シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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政治学特講2(B) | 2025 | 後期 | 月3 | 法学研究科博士課程前期課程 | 山崎 望 | ヤマザキ ノゾム | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
JG-PS5-702L
履修条件・関連科目等
この「特講2(B)」は、月曜4限の「政治学演習2(B)」と一体で運用します。
本講義のみの受講を希望する学生は、予め教員に相談をしてください。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
本講義では、欧米諸国を中心とする現代思想を学びながら、政治理論との対話を探ります。
対テロ戦争を背景とする新たな管理社会の到来、国際秩序における欧米諸国の影響力の相対的低下を背景とした自由民主主義の揺らぎ、社会の分断が先鋭化する中での自由と共同体の関係性への注目、資本主義の行方など、欧米社会が抱え込む諸問題に対応してきた現代思想から、政治理論は何を得ることができるのか、を学ぶことを目的とします。
科目目的
この政治学特講2(B)を通じて、現代の欧米社会を念頭に置きながら、どのような問題が存在し、それに対していかなる思想が提唱されているのか。それは政治にどのような影響を与えうるか、について考察を深めることを目的とします。
カリキュラムの観点からは、比較政治、国際政治、政治史、政治思想史、政治理論などの分野の研究を進める上で、重要な知見を得る目的があります。
到達目標
世界秩序の在り方を大きく規定してきた欧米社会の揺らぎを学ぶことを通じて、政治学が条件としてきた「知」の形について再考する契機を探ることが目的となります。
理論的/歴史的/思想史的な知識を得て、広く法学政治学の理解にとって資する研究の基礎を作ることが目標です。
授業計画と内容
第1回 イントロダクション
第2回 リベラリズムとリバタリアニズム―ロールズとノージック
岡本裕一朗『アメリカ思想の教室』1章
第3回 コミュニタリアニズムという亡霊―サンデルとテイラー
同上、2章
第4回 プラグマティズムへの回帰―ローティとロールズの変化
同上、序章・3章
第5回 ポストモダンとは何だったのか?
岡本裕一朗『ポストモダンの思想的根拠』序章
第6回 規律社会から管理社会へ―フーコーの思想
同上、1章
第7回 統制管理社会と自由権利社会―ドゥルーズの思想
同上、2章
第8回 ポストモダンとリベラル・デモクラシー
―ラディカルデモクラシー、デリダ、ジジェクの思想から
同上、3章
第9回 「歴史の終わり」?―フクヤマとハンチントン
岡本裕一朗『アメリカ思想の教室』4章
第10回 ポストモダンの行方?―ネグリの思想
岡本裕一朗『ポストモダンの思想的根拠』4章
第11回 リバタリアニズムから新反動主義へ―ニックランドの思想
岡本裕一朗『アメリカ思想の教室』5章
第12回 ポスト資本主義?―社会主義への期待
同上
第13回 ポスト人間化する社会
岡本裕一朗『ポストモダンの思想的根拠』終章
第14回 総合討論
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
報告者は文献のレジュメ(要約)と私見の作成、事前の配布をしてください。
配布方法などについては初回に説明をします。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 100 | 議論への参加と、報告回数時の報告を評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
レジュメなどはmanabaにて配布予定です。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
【テキスト】
・岡本裕一朗『ポストモダンの思想的根拠』ナカニシヤ出版
・岡本裕一朗『アメリカ思想の教室』PHP新書
※講義開始前までに、上記のテキストを入手してください。
※参考文献は適宜支持します。