シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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【通教 通信授業】西洋法制史 | 2024 | その他 | ー | 通信教育課程 | 森 光 | 2年次配当 | 4 |
科目ナンバー
JD-BL2-206L
履修条件・関連科目等
履修条件:通信教育課程の学生対象
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
西洋における法学という学問の起点はローマ法である。古代ローマにあって、法学の方法論や、法学上の諸概念が形成された。この授業では、古代ローマ法において形成されたこうした方法論や諸概念をまずはおさえた上で、それがいかに変化していくかをみていくことにする。
古代ローマで発展したのは、今日の民法の分野であり(より正確な言い方をすると、ローマ人が発展させた法が民法という領域にまとめられた)、この授業でも民法を例にとることがおおい。教科書では、婚姻、契約、所有権がとりあげられている。
こうした諸制度がローマ法ではいかなるものとして形作られたかをみた上で、中世の教会法、近代の自然法論でいかなる変容をうけることになるのかをみていく。
科目目的
法学という学問は、古代ローマを起点とする形で 2000 年以上受け継がれてきた人類の知的営為の上に成り立っている。こうした歴史の中で、厳密で論証可能な「科学(学問)としての法学」が構築され、さまざまな思想からの影響を受けつつ発展してきた。
この授業では、法学の方法論や諸概念の歴史的発展をたどるとともに、こうした歴史の中で形成されてきた法学的思考とは何かを理解し、さらにこうした思考方法を身につけることを目指す。
到達目標
法制度の歴史性を理解した上で、現行制度やその背景にある法思想に意識を向け、実定法解釈に活かせるようになること。
授業計画と内容
法学方法論の形成史
(1) Syllogism (三段論法)
(2) 鑑定スタイルでの法適用過程の文章化
コンセンサスの法理
(1) ローマの婚姻法
(2) キリスト教の婚姻法
(3) 近代法の婚姻法
(4) 日本の婚姻法
(5) 夫婦別氏裁判と婚姻のコンセンサス
actio Publiciana
(1) ローマ法における所有権制度の概要
(2) ローマ法における物の個別的取得
(3) actio Publicana
(4) in bonis esseの意味
(5) 新たな物権の生成
contractus(契約)の概念
(1) ローマ法における契約
(2) 自然法における契約
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
この授業では、歴史的知識をいれることを目的とするのではなく、自分で考えることができるようになることを目指している。また、教科書もそのためのものとして作られている。したがって、レポート作成にあたっては、教科書を通読する必要はなく、いきなりレポート課題に取り組んでかまわない。
スクーリングはオンラインでの実施を予定しているため、より多くの人にとって受講しやすいものになる予定である。可能な限りスクーリングを受講することをおすすめする。
この授業のレポート課題で取り組む問題はいずれも現代の日本の法学、特に民法学でも考察の対象になるものである。現代の日本法で同じ問題を解いたらどうなるのかを常に意識してもらいたい。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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その他 | 100 | 試験(科目試験またはスクーリング試験)により最終評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
【通信教育課程はなし】
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
【通信教育課程はなし】
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
【通信教育課程はなし】
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
通信教育課程 在学生サイト 教科書一覧を参照
https://sites.google.com/g.chuo-u.ac.jp/tsukyo-current/textbook?authuser=0
その他特記事項
【通信教育課程はなし】