シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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原価計算論 | 2024 | 春学期複数 | 火1,金3 | 商学部 | 渡辺 岳夫 | ワタナベ タケオ | 2年次配当 | 4 |
科目ナンバー
CM-AU2-21XL
履修条件・関連科目等
Web登録科目です。
クラス指定科目となりますので詳細を授業時間割で確認してください。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
本講義の前半(中間試験まで)では、主として製造業で行われている製品原価計算の基礎的な理論と計算方法を学習します。製造業では、ヒト、モノ、カネといった各種経営資源を用い最終的に製品を完成させます。換言すれば、製品の生産のために、それらの経営資源は犠牲に供されているといえます。製品の生産ために、どれだけの資源が犠牲にされたのかを捕捉することは企業経営上非常に重要であり、したがって、その犠牲の大きさを貨幣によって測定する製品原価計算は欠くことのできない経営のツールであるといえます。最初に原価計算と原価の基礎概念、次いで受注生産経営における個別原価計算と見込生産経営における総合原価計算を学習します。
後半(中間試験以降)では、製品原価計算の応用的な理論と計算技術、および経営管理のための原価計算について学習します。前半で学習した製品原価計算と比べると、より正確かつ迅速に、より経営管理に有用な製品原価を測定しうるシステムを学ぶことになります。最初に部門別個別原価計算、次いで新しい原価計算技法として注目されているActivity-Based Costing(活動基準原価計算)を伝統的な原価計算と比較しつつ説明し、最後に経営管理のための標準原価管理の理論と計算技法を概説します。
科目目的
この科目は,会計学科のカリキュラム上の必修科目として位置付けられていることから,この科目での学習を通じて,学生が会計学に対する認識を深めるとともに,主として製造業で行われている製品原価計算の理論と計算方法を習得することを目的としています。
到達目標
製造業で行われている製品原価計算の基礎的な理論と計算方法を適切に理解でき,その理解を前提として 製品原価計算の応用的な理論と計算技術,および経営管理のための原価計算を適切に理解できるようになることを目標とします。
授業計画と内容
1. 原価計算と原価の基礎概念
2. 単純個別原価計算の全体像
3. 材料費の計算Ⅰ(材料費会計総論)
4. 材料費の計算Ⅱ(材料の購入原価の計算)
5. 材料費の計算Ⅲ(材料の消費原価の計算)
6. 労務費の計算Ⅰ(労務費会計総論)
7. 労務費の計算Ⅱ(暦日と給与計算期間が一致してない場合の労務費計算)
8. 経費の計算
9. 製造間接費の計算Ⅰ(製造間接費会計総論)
10. 製造間接費の計算Ⅱ(正常配賦掲載)
11. 製造間接費の計算Ⅲ(差異の分析)
12. 総合原価計算の基本型
13. 総合原価計算の応用型Ⅰ(組別計算)
14. 総合原価計算の応用型Ⅱ(工程別計算と等級別計算)
15. 部門別個別原価計算の全体像
16. 部門別個別原価計算の基本Ⅰ(部門別計算総論)
17. 部門別個別原価計算の基本Ⅱ(第一次、二次、三次集計)
18. 部門別個別原価計算の応用Ⅰ(部門別の正常配賦計算総論)
19. 部門別個別原価計算の応用Ⅱ(補助部門費の実際配賦)
20. 部門別個別原価計算の応用Ⅲ(補助部門費の正常配賦)
21. 部門別個別原価計算の応用Ⅳ(補助部門費の予算許容額配賦)
22. Activity-Based CostingⅠ(ABC総論)
23. Activity-Based CostingⅡ(伝統的システムの問題点)
24. Activity-Based CostingⅢ(ABCの計算原理)
25. 標準原価管理Ⅰ(標準原価管理総論)
26. 標準原価管理Ⅱ(標準原価管理のコスト・コントロール・サイクル)
27. 標準原価管理Ⅲ(原価標準の設定)
28. 標準原価管理Ⅳ(原価差異の分析)
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業中に配布したレジュメおよび練習問題を復習したうえで,次回の授業に臨むこと。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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中間試験 | 30 | 製造業で行われている製品原価計算の基礎的な理論と計算方法を適切に理解しているかについて評価します。 |
期末試験(到達度確認) | 40 | 製品原価計算の応用的な理論と計算技術、および経営管理のための原価計算を適切に理解しているかについて評価します。 |
平常点 | 30 | 毎回の授業中に行う練習問題および思考力を問うクイズ(Think about it!;TAI)の結果を加味して評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
練習問題とTAIの関係について説明します。授業中に、練習問題もTAIも20回ずつ実施します。いずれも1回当たりの配点を1.5点としますので、それぞれトータルして30点満点となります。練習問題とTAIの獲得点数のうち、いずれか高い方の得点を平常点として採用することにします。TAIは会計の初学者でも解けるように工夫していますので、仮に練習問題ができなくても、平常点を獲得できるように配慮しています。
なお、評価方法については初回の授業において、より詳しく説明する予定です。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
反転授業(教室の中で行う授業学習と課題などの授業外学習を入れ替えた学習形式)/ディスカッション、ディベート/グループワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
クリッカー
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
特に使用しません。毎回,レジュメを配布します。レジュメ(B4版)を65枚程度,練習問題(原則A4版)およびその解説プリント(解説の多寡によりA4ないしはB4版)を50枚程度配布します。
その他特記事項
本講義では,複式簿記を習得していない学生にも理解可能なように,原価計算の初歩から講義します。しかし,基礎的な部分を学習する段階の講義を欠席すると,その単元のその後の展開についていけません。
また,原則として毎回,授業時間中に練習問題を解答してもらいますので,電卓は必須です。
【ソフトウェアの利用なし】