シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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法学基礎演習B1 | 2024 | 春学期 | 木4 | 法学部 | 西村 清貴 | ニシムラ キヨタカ | 2年次のみ | 2 |
科目ナンバー
JU-BS2-003S
履修条件・関連科目等
特になし
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
指定したテキストの内容について、あらかじめ定めた各回の担当者が、要旨や疑問点、解説をまとめた報告レジュメを作成した上で報告を行い、当該報告に対し、受講者および教員による質疑応答を行う。
本年度は、近年、法学においても注目を集めているナッジに関する文献を講読していく。
ナッジとは、行動経済学上の概念であり、強制的手段を用いずに、人々の行動に対する変容をもたらすものとされる。
春学期においては、このナッジという概念を提唱した行動経済学者リチャード・セイラーと法学者キャス・サンスティーンによる著作を検討していく。
科目目的
指定したテキストや参考文献の読解を通じて、基礎的な社会や法に関する知識を身につけるとともに、レジュメ作成や議論への参加を通じて、問題解決能力や批判的・創造的態度を獲得することを目的とする。
到達目標
受講者が以下の知識、能力を身につけることを目標とする。
(1)指定したテキストや参考文献の読解を通じて、基礎的な法的知識を身につける。
(2)レジュメ作成を通じて、テクストの正確な読解、要旨の整理を行う能力を身につけるとともに、他者に対して、テキストについて自分が賛同できる点、できない点、疑問点をわかりやすく提示する能力を身につける。
(3)報告を聞く側の場合、報告者に対し、適切に疑問点、コメントを提示する能力を身につける。
授業計画と内容
1 ガイダンス、自己紹介、今後の予定の設定等
2 テキスト講読第1回:第1章 バイアスと誤謬――「最適な選択」は人にはむずかしすぎる
3 テキスト講読第2回:第2章 「誘惑」をはねのけることは、ほんとうにできる?――ナッジの役割
4 テキスト講読第3回:第3章 「みんなはどうか」が判断基準――みんなと同じことを、私もしたい
5 テキスト講読第4回:第4章 ナッジは「いつ」必要か――ナッジを使うべきタイミングのはかり方
6 テキスト講読第5回:第5章 選択アーキテクチャー 「よい選択」をうながす仕組みをつくる
7 テキスト講読第6回:第6章 テレビショッピングの魔力――「待ってください、これだけじゃないんです!」
8 テキスト講読第7回:第7章 スマート・ディスクロージャー――すぐれた情報開示が賢い行動を生む
9 テキスト講読第8回:第8章 #スラッジ ――ナッジの「悪用」に要注意
10 テキスト講読第9回:第9章 「明日はもっとお金を貯めよう」――老後の資金は賢く貯めろ
11 テキスト講読第10回:第10章 ナッジの効果は永遠に続くのか――スウェーデンのケース
12 テキスト講読第11回:第11章 「今日はもっと借りてもいいか」――住宅ローンとクレジットカードの甘いささやき
13 テキスト講読第12回:第12章 「保険」についての考え方――「小さなことにくよくよするな」で万事解決?、第13章 臓器提供――「すぐれたデフォルトですべて解決」は幻想にすぎない
14 テキスト講読第13回:第14章 私たちの地球を救え――これからのナッジ活用、第15章 ナッジをめぐる「から騒ぎ」――ナッジは「選択の自由」を実現できるか?
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
テキストや参考文献の読み込み、レジュメ作成
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 20 | ゼミにおける議論への主体的参加の態度 |
その他 | 80 | 報告の完成度 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/ディスカッション、ディベート
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト
リチャード・セイラー /キャス・サンスティーン 、遠藤真美訳 『NUDGE 実践 行動経済学 完全版』(日経BP、2022年)、ISBN-13:978-4296000982
※「完全版」という表記のあるものを購入すること
その他特記事項
■授業の工夫■
本演習では、文献を正確に読み、まとめる力を身につけるために文献購読を行う。
各受講者においては、とりわけ自身の担当分について、可能な限り正確に理解し、また、ほかの受講者や教員から寄せられる疑問点等について答えられるように準備してもらいたい。
また、各回の担当者には、テキストの理解や演習における討論の内容をより深めるために、報告後、自身が担当した回を総括した文書を作成していただき、ほかの受講者と共有してもらう。