シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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演習Ⅰ | 2024 | 春学期 | 金3 | 商学部 | 朴 宰佑 | パク ゼウ | 3年次のみ | 2 |
科目ナンバー
CM-IF3-11XS
履修条件・関連科目等
3年次配当の事前登録科目です。
演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・論文はセット履修科目です。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
本演習では「消費者心理を起点とするマーケティング研究」をテーマに、消費者の製品評価や購買意欲を高めるためのマーケティング研究を行います。より具体的な研究テーマはゼミ生のみなさんに自由に設定してもらいますが、たとえば、ブランド要素(ネームやロゴなど)、パッケージデザイン、広告デザイン、店舗のレイアウトや陳列、背景音楽などが消費者の製品評価や購買行動に与える影響を消費者実験やアンケート調査によって検証します。
3年生の演習の前半では研究方法論、消費者心理、統計分析についての基礎知識を学び、研究テーマを設定する作業を行います。3年生の演習の後半では、本格的な研究および調査の実施に焦点を当て、先行研究の文献調査、研究仮説の設定と調査デザインの設計、調査と実施と結果の解釈、研究成果に関するレポートの作成、研究報告といった一連の研究活動を行います。
4年生の演習では、各自が設定した研究テーマに沿って卒業研究を進めて行きます。 毎回、数人ずつ卒業研究の進捗状況を報告してもらい、研究内容についてのディスカッションを行います。こうした活動によって研究内容を精緻化し、最終的には研究成果を卒業論文にまとめ上げます。
科目目的
この科目は、カリキュラム上の「商学部アドヴァンスト科目」であり、商学部スタンダード科目及び商学部分野別専門科目の発展的な科目として位置づけされています。この科目での学習を通じて、主体的学習能力を習得することを目的としています。
本演習の目的は、消費者心理を起点とするマーケティン研究の実践を通じて、消費者行動の研究および調査方法についての基本スキルを身につけると同時に、消費者心理の理解がいかにマーケティング戦略の立案に貢献するかについての理解を深めることにあります。
到達目標
本演習の到達目標は以下の4つです。
・研究法および調査法の基本知識とスキルを身につける。
・研究・調査を自ら実践し、調査結果を分析できるようになる。
・研究成果を研究レポート/卒業論文としてまとめ上げる。
・消費者心理の理解がいかにマーケティング戦略の立案に貢献するかを理解する。
授業計画と内容
<3年生>
第1回:ガイダンス
第2回:心理学研究方法の文献輪読①:実証のロジックと手続き
第3回:心理学研究方法の文献輪読②:独立変数の操作と従属変数の測定
第4回:心理学研究方法の文献輪読③:調査法と研究実施方法
第5回:研究テーマ案の報告と議論
第6回:消費者心理に関する文献輪読①:消費者の意思決定と知識構造
第7回:消費者心理に関する文献輪読②:消費者の感情と衝動買い
第8回:消費者心理に関する文献輪読③:価格および広告に対する心理
第9回:消費者心理に関する文献輪読④:感覚マーケテイング
第10回:修正した研究テーマ案の報告と議論
第11回:統計分析演習① 相関分析、回帰分析
第12回:統計分析演習② χ2検定
第13回:統計分析演習③ t 検定
第14回:統計分析演習④ 分散分析
第15回:研究テーマと問題意識の精緻化
第16回:関連先行研究の文献調査と収集
第17回:先行研究の研究知見の整理
第18回:研究知見に基づく仮説設計
第19回:研究仮説の設定
第20回:先行研究と研究仮説に関する報告と議論
第21回:調査デザインの設計
第22回:調査計画に関する報告と議論
第23回:調査デザインの精緻化と調査の実施
第24回:調査データの分析
第25回:分析結果の解釈
第26回:研究レポートの仕上げ
第27回:研究レポートの提出と研究報告
第28回:研究報告と演習の総括
<4年生>
第1回:ガイダンス
第2回:卒業研究のテーマに関する報告と議論①
第3回:卒業研究のテーマに関する報告と議論②
第4回:卒業研究のテーマに関する報告と議論③
第5回:研究の問題意識と意義に関する報告と議論①
第6回:研究の問題意識と意義に関する報告と議論②
第7回:研究の問題意識と意義に関する報告と議論③
第8回:リサーチクエスチョンと関連先行研究に関する報告と議論①
第9回:リサーチクエスチョンと関連先行研究に関する報告と議論②
