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シラバスデータベース|2025年度版

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ホーム > 講義詳細:日本の美学/日本倫理思想史B

シラバス

授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科など 担当教員 教員カナ氏名 配当年次 単位数
日本の美学/日本倫理思想史B 2025 後期 月4 文学部 米田 達也 ヨネダ タツヤ 1~4年次配当 2

科目ナンバー

LE-PE1-T009

履修条件・関連科目等

授業で使用する言語

日本語

授業で使用する言語(その他の言語)

授業の概要

 日本人の美意識って、どんな感じなのだろう。たとえば、西欧における古典主義の美学では、壮大で力強く幾何学的に整った形など、対象がそなえる性質に合理的な「美」を見るのに対して、日本人はどちらかというと、小さく清らかで繊細なものに直観的な「美」を感じるらしい。そして何よりも、「美」とは対象がもつ性質にあるのではなく、そうした性質に触発された「心」が想像(創造)するイメージにこそ存在するというのが、日本人に共有される「美のかたち」の基本認識だと、ひとまずは理解してもよさそうです。
 授業では、このような「美のかたち」を表現する日本独自の美的理念(「みやび」や「幽玄」など)を取り上げ、それらが含意する豊かで多彩な内実をたぐり寄せることによって、日本人が長い時間をかけて研ぎ澄ましてきた美意識の特徴を、その一端なりともあぶり出してみたいと思います。そこはかとない面影、移ろいゆくはかなさ、不可視なものがあらわれる一瞬のきらめき、そこに魅了された先人たちの、そして私たちの感知する美的な感動の本質とは何か、が探索してゆく考察の過程を通して次第に明らかになってくるはずです。

科目目的

この科目は、総合教育科目群・共通科目に位置づけられています。
したがって、この授業での学習を通して、「幅広い教養」と「複眼的思考」を身につけることにより、現代社会における多様な問題や変化に、的確かつ柔軟に対応するための「しなやかで強い」知性を養うことを目的とします。

到達目標

この科目では、以下の目標への到達を目指します。
➀日本に独自の美的理念を歴史的な系譜に基づき解析することによって、今に生きる私たちにまで繋がる日本人の美意識の特徴を理解する。
➁日本人が周囲の自然や人々と関わり合う中で育んできた「美のかたち」を認識し、日常的な些事の真只中に豊かな価値を切り拓くための視座を身につける。

授業計画と内容

第1回 はじめに:日本人の美意識の特徴について
第2回 「みやび」と色好み:王朝貴族の感性美
第3回 「幽玄」と艶:歌論における美の系譜
第4回 「幽玄」と花:世阿弥の美学
第5回 「わび」と数寄:婆娑羅から市中の隠へ
第6回 「わび」茶の理想:千利休の美学
第7回 「さび」と風雅:松尾芭蕉の美学
第8回 「もののあはれ」の啓示:本居宣長の美学
第9回 「いき」の仕掛け:江戸前の美意識
第10回  退廃のエロス:「悪」と「醜」の美学
第11回 日本美の再発見:岡倉天心の「理想」
第12回 美の宗教とは何か:柳宗悦と「用の美」
第13回 「かわいい」の相貌:アップデートする美意識
第14回 総括・まとめ

※ 上記の内容は、都合により変更する場合もあるので、予めご了承願います。
 

授業時間外の学修の内容

指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出

授業時間外の学修の内容(その他の内容等)

➀授業前:manabaで、講義用プリントを予めダウンロードして事前に読み込み、講義の概要を理解するよう努めること。その際、各項目のキーワードを重点的に確認しながら、テーマの論点を整理しておくこと。
➁授業後:講義で指摘された重要事項やわからない語句の意味を必ずチェックするとともに、テーマの問題を自分の視点でとらえ直し、講義内容の理解度を深めるようにすること。

授業時間外の学修に必要な時間数/週

・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。

成績評価の方法・基準

種別 割合(%) 評価基準
期末試験(到達度確認) 60 日本の美学に関する基本知識を理解できた上で、授業で取り上げた各種のテーマを独自の観点から整理して論じられるかどうかを評価します。
平常点 40 毎回、授業の内容に関する課題を200文字程度で作成し、授業終了後に提出してもらいます。評価のポイントは、授業で扱った重要事項が正しく理解できているかであり、この課題提出が、出席確認を兼ねることになります。

成績評価の方法・基準(備考)

成績(単位)評価の前提条件:出席率が60%に満たない者(公欠届またはそれに準ずる書類の提出、あるいは正当な事由の申告があれば、出席扱いにする)、課題を4回以上提出しない者については、E判定とします。

課題や試験のフィードバック方法

その他

課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)

随時メール等にて質問を受け付け、解答する。

アクティブ・ラーニングの実施内容

PBL(課題解決型学習)

アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)

授業におけるICTの活用方法

実施しない

授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)

実務経験のある教員による授業

いいえ

【実務経験有の場合】実務経験の内容

【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容

テキスト・参考文献等

テキストは使用しません。授業では、テーマごとに関連するレジュメ等を資料として配布します。

参考文献  
 ・高階秀爾『増補 日本美術を見る眼』岩波書店 2009年(岩波現代文庫)
                         ISBN:978‐4‐00‐602158‐0
 ・田中久文『日本美を哲学する』青土社 2013年 ISBN:978-4-7917-6721-2             
 
それ以外は必要があれば、授業で適宜、そのつど紹介・指示します。






その他特記事項

授業は一話完結ではなく、系統的につながりのある内容を関連づけて順次説き明かしていくので、前回の内容を踏まえたうえでの展開になります。
したがって、できるだけ毎回継続して意欲的に出席しなければ、授業の理解や課題の作成に支障をきたすのは必至です。単位認定の選考(評価)基準は、例外なく厳格に適用するので、単位の取得は難しくなると考えて下さい。

参考URL

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