行為こそが、学問の営みであり、自ら問う力をつくっておけば、個別の学問からの学びは格段に深いものとなるからです。その意味で、「入門科目」とは、「入問」(学び問うことへの道の門に入る)のための科目ということになります。入門・社会は、「人間がつくる社会/社会をつくって生きる人間」の根本を問うことを目的としています。人間が作り出した文明によって、惑星地球規模の困難と限界に直面するなかで/いまそこまで迫ってきている濁流のなかで、それでも人智の光を宿すことは出来るのか――いっしょに考えたいと思います。

到達目標

この科目の到達目標は、地球温暖化、気候変動、環境汚染、森林破壊、大量消費・大量廃棄、貧困・格差・差別、飽食・飢餓、感染症、移民・難民、分断・紛争・戦争など、グローバル/ローカルに生じている諸問題とその背後にある構造を捉える理論と方法の基礎的な理解を深め、グローバル社会で生起する地球規模の諸問題(global issues)の背後に在る根本問題(fundamental problem)を切り出す力を身につけることにあります。

授業計画と内容

この授業では、全体を序論・本論・結論の構成とします。本論①では、現代の社会と人間の原問題を、映像や資料を用いて考えていきます。本論②では、テキストと事前学習を用いながら、現代の人間や社会の諸問題、構造と動態を捉えるためのアプローチを考えていきます。「中間レポート」では、その時点での理解を書きとめてもらい「最終レポート」の基礎とします。本論②の後に、「最終レポート」を提出してもらいます。ここでは、授業を通じて自分の「社会」や「人間」への理解がどのように変化していったのか、「社会」や「人間」を捉えるためのフィールドワークをどのように試みたいか、計画・立案をしてもらいます(毎回の授業への参加を積み重ねてもらうことで最終レポートの負担は少なくなります)。自分の考えを書き留める作業はたいへんだと思いますが、ふつうにこの科目をやっていると、人間と社会のうごきを捉えることで、困難に直面する社会を生き抜く力を見つけることができます。個々の題材については、現実社会の状況の変化に即して組み替えていく可能性もあります。

授業計画
序論
第1回 イントロダクション
本論①:人間と社会そのものを考えるための理論と方法
第2回 人間と社会の学とは何か
第3回 日々を記録し人間と社会のうごきを捉える
第4回 都市文明と大量消費・大量廃棄――地球規模のシステムの限界
第5回 地域開発と地域社会の変質、生存のための地域社会を考える
第6回 複数の目で見て複数の声を聴き、複数のやり方で考えていく 
⇒ 序論と本論①で理解したことを「中間レポート」として提出する。

本論②:問い/認識のレベルでフィールドをみつけ、実践していく
⇒ 本論①と関連して、フィールドワークの先達たちの視点と方法に学んでいきます。
第7回 人間と社会のうごきをとらえるフィールドワーク①デイリーワークとしてのフィールドワーク
第8回 人間と社会のうごきをとらえるフィールドワーク②本のフィールドワーク
第9回 人間と社会のうごきをとらえるフィールドワーク③歴史のフィールドワーク
第10回 人間と社会のうごきをとらえるフィールドワーク④場所のフィールドワーク
第11回 人間と社会のうごきをとらえるフィールドワーク⑤異文化へのフィールドワーク
第12回 人間と社会のうごきをとらえるフィールドワーク⑥学生による調査立案
第13回 人間と社会のうごきをとらえるフィールドワーク⑦学生の実践と発表

結論部:学問の使命/人間の道――何ができるのか/何をするのか 
第14回 総括――現代社会を生きる一人のプレーヤーとして、考え、何かを始める
⇒ 「中間レポート」に本論②で理解したことを書き加え、「最終レポート」として提出する。

授業時間外の学修の内容

指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出

授業時間外の学修の内容(その他の内容等)

授業時間外の学修に必要な時間数/週

・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。

成績評価の方法・基準

種別 割合(%) 評価基準
レポート 70 授業の全体を通じて、2度のレポートの提出を課す。
①授業の節目で提出を求められる中間レポートにおいて、授業内容をふまえ、論理構成力のある文章を作成する(30%)。
②個々の事例と調査方法についての組み合わせが持つ意味について考察し、理解を深め、自らの調査研究を立案するかたちで、中間レポートに加筆する形で最終レポートを提出する(40%)。
平常点 30 授業への実質あるコミットメント(出席・聴講、manabaの閲覧など)、授業内容をふまえたコメントペーパーの提出。

成績評価の方法・基準(備考)

課題や試験のフィードバック方法

授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う

課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)

アクティブ・ラーニングの実施内容

PBL(課題解決型学習)/反転授業(教室の中で行う授業学習と課題などの授業外学習を入れ替えた学習形式)/実習、フィールドワーク/その他

アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)

この講義では、講義や日常生活というデイリーワーク・フィールドワークのなかで書き(writing in the field, writing while committed)、後に参照して振り返ることができる、「社会」と「人間」への理解の「基点(reference points/anchor points)」をつくることを一緒に試みます。

授業におけるICTの活用方法

その他

授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)

PC等の端末を各自が使用し、manabaの掲示板やwebexのチャット機能(オンラインの場合)などを活用する。

実務経験のある教員による授業

いいえ

【実務経験有の場合】実務経験の内容

【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容

テキスト・参考文献等

《テキスト》 新原道信編著『人間と社会のうごきをとらえるフィールドワーク入門』(ミネルヴァ書房,2022年)。

その他特記事項

■担当教員紹介■
これまでわたしは、地中海の島サルデーニャと沖縄の比較研究から始まって、地中海・イタリア・ヨーロッパ、大西洋、南米、アジア・太平洋の島々、都市・地域への旅/フィールドワークを、イタリアや日本の仲間と、“ともに(共に/伴って/友として)”してきました。その一方で、日本やイタリアのいくつかのコミュニティやグループ(都市公営団地や社会文化運動団体など)に長期間深くかかわる都市・地域・コミュニティ研究をしてきました。授業のなかでは、これまでの旅/フィールドワークで出会った土地や人々、“生身の社会(living society: city, community and region)”について、少しでもみなさんにお伝えできたらと思います。よろしくお願いします。

参考URL

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