第10回:リサーチクエスチョンと関連先行研究に関する報告と議論③
第11回:研究仮説に関する報告と議論①
第12回:研究仮説に関する報告と議論②
第13回:研究仮説に関する報告と議論③
第14回:演習前半の総括
第15回:調査デザインに関する報告と議論①
第16回:調査デザインに関する報告と議論②
第17回:調査デザインに関する報告と議論③
第18回:調査デザインの精緻化
第19回:調査概要と分析結果に関する報告と議論①
第20回:調査概要と分析結果に関する報告と議論②
第21回:調査結果と分析結果に関する報告と議論③
第22回:論文の構成と考察、結論に関する報告と議論①
第23回:論文の構成と考察、結論に関する報告と議論②
第24回:論文の構成と考察、結論に関する報告と議論③
第25回:卒業研究の成果報告①
第26回:卒業研究の成果報告②
第27回:卒業研究の成果報告③
第28回:演習の総括
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
指定した文献の精読とレジュメの作成、グループ研究や卒業研究の文献収集やデータ分析、発表資料の作成などが求められます。詳細については、初回の演習で説明します。
ゼミ合宿の実施や学外のマーケティングコンテストへの参加などについてはゼミ生の意見を聴取して決めます。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 40 | 最終研究レポート(3年)、卒業論文(4年)の内容と質 |
平常点 | 60 | 演習への取り組みや議論への参加度(30%)および提出課題や研究発表の内容と質(30%) |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
3年生は、まず以下の文献を一部抜粋して読む予定です。
必要に応じて文献のコピーを配布します。
高野陽太郎・ 岡隆 (2017)『心理学研究法 補訂版』有斐閣アルマ。
山田一成・池内裕美 (2017)『消費者心理学』勁草書房。
その他の関連書籍や論文等については演習開始後に適宜紹介します。
その他特記事項
授業運営の方法については初回の授業で説明します。
また、状況により運営スケジュールは変更になる可能性があります。
変更が必要な場合は変更内容を授業中やmanabaを利用してアナウンスします。
〔募集人数〕
15人
〔募集方法〕
課題レポート(manaba「レポート」利用)とオンライン面接試験
〔国外実態調査〕
実施しない
〔ソフトウェア〕
ソフトウェアの利用なし
参考URL
私がどのような研究に興味があるか知りたい人は以下の論文を参考にしてください。PDFファイルでダウンロードすることができます。
朴宰佑・ 外川拓・元木康介 (2023) 「センサリーナッジ―感覚要因が健康的な食行動に及ぼす影響の文献レビュー―」『マーケティングジャーナル』 42巻3号, pp. 6-16.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/marketing/42/3/42_2023.002/_pdf
朴宰佑・外川拓 (2019) 「審美性知覚と消費者行動の接点」『マーケティングジャーナル』38巻4号、pp.20-34。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/marketing/38/4/38_2019.014/_html/-char/ja
朴 宰佑・ 石井裕明・ 外川 拓 (2016)「消費者行動における触覚経験の影響~ハプティック知覚に関する研究の展開と課題~」『流通研究』19巻1号、pp.1-13。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsmd/19/1/19_1/_article/-char/ja/
朴宰佑 (2012)「マーケティングにおける感覚的訴求の効果」『CUC view & vision』33巻、pp.11-15。
https://www.researchgate.net/publication/236950257_maketinguniokeruganjuedesuqiunoxiaoguo_The_Effect_of_Sensory_Stimuli_in_Marketing
朴宰佑・大瀬良 伸 (2009)「ブランドネームの発音がブランド評価に及ぼす影響ーSound Symbolism 理論からのアプローチ」『消費者行動研究』16巻1号、pp.23-36。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/acs/16/1/16_1_1_23/_article/-char/ja/