シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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情報資源組織論 | 2025 | 前期 | 金4 | 文学部 | 大蔵 綾子 | オオクラ アヤコ | 2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-LI2-M304
履修条件・関連科目等
「情報資源組織演習」の基礎となる科目であるので、体系的・合理的な学修を確保するため、「情報資源組織演習」を履修する前に本科目の単位を修得しておくことが望ましい。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
社会に存在する多くの情報から信頼できる情報を検索し利用するためには、その情報を組織化(整理)することが必要である。その点、図書館は、情報を入手するための分類法、件名法及び目録規則が整備されており、体系的に組織化されていることが大きな利点と言える。実際、図書館では従来の紙媒体の資料の他にネットワーク上の情報も扱われている。このような様々な形態の資料及び情報を包括したものが情報資源である。
本科目では、情報資源の分類法、件名法及び目録規則の意義及び理論について学習する。書誌コントロール、書誌記述及び主題分析等に関して理解した上で、図書館情報資源を有効に利用できるようにするためにどのように組織化すれば良いかを考察する。
科目目的
本科目は、司書資格を取得するための「図書館情報資源に関する科目」に位置付けられている。紙媒体の資料の他、ネットワーク上に存在する情報について、体系的かつ効果的に分類し利用に供するための基礎的な理論及び方法を修得する。
本科目では、情報資源の組織化に関する意義及び理論について、書誌コントロール、書誌記述法、主題分析、メタデータ及び書誌データの活用法等に関して理解することを目的とする。
到達目標
・図書館における情報資源の組織化の意義・内容について、利用者の利便性を踏まえて説明することができる。
・分類法、件名法、目録法、検索法の意義・内容について説明することができる。
・書誌情報の作成、流通、提供について説明することができる。
授業計画と内容
第1回:情報資源組織の概要
・情報資源組織化の目的、意義、種類、方法
第2回:書誌コントロール
・書誌コントロールの定義、機能、経緯、対象
第3回:書誌情報の作成・流通・管理
・書誌ユーティリティの定義、機能、種類
・OPACの経緯、利用、課題
・MARC
第4回:コンピュータによる目録作業
・コピー・カタロギング、オリジナル・カタロギング
・集中型目録作業、分散型目録作業
第5回:目録法
・目録法の概要
第6回:記述目録法
・記述目録法の概要
・目録規則の標準化
・目録規則の種類、経緯
第7回:目録規則
・FRBR等概念モデル
・RDAの概要
・NCR(日本目録規則)の概要、経緯
第8回:書誌階層と書誌記述
・書誌階層構造の意義
・書誌記述の種類
第9回:書誌データ記述
・属性の記録
・アクセスポイントの構築
第10回:図書記号、著者記号
・図書記号
・著者記号
第11回:主題目録法
・主題目録法の概要
・NDC(日本十進分類法)の概要、経緯
・BSH(基本件名標目表)の概要、経緯
第12回:分類法
・NDCの利用
・分類規程
第13回:件名法
・BSH
・NDLSH
・件名規程
第14回:多様な情報資源組織
・地域資料、行政資料
・パッケージ系資料、ネットワーク系資料
・展望
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
・配付資料は全てmanabaに掲載する(紙に印刷して配付しない)ので、授業開始までに一読されたい。
・演習・課題についてもmanabaを使用して提出してもらう。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 100 | 平常的に課す演習・課題の提出回数・内容により異なる。詳細については、演習・課題毎に授業中又はmanabaで説明する。 |
成績評価の方法・基準(備考)
本授業では出欠確認を行わない(出席しなくても良いという意味ではない)。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
グループワーク/プレゼンテーション/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
履修生の規模、要望、意欲、習熟度又は進捗状況によっては、グループワーク、プレゼンテーション、見学を実施する可能性がある。
授業におけるICTの活用方法
クリッカー/タブレット端末/その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
配付資料の掲載、質問の受付及び回答、演習・課題の出題・回収、連絡事項の伝達等については、全てmanaba又はresponを利用して行う(紙資料の配付・回収は行わない)。
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
図書館における実務(中央大学、首都大学東京、東京大学)では、図書館情報資源の受入、目録作成、図書館システムへの登録、OPACの更新、保存図書館への移管等を担当した。
また、図書館類縁機関であるアーカイブズ機関における実務(国立公文書館、日本銀行、人事院)では、公文書等の分類・目録作成、文書管理システムへの登録・更新、分類・目録作成マニュアルの作成等を担当した。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
図書館等における実務経験を踏まえ、解説を行う。
あわせて、図書館類縁機関としてアーカイブズ機関における実務経験をも踏まえ、図書館における情報資源を相対的かつ客観的に理解することができるよう努める。
テキスト・参考文献等
●テキスト
・柴田正美,高畑悦子.情報資源組織論.日本図書館協会.2020,三訂版,(JLA図書館情報学テキストシリーズⅢ,9),ISBN978-4-8204-1915-0
●参考文献等
・田窪直規[ほか].三訂情報資源組織論.樹村房.2020,三訂,(現代図書館情報学シリーズ,9),ISBN978-4-88367-339-1
・竹ノ内禎[ほか].情報資源組織論.東海大学出版会,2020
・榎本裕希子[ほか].情報資源組織論.学文社.2019,第2版,(ベーシック司書講座・図書館の基礎と展望,3),ISBN978-4-7620-2889-2・日本図書館研究会.図書館資料の目録と分類.日本図書館研究会,2015,増訂第5版
・藤田節子.情報整理・検索に活かすインデックスのテクニック.共立出版,2001
・I. C. McIlwaine.UDCの使い方 : 国際十進分類法の利用と応用.情報科学技術協会,1994
・緑川信之.本を分類する.勁草書房,1996
・柴田正美.和書目録法入門.日本図書館協会,1995,(図書館員選書,8)
・谷口祥一.メタデータの「現在」:情報組織化の新たな展開.勉誠出版,2010,(ネットワーク時代の図書館情報学).
・谷口祥一,緑川信之.知識資源のメタデータ.勁草書房.2016,第2版
・デビッド・ワインバーガー,柏野零.インターネットはいかに知の秩序を変えるか?:デジタルの無秩序がもつ力.エナジクス,2008.
・蟹瀬智弘.NCR2018の要点解説:資源の記述のための目録規則.樹村房,2023.
●その他
・テキスト・参考文献等を補足する資料・情報を紹介する場合がある。
その他特記事項
【教員との連絡方法】
・教員と連絡をとりたい場合、manabaの「個別指導(コレクション)」を使用されたい。
【不正行為、迷惑行為】
・不正行為又は迷惑行為を認めた場合は厳正に対処する。