シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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計量経済学 | 2024 | 前期複数 | 金1,金2 | 経済学部 | 大井 達雄 | オオイ タツオ | 3年次配当 | 4 |
科目ナンバー
EC-EE3-45XX
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
<学位授与方針と当該授業科目の関連>
この科目は、現実把握力(経済学の専門知識及び社会・人文・自然科学の知識教養に裏付けられた広い視野に立った柔軟な知性に基づき、現実の経済現象を的確に把握することができる)の修得に関わる科目です。
<概要>
計量経済学とは,主として経済理論から実際のデータを用いて経済モデルを構築し,そのモデルの妥当性を評価する学問分野です。本講義では,確率や統計学の基礎を学んだ上で,計量経済学の概念や分析手法を理解することを目的としています。さらに実際の経済データを対象に演習を行います。知識やスキルの習得を通じて,計量経済学を使用した研究論文の作成を目指します。
科目目的
ビッグデータという言葉が使用されてから10年以上が経過しました。その活用が進むにともなって,私たちの生活も徐々に便利になってきました。しかしながら,活用されているビッグデータは一部にすぎません。まだまだ大量のデータが眠っています。計量経済学の知識とスキルを習得することで,データの関係性を把握し,データの利活用が進みます。そこから得られた結論はビジネスや政策に反映することができます。計量経済学を通じて,データから社会経済を把握する視点を得ることが本講義の目標です。
到達目標
上記の目的の達成のために,具体的に以下の目標を設定します。
(1) 計量経済学を理解することによって,変数間の関係を推定することができる。
(2) 計量経済学に関するソフトウェアの操作方法を習得することができる。
(3) 計量経済学を理解することによって,モデルによる実証分析研究を行うことができる。
授業計画と内容
第1回 イントロダクション,計量経済学と何か
第2回 経済データの種類(クロスセクションデータ,時系列データ)
第3回 確率の基礎(1):確率変数と確率分布,期待値,分散
第4回 確率の基礎(2):標本分布,正規分布,t分布
第5回 確率の基礎(3):大数の法則,中心極限定理
第6回 統計学の基礎(1):母集団平均値の推定,信頼区間
第7回 統計学の基礎(2):母集団の平均値に関する仮説検定
第8回 統計学の基礎(3):2つのグループの母集団平均値の差に関する検定
第9回 相関分析:散布図,相関係数
第10回 単回帰分析(1):単回帰モデル
第11回 単回帰分析(2):最小二乗法,推定量
第12回 単回帰分析(3):係数の推定・検定
第13回 単回帰分析(4):決定係数,仮説検定と信頼区間
第14回 重回帰分析(1):重回帰モデル
第15回 重回帰分析(2):回帰係数の推定・検定
第16回 重回帰分析(3):自由度修正済み決定係数
第17回 重回帰分析(4):応用と注意点
第18回 非線形の回帰分析(1):べき関数
第19回 非線形の回帰分析(2):指数関数
第20回 非線形の回帰分析(3):ロジスティック
第21回 パネルデータ
第22回 ダミー変数
第23回 時系列モデル
第24回 多重共線性
第25回 系列相関
第26回 不均一分散
第27回 回帰分析による予測
第28回 総括・まとめ
授業時間外の学修の内容
授業終了後の課題提出/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
この授業はパソコンの利用を前提としています。つまり知識の理解に加えて,ある程度のITスキルも必要となります。毎回新しい知識や操作方法を説明しますので,講義の内容を十分に理解できていない受講生は積み残しのないようにしてください。具体的には,講義で配布したレジュメを再度熟読し,さらに演習ファイルで繰り返し作業することで,理解を深めてください。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 20 | 毎回の授業の出席状況と予復習,発表および議論への意欲的な参加度合い |
その他 | 80 | 各小レポート・小テスト・小課題(50%),総合的演習(30%) |
成績評価の方法・基準(備考)
総合的演習とは,第27・28回講義に実施する課題を意味する。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
その他
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
講義中に課題を提示し,受講生が作業した上で提出してもらいます。提出した内容をみて,講評やコメントを随時行います。
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
講義では,毎回パソコンを使用した演習を実施します。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキストについては特に指定しません。レジュメ等の配布資料を用いて講義を行います。
参考文献は,以下の通りです。
蓑谷千凰彦著『計量経済学[第2版]』多賀出版,2003年
北坂真一著『統計学から始める計量経済学』有斐閣,2005年
白砂堤津耶著『例題で学ぶ 初歩からの計量経済学 第2版』日本評論社,2007年
浅野皙・中村二朗著『計量経済学 [第2版]』有斐閣,2009年
山本勲著『実証分析のための計量経済学―正しい手法と結果の読み方』中央経済社,2015年
James H. Stock,Mark W. Watson著,宮尾龍蔵訳『入門 計量経済学』共立出版,2016年
西山慶彦・新谷元嗣・川口大司・奥井亮『計量経済学』有斐閣,2019年
山本拓著『新経済学ライブラリ12 計量経済学[第2版]』新世社,2022年
藪友良著『入門 実践する計量経済学』 東洋経済新報社,2023